天皇は半ば神であり半ば人である。この「半神半人」という虚構の上に天皇の伝統は成り立っている。森鷗外「かのように」、本居宣長「古事記伝」、福澤諭吉「帝室論」、中江兆民「平民のめさまし」、三島由紀夫「英霊の聲」、チェスタトン「伝統とは何か」、ハイエク「隷属への道」、サルトル「存在と無」など古今東西の知見の助けを借りて、天皇とは何か、その存在意義は何かを浮かび上がらせようというのが本書のねらいである。
<目次>
第1章 天皇についての理 ~「かのように」の世界~
第2章 天皇という存在 ~天皇は神だ~
第3章 権威と権力の分離 ~権力を有たぬ権威者~
第4章 人間宣言と象徴天皇 ~象徴とは何か~
第5章 天皇機関説と法の支配 ~主権の在り処~
第6章 天皇を戴くデモクラシー ~民本主義~
第7章 天皇の戦争責任 ~陛下親政の帰結~
第8章 天皇の政治利用 ~天皇の威を借る権力者~
