暑い暑いとこぼしながら先日、
【あべのハルカス美術館開館10周年記念
広重 ―摺(すり)の極(きわみ)―】
に行ってまいりました
★何より 私が見たかったのは
オランダの印象派の巨匠ゴッホが模写した歌川広重の「名所江戸百景 大はしあたけの夕立」
隅田川にかかる「大はし」を、遠景がぼけるほど激しい夕立に降られながら渡る人々を西岸から見て描いているという絵で
あたけというのは
江戸幕府御座船(ござぶね。身分の高い人が乗る船のこと)の安宅丸(あたけまる)が係留されていた一帯を
船が解体されたのちも「あたけ」と呼んでいた、とのこと。
とにかく、大盛況。
↓
https://www.aham.jp/exhibition/future/hiroshige/
私は午後1時が来る前には あべのハルカス美術館に到着していたのですが
渡された整理券を見ますと「午後1時30分から1時40分 入場可」となっています
★あららと思いながら、壁に沿って並べられた椅子の真ん中の椅子が空いていたので座って待つことにしました
しばらくして右隣の席が空いて
そこに来られたショート白髪の小柄なおばあさん――といっても、私とさほど変わらないのかもしれません
グレイの総レースのスーツをお召しでした――
「お暑うございますね」
と話しかけてこられまして「私は1時45分からじゃないと入れませんの」
「私は1時半からになっています。ハルカス美術館がこんなに混むなんて、今までで初めてです」
整理券を見せる私に、
「きれいに髪を結っておられて、どこかのクラブのママさんですか」
「よくそんなふうに聞かれるんですよ。私、クラブのママさんに見えます?」
苦笑する私に、
「今どき、髪を結い上げる人は少のうございますからね。モダンでいいと思いますよ。
私は地肌が透けるほど髪が細くなって 結いたくても結えませんの」
“人品骨柄卑しからず”という言葉がぴったりの上品な人で 私からも「何かお仕事をされているのですか」と聞こうとしたのですが
「1時30分からの人、どうぞ」と声がかかったので 席を立ちました
また会いたいと思う素敵なご婦人でした (*^o^)/\(^-^*)