ユルーリ、マターリと、クロアチア料理の夜 @ ドブロ(京橋) | オンナひとり気まま日記

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大好きなラグジュアリーホテルや、外で見つけた美味しいものの話がメインです。日々の徒然の他、脱線話も色々。

母が12月末に上京した際、ちょっと珍しいものが食べたいなーと、クロアチア料理をチョイス。

京橋駅から程近いこの店は、間口こそ狭いですが、赤白チェックのクロアチア国旗が目印です。

予約の段階で1階か2階か聞かれますが、今回はアラカルトで楽しみたかったので、1階へ。2階はコース料理のみです。

もともと宝石屋さんだったところを改装した店内は、ゆったりした雰囲気に満ちていますが、クロアチア代表選手のサインが入ったサッカーボールも飾られていて、レトロにして、肩の凝らない空間です。

まずは前菜盛り合わせから。
タコのサラダ、生ハム、イカのマリネ、チキンのテリーヌ、豆の煮込みです。


前にクロアチアに行った時の記憶だと、クロアチア料理ってイタリア料理に似ているかなという印象ですが、この前菜も、イタリアンっぽいものをバルカン半島風のスパイス使いで仕上げていると言えば、イメージしやすいでしょうか。

中央の豆の煮込みは他と同じく冷菜で、辛いとまではいかないけど、独特のスパイシーな風味がクセになります。
あと、生ハムのソースは、バルサミコの甘みそのものといった感じで、酸味がないのが意外と言えば意外。

看板メニューのひとつ、シュトゥルクリ。
平打ちパスタでフレッシュチーズのフィリングを包み、パプリカのソースをかけたもの。


これが、じつにマイルドで優しいお味!パプリカソースは全然辛くはなく、クリーミー。
見た目よりはずっと軽やかで、スルッとお腹に入ります。

タップリかかったソースは間違いなく余るので、クロアチア風のパンを別途頼んで、残ったソースもしっかり頂きました。
このパンがまた、外はさっくり、中はもっちりの、驚くくらい日本人好みの食感でした。

続いてのサルマもここに来る大半の人が食べている料理。
いわばクロアチア風ロールキャベツですが、肉とお米を塩漬けキャベツで包んだもので、食べなれたロールキャベツの味とは随分異なります。

これは、クシャクシャにして、添えられたマッシュポテトと絡めて食べるスタイルなので、少し深みのある取り皿を持ってきてくれます。

…出てきてすぐに、速攻でつぶしにかかってしまったため、肝心の写真を撮るのを忘れてしまいましたが、お味はかなり塩気が強め。

日本人の感覚からすると、もう少ししょっぱくない方がベターですが、これは「こういうもの」として受けとめるべきものなんでしょうね。というわけで、サルマは2名で1つをシェアするくらいが良さげです。ちょうど、二分割にして出してくれますし。

クロアチアはシーフード料理も豊富なので、本日の鮮魚料理も是非。

注文の際に「今日のお魚って何ですか」と聞いたところ、とても可愛いスタッフの女性(クロアチア出身の方かしら)が、「えーと、カジキと…ちょっと待って下さいね」と奥に確認に行った後、すぐに「メダイです」と答えてくれたので、「じゃ、そっちで」とお願いしたところ。

どーん。
「カジキ(奥)とメダイ(手前)」の2種盛りでした。どっちかのチョイスじゃなかったのね。


で、メダイはまあオーソドックスなソテーですが、カジキの方が意外に当たりでした。

多分関東に比べてカジキって食べる頻度が少ない関西の人間の感想ですが、結構「お肉」っぽくないですか、あれ。今回のは、普段よく出てくるカジキのソテーよりも薄めの切身だったせいか、むしろお魚らしい風合いがあった気が。

さて、当然デザートは外せません。
二人で1つずつ違うものを選んでシェアすることにしましたが、1つはダルマチア風プリンに無条件で決定。

もう1つは「マカロニのケーキ」なるものにも強烈にひかれましたが、母が拒否したため、クロアチア風のクレープで。
クレープは時間かかりますよ、と最初に言われましたが、別に急ぐ理由もないのでゆっくり待つことに。

まずはプリン。トロトロではなく、見た目からしてかっちり硬めの食感ですが、オレンジ風味が効いていて美味!これはかなり好みだな。



で、プリンはさっさと食べ終わり、コーヒーもほぼ飲んで、かれこれ30分くらい待ったでしょうか。ようやくクレープの登場。


こちらも2種盛り。手前がホイップクリームとベリーの組合せ、奥はブラウンシュガーとナッツです。

うーん、クレープ生地が厚めなのはいいんだけど、生地がそこまで温かくはなく、硬めなせいか、クリームとなじみがあまりよくないような。この生地だとシュガー & ナッツの方がいい感じ。


…全体に素朴な味わいだけど、コスパはなかなか良いと思うし、いつもと違ってて美味しいもの食べたいなーって日にいいんじゃないでしょうか。個人的には、3年ちょっと前のクロアチア旅行の思い出がよみがえって、懐かしかったです。

ただ、ひとつ気になることが。冬場だし、荷物やコートを入れるカゴくらいは用意があればな、と思います。

店内にいたお客さんの多くが椅子の背にコートをかけていましたが、立ち上がる時のはずみで引っかけてしまうのか、バッターンと椅子を倒してしまう人が何名か(笑。でも、椅子自体は軽い素材なのか、不思議とあまり凄い衝撃はなし)。

私と母は店の人に頼んでコートを預かって頂きましたが、店から先にひとことお声掛け頂ければ、もっと嬉しいかな。

まあ、そんな風などこかユルーいところも含め、この店の魅力かもしれませんがね。隙はあるのだけど、感じが悪いってことは決してないので。

日本で他にはないクロアチア料理店、これからも頑張ってほしいです。

ごちそうさまでした!