素朴で懐かしいポルトガルスイーツ ナタ・デ・クリスチアノ | オンナひとり気まま日記

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大好きなラグジュアリーホテルや、外で見つけた美味しいものの話がメインです。日々の徒然の他、脱線話も色々。

ポルトガルって、20代前半の頃に両親と一度行ったきりですが、是非また訪れたい国の1つです。
洗練されて垢抜けたいわゆる西ヨーロッパの雰囲気とは違いますが、何故か遠く離れた日本で育った私たちにも郷愁を誘うような雰囲気があります。

ここは食べ物も良いですね。イワシをそのまま焼いたものやタコの炊き込みご飯など、日本人にはドンピシャなシーフード料理が豊富。

そして、勿論スイーツも。
卵やミルク、粉というごく普通の素材で作った、素朴だけどやっぱり最終的に行き着くところはここ、という味わいが凝縮されているのがポルトガル菓子の醍醐味です。

何か、「スイーツ」ってより、「おやつ」って言葉がぴったりかも。

さて、5月11日から17日までのことでしたが、ポルトガル菓子の「ナタ・デ・クリスチアノ」さんが、渋谷の東急東横店に催事出店していたので行って来ました。

こちら、甘いものばかりかと思いきや、ポルトガル料理の「クリスチアノ」さんが姉妹店とあって、チキンパイやお惣菜、調味料までありました。
 
下段右側が、チキンパイのエンバーダ・デ・フランゴ、左側の大きい化粧箱のは、「元祖カステラ」パン・デ・ロー。
目移りしちゃいますね。

でも、やっぱり結局は定番のパステル・デ・ナタ(エッグタルト)を買わずにはおれません。

こんな小さな紙の袋に1つ1つ入れてもらってテイクアウト。

裏側は美味しい食べ方のインストラクション。

この日は、あれもこれも買いたい衝動を抑えて、ナタ3種類と、チーズタルトのケイジャーダ・デ・シントラを。

こちらが定番のナタ。袋にも書いていた通り、冷蔵庫で1週間と賞味期限が長めなのが良いですね。
もう1つ素晴らしいのは、この幾重にも層をなしたパイ皮が、日数が経ってもしんなりせず、パリパリ感が失われないこと。
そう、1週間というのは「消費」期限ではなく、「賞味」期限なのですね。ちょっと感激。

これはチェリーのナタ。赤い実のエッグタルトは変化球ですが、個人的には、シンプルなものの方がこのお菓子の良さが引き立つ気も。

そして、今回東急フードショーでの限定品だったようですが、ベイリーズ風味のナタ。
一見すると普通のナタに見えますが、卵のフィリングが、全体にコクのある色味になっているのが特徴。
これ、想像以上のヒットでした!
ナタのシンプルな良さは壊さず、それでいて口にふわりと広がる芳しいウィスキーの香り…。
是非、お店でも定番化して頂きたいです。

洋酒が効いたケーキって本当に好き。なのに、どうしようもなく下戸な自分が悲し過ぎる。

さて、こちらはシントラ名物のケイジャーダ。
ナタとは違い、サクッパリッとした薄い1枚皮のタルト。
いわゆるフワッとかしっとりしたチーズケーキと違い、水分は少なめで、ポロッとした風合いのフィリングが特徴的です。

しかし、懐かしいね。昔、両親とのポルトガル旅行の際、シントラに行く第二の(密かな)目的が、個人的にはこのケイジャーダを味わうことだったりしました。

ま、メインテーマはご多分にもれず、ペーナ宮殿観光だったのですが(これの建設を命じたフェルディナント2世は、あのノイシュヴァンシュタイン城のルートヴィッヒ2世のいとこだそうで。そこかしこに溢れる、狂気にも似たぶっ飛んだセンス、やはり血は争えない…という感じ)。

宮殿に行く前には、しっかり地元のお菓子屋さんでナタとケイジャーダを人数分買って、おやつに頂きましたよ。白い紙箱に無造作に入れられた素朴な焼き菓子、何とも心が弾む思いでした。

さて、ユーラシア大陸の最果ての国とは程遠い渋谷のど真ん中で、しばし懐かしい思い出にひたりつつ20時過ぎにオフィスに戻ると、珍しく上司の姿が。

この方、いつも18時前後にはオフィスを出るのに…と思ってたら、電話会議があって残っていたとのこと。
ねぎらいのつもりでケイジャーダ1つ差し入れたら、「ポルトガルのお菓子はいいね~。甘すぎないし」と、喜んで食べてくれました。

こういうシンプルでストレートなお菓子、お酒しか興味なし?と思われる男性にも意外にウケるのかな。
素朴な味だから小さい子のおやつにぴったりかも、なんて思ってましたが、オンナコドモならぬ、オトココドモ好みの味なのかも。

ごちそうさまでした!