「人間って〇〇じゃないですか~。」や「人間なら、絶対〇○なんですよ。」や「普通の人間なら〇〇って思いますよね~。」

これらの言葉、よく似ていて、よく耳にする。
使い方や意味合いは、ほぼ同じで、TVでは、コメンテーターやアナウンサーにドラマは、連呼している。
意味合いは、自分の考えや行動を「断言し肯定」する(したい)時使う。
一部の人間は、口癖のように使っているが、あまりにも無意識過ぎると思う。

これらの言葉、この〇○に入る言葉を言った(使った)人間の考えが「人間の考え方の基準」で、誰にでも該当する考え方だと、言い切っている。

自分は、この言葉を安易に使用するのは、極めて危険だと考える。
なぜなら、人間の考え方は、一人ひとりの人生経験によって違うからだ。
例えば、親から虐待を受けていた子供が次の言葉を聞いたらどう感じるだろうか?
「親なら、絶対に子供を大切にするもんなんですよ。」
これを、TVを付けた瞬間にいきなり流れてきたら、虐待を受けていた子供は、どう感じるだろうか?
更に「普通の親なら、絶対に子供を大切にするもんなんですよ。」と、「普通」を付けたしたら?

肯定的な言葉、断定的な言葉は、注意して使わないと何気なく人の心を傷つける事があるのだと認識して欲しい。
TVでは、多くのコメンテーターと称する人々が、このような言葉を無意識に使用している。
まるで、日本人、いや人類の代表だと言わんばかりな態度で言っている輩は目も当てられない。
TVとは不特定の人間が、見聞きするモノなのだから、もっと言葉の使い方や意味あいを考えてから、使ってほしいと感じることが多い。
 
肯定的な言葉、断定的な言葉でまとめたい気持ちも解らないではないが、あくまで自分個人の考え方として、全ての人間が、その考えに同意できるとは限らないという事を知ってほしい。
ところで、全ての人間に当てはまるような絶対にしてはいけない事となんて、あるのだろうか?

安易なコメンテーターやタレントなら「生命を奪う事だ!決まってるよそんなこと!」と言うだろう。
が、生命を奪っていない者など、この世にいるのだろうか?

屁理屈と言う人間もいるかもしれないが、今回のテーマは「絶対」と言う言葉の使い方に注意して欲しいと言う気持ちと、無意識で無責任な人々への忠告です。

「誰が観てもまともで、人間的に優れ、人の気持ちが分かり、思いやりがあって、多くの人から認められ指示がある人間が、コメンテーターであるはず」

だと、いったいどれだけの人々が、思っているのか…?