皆さん、ごきげんよう。
私が平成学芸会会長です。

大変ご無沙汰しております。
なかなかこうしてお話することができずにおりましたが・・・。

今日は「やっぱりドラマは面白い!」というお話です。

TBS系列で放送中の日曜劇場「半沢直樹」のパート2がたまらなく面白い!
待望の続編ということもあって、前作からの期待を背負ってのスタートとなりましたが・・・やっぱりたまらなく面白い!!

インターネット・デジタルコンテンツ時代の到来によって、「テレビはオワコン」とまでいわれるまさかの世の中になりましたが、やっぱりテレビの力を見せつけてくれるのはこの「ドラマ」ですね!

ラジオやテレビといったマスコミでは、とりわけドラマやバラエティといった部門ともなると番組はまさに「商品」。
「クリエイター」らによる「売れる商品」=「数字(聴取率・視聴率)のとれる番組」という構図で動いています。
「数字の取れない番組」=「売れない商品」ということになり、その内容の良し悪し以前に「数字」がモノをいう過酷な現場です。

ネットやSNSなどが一般生活の中心となり「テレビを観ない人々」が消費者(聴取者・視聴者)全体のパーセンテージを大きく占めている現在、「もうテレビは数字をとれない」という声があちらこちらから聞こえるまでになりました。
しかし、こんな世の中にあってTBSさんはドラマでテレビの力を見せつけてくれています。
視聴率の20%越えなど、最近なかなかお目にかかれませんが、「半沢直樹」は多くの視聴者の期待に応え、やすやすと20%台の大台を乗り越えてくれています。
そりゃそうです。
だってめちゃくちゃ面白いんですもん!
ネット社会であろうが何であろうが、面白かったらみんな観るんです!

職業芸能の業界人らは、自分たちを「玄人」そしてそれ以外の人々を「一般の方」とか「素人さん」と呼んでいます。
しかし昨今、この「玄人」と「素人」の垣根がなくなりつつありました。
なぜなら、プロの「玄人」の人たちが集まって作っているはずのバラエティ番組は、お金と時間さえあれば「素人さん」であるYouTuberの動画でもできてしまう内容ばかりだったからです。
いつしかテレビのバラエティ番組よりも、自分好みのネット動画を視聴する楽しみの方が大きくなっていきました。
かつては自分の顔と名前が世の中に広く知られるためにはテレビに出るということが大きな憧れであったはずが、今では簡単にネットやSNSを通じて全世界に自分の顔と名前を発信することができる世の中になりました。
これでは表現欲求の高い「素人さん」にとって「テレビに出る」ということはステータスではなくなったとしても仕方がないといえますね。

そんな世の中にあっても、「玄人」の業界であるテレビはやっぱり「ドラマ」という部門で「素人」との差をまだまだ見せつけてくれています。
その代表作が「半沢直樹」です。
主人公の半沢直樹には「やられたらやり返す、倍返しだ!」という決め台詞があるのですが、前作に続き半沢直樹は「テレビ不況」の今の大衆情報社会へ、まさにテレビの「倍返し」の力を見せつけてくれています。

テレビの力は「ドラマ」と「スポーツ」にあると思います。
「音楽」もまだまだ強いかもしれませんね。

私たち平成学芸会は、そうした「売れる商品」を生み出すクリエイティブな業界ではなく、「自分がいいと思う作品」を生み出すアーティスティックな結び目、居場所として存在しています。
「商品」ではなく「作品」を生み出す、そんな私たちにとっても、やっぱりテレビが生み出す「商品」のよさには感銘を受けます。
同時に大きな励みにもなります。
「もっといい作品を」
「もっと美しい作品を」
「もっと楽しい作品を」
そして何よりも
「自分が思う存分満足できた作品を」
という気持ちにさせてくれるのが、「商品」としてのドラマや映画、そして音楽です。

心底「まいった!」と思わせてくれるドラマ「半沢直樹」。
「達者」な「玄人」のすごさをこれでもかと魅せつけてくれるドラマです。
日曜劇場「半沢直樹」をぜひご覧ください!!

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