思い出すたびに涙が溢れるのはもう戻れないから。
それは過去であり、大切だった何気ない思い出が一つ一 つ心に残されているんだろう。
僕たちはたまに、いや、無性に帰りたくなることがある。
どこに帰りたいのだろうと見失うあの感覚。
魂の故郷があれば、きっとそれが僕たちの帰りたい場所だ。
そこに過去、現在、未来といった感覚はないはずだ。
けれど、僕たちは魂が渇望している場所を過去と呼んでいるかもしれない。
だが、決して過去と呼んではならない。
過去なんて存在してはいけないからだ。
常に鮮明で朧げでいなくてはならない。
この感覚が出てくるということは、僕たちが故郷に帰る時は近いのかもしれない。
だから、過去を昔話にしてはいけない。
いつでも僕たちは過去を地にして、足をつけていなければならない。