糖質と脂質の組み合わせが太るメカニズムを説明します。
糖質と脂質の組み合わせが太る原因についてお話しします。糖質と脂質は、それぞれ単独で摂るよりも、一緒に摂ると太りやすくなるということをご存知でしょうか？これは、肥満ホルモンのインスリンの働きに関係しています。インスリンは、血糖値を下げるために、糖質をエネルギーに変えたり、脂肪に蓄えたりするホルモンです。糖質と脂質を一緒に摂ると、インスリンの分泌が増え、脂肪の合成と蓄積が加速するのです。このメカニズムを詳しく見ていきましょう。
糖質とインスリンの関係
糖質の摂取がインスリンの分泌を促し、脂肪の蓄積を招く仕組みを解説します。
糖質とは、主に米やパン、麺類、果物、お菓子などに含まれる炭水化物のことです。糖質は消化されると、ブドウ糖という単糖に分解されます。ブドウ糖は血液に吸収されると、血糖値を上げます。血糖値が上がると、膵臓からインスリンが分泌されます。インスリンは、血糖値を下げるために、ブドウ糖を筋肉や肝臓に送り込んだり、脂肪細胞に取り込んだりします。つまり、糖質を摂ると、インスリンが出て、脂肪が作られるということです。糖質の量が多いほど、インスリンの分泌も多くなり、脂肪の蓄積も多くなります。
脂質とインスリンの関係
脂質自体はインスリンの分泌をほとんど影響しないことを示します。
脂質とは、主に肉や魚、卵、乳製品、ナッツ、油などに含まれる脂肪のことです。脂質は消化されると、脂肪酸とグリセロールに分解されます。脂肪酸は血液に吸収されると、エネルギー源として利用されたり、脂肪細胞に蓄えられたりします。グリセロールは肝臓に送られて、ブドウ糖に変換されます。しかし、このブドウ糖の量はごくわずかで、血糖値にほとんど影響しません。したがって、脂質を摂ると、インスリンの分泌はほとんど変わらないということです。つまり、脂質自体は太らないということです。
糖質＋脂質の危険性
糖質と脂質を一緒に摂ると、インスリンの分泌が増え、脂肪の合成と蓄積が加速することを説明します。
糖質と脂質を一緒に摂ると、どうなるでしょうか？糖質によってインスリンの分泌が増えると、脂肪酸のエネルギー利用が抑制されます。つまり、脂肪酸は燃えずに脂肪細胞に取り込まれることになります。さらに、インスリンは脂肪酸の合成も促進します。つまり、糖質から作られたブドウ糖が脂肪酸に変わることになります。このように、糖質と脂質を一緒に摂ると、インスリンの分泌が増え、脂肪の合成と蓄積が加速するのです。これが、糖質と脂質の組み合わせが太る原因です。
糖質と脂質の摂り方のコツ
糖質と脂質のバランスをとるための食事の工夫や運動の方法を紹介します。
糖質と脂質の組み合わせが太る原因であることがわかりましたが、ではどうすればいいのでしょうか？糖質と脂質の摂り方のコツをいくつか紹介します。
糖質の量を減らす
糖質の量を減らすことで、インスリンの分泌を抑え、脂肪の蓄積を防ぐことができます。糖質の量は、一日に100g以下にすると効果的です。糖質の多い食品は、米やパン、麺類、果物、お菓子などです。これらの食品を控えるか、小さめの量にするようにしましょう。
脂質の質を選ぶ
脂質には、良質な脂質と悪質な脂質があります。良質な脂質は、オメガ3脂肪酸やオレイン酸などの不飽和脂肪酸です。これらの脂質は、血液の流れを良くしたり、炎症を抑えたり、脂肪燃焼を促したりする効果があります。良質な脂質の多い食品は、青魚やナッツ、オリーブオイルなどです。これらの食品を積極的に摂るようにしましょう。悪質な脂質は、トランス脂肪酸や飽和脂肪酸です。これらの脂質は、血液の流れを悪くしたり、炎症を引き起こしたり、脂肪蓄積を促したりする効果があります
悪質な脂質の少ない食品は、揚げ物やファストフード、マーガリンなどです。これらの食品は避けるか、極力少なくするようにしましょう。
糖質と脂質のタイミングをずらす
糖質と脂質を一緒に摂ると太りやすいことがわかりましたが、ではどうすればいいのでしょうか？一つの方法は、糖質と脂質の摂取のタイミングをずらすことです。例えば、朝食は糖質を中心に、昼食は脂質を中心に、夕食は糖質と脂質を控えるというように、一日の中で糖質と脂質のバランスをとることができます。これによって、インスリンの分泌を抑え、脂肪の蓄積を防ぐことができます。