ゴッホ展に。
ゴッホ展は3回目でしたが、比にならないくらい今回は楽しめました。お見合いで同席で話題にあがり、皆さんが今回は凄く良かったと言われましたが、本当に良かった。37歳で自らの命を絶ったゴッホ。画家を志したのは27歳からで、わずか10年の画業の中で2,000点を超える作品を生み出しました。その人生を知りながら見る絵は、ただ美しいだけでなく、胸に迫るものがありました。ゴッホは間違いなく深く苦しんだ人です。耳を切り落としたエピソードはあまりにも有名ですが、それだけ感情の振れ幅が大きく、内側に溢れるものを抱えていた。でも同時に、テオへの手紙を読むと、驚くほど知的で、繊細で、愛に飢えていた人だということがわかります。私が最も心を動かされたのは、弟テオの妻ヨーという女性の存在でした。今回のゴッホ展に行くまで、お恥ずかしながらヨーの功績を知りませんでした。ゴッホが亡くなった半年後、弟のテオも後を追うように他界し、残されたのは、幼い息子と、当時はほとんど価値のなかった数百枚の絵と、膨大な手紙。普通なら、絶望するしかない状況です。ゴッホに生活費を使い込まれ続けたことを恨んでもおかしくないのに、ヨーが選んだのは、「ゴッホの評価を世に広める」という道でした。展覧会への出品、作品の戦略的な売却、そしてゴッホとテオの往復書簡の整理・出版。美術の素人だったヨーが、独力でゴッホの名声を築き上げていったのです。さらに、テオが眠る墓のそばにゴッホの墓を移し、ふたりを並べて眠らせてあげた。私たちが今日ゴッホの絵を見られるのは、ヨーがいたからです。ヨーがやったことは単なる献身ではなく、大切な人を亡くした後に、その人の夢を引き継いで生き続けること。それは、グリーフ(悲嘆)を愛と行動に変えた、ひとつの奇跡だと思います。ゴッホとテオとヨーの物語を、ゴッホ展を機に知り、見方が足されて有意義な時間でした。ヨーの凛とした佇まい。品格と強さ。誰かの存在を信じて、支えて、そして残すこと。愛のかたちは、こんなにも多様なんだと、絵の前でしばらく動けなく見入ってしまいました。今回のゴッホ展は素晴らしかったです。生き様が映像で伝わってくるので、感情が入りやすかったです。工夫が随所に感じられ、素晴らしい空間でした。唯一撮影可のところ⬇️ゴッホ展ガチャ