「なるべく働きたくない人のためのお金の話」
を読みました。
なるべく働きたくない人
…は~いそれは、私
とばかりに
タイトルに惹かれて、
図書館で借りて来ました。
節約のノウハウの話かな?と思っていたら、
ぜーんぜん!違いました。
著者いわく、
お金と上手につきあうのに
いちばん大事なことは
身を粉にして稼ぐことでも、
節約を究めることでもなく、
自分がどう生きたいのかを
はっきり自覚すること
だったみたいなんです。
著者の大原さん、1985年生まれで
まだ30代とお若いのですが、
都内で週休5日
(週休2日ではありません、週休5日です~)
の隠居生活を、
年収100万以下の状態で6年間続けたという
つわもの男性です。
本によると
当時の一か月の最低支出の内訳は
家賃28,000円(国分寺市内アパート)
共益費1,500円
食費10,000円
固定費(水道光熱費、通信費)15,000円以下
その他雑費5,000円
…で、合計約60,000円。
この最低生活費から逆算して、
どのくらい働くかを決めたそうなんです。
週に2日働けばやっていけると。
重度の身体障がい者の方の介護を
週に2日入れて
月に7~8万円の月収、
年収にして90万ほどだったそうです。
いろんなことを試行錯誤・取捨選択しながら
何が自分にあっているのか、
何がしたいのか
何をするとハッピーなのか
自分自身との対話を繰り返しながら
段々とこの生活に落ちついていったよう。
現在は、台湾に移住したとのこと。
インパクトありありなタイトルでありながら
実にコツコツと自分に向き合う地道な内容で、
淡々と描かれています。
著者自身、社交的ではないと語っていますが、
ベクトルが自分に向いている分だけ奥深く、
ハッとさせられる部分が多かったです。
冒頭部分より、
少し長くなりますが引用してみますね。
お金の不安をなくすことが目的なのではなく、お金の不安がなくなったそのとき、自分がどんなふうに生きていくのか、ということのほうが重要だからです。
ですから、お金の本とは言いながら、ちょっと肩透かしを食らったような気分になるかもしれませんが、お金について直接的なことを考えたり、語ったりすることは、この本の後半になります。
でも、しつこいようですが、これが本当に大切なんです。いくら稼ぐか、節約するかよりもまず、自分がどうありたいのかを洗い出していくこと。お金のことだけを見ていると、人生の本質を見失います。
急いては事を仕損じる、ということです。
「なるべく働きたくない人のためのお金の話」
大原扁理 著・百万年書房 刊 より。
お金の使い方も、
自分も相手もハッピーになるようにと
例えばネットではなく、
長く続いてほしいお店でものを買うなど
安いとか高いが基準ではないのですね。
あくまでも自分がどうありたいかが
判断の中心で、
それに沿って働き、
得た対価は
自分の分身として大事に使う。
大原さんのところへやってきたお金は、
こんなに大切にされて
さぞかし幸せだろうなぁと思えました
いやぁ~ワタシ、見習いたいです…。
想像していた以上に、良著でした。
お薦めです
最後まで読んでくださって、ありがとうございました