蒼生として、 -7ページ目

日本橋を歩く・その他

随分更新が出来なかった。ちょっと日にちが前後するが・・



5日ついに歩いた。
最高で7歩歩き、我々の拍手喝采のなかで衣吹は興奮してアマゾンに棲むサルのような雄たけびをあげた。苦心の末われわれ取材班(妻:ディレクター・私:カメラマン)は歩く衣吹の撮影に成功した。結局この日興奮しすぎてなかなか寝られず寝かしつけるのに2時間くらいかかってしまった。なので今は歩いても少し褒めるだけにしている。
それから暫くの間は、慎重というかビビリな衣吹はまだ伝い歩きのほうが頻度は高かった。意識しているよりも無意識状態(何かを飲んでいる時や何かに見とれている時)のほうが結構ヨタヨタ歩いていたりしていた。

今も伝い歩きはするが、徐々に普通歩きの頻度が上がっている。



11日にデパートで靴を買いにいった。
衣吹は店員さん達に挨拶したり抱きついたり手を振ったりして終始ご機嫌だった。検討した結果、予想よりもはるかに高い買い物となってしまったが、今まで靴代や保険適用のエンシュアリキッドにより食費がかからなかったことを考えるとこのくらいはいいだろうと判断しての結果だった。(その分通院で雑費が相当かかっているが)
この店にはシューフィッターさんがいて専用の道具で衣吹の足型をとった。シューフィッターの話によると足は平均より若干小さめ、細めということだった。これまでの経緯により歩くのが遅かったため足の筋肉や骨の発達が遅れているのかもしれない。たしか去年の今頃は病院の看護師さん達に足がでかいとよく言われ、でかいに越したことは無いと思ってからはまったく気にしていなかった。身長は平均より大きめなのに足が小さめだと歩きにくいかもしれない。デパートを出るとすぐに日本橋があり、せっかくなので靴を履かせ手をつないで橋を歩かせてみた。なので衣吹のはじめての外歩きの場所は日本道路のおおもととなる日本橋ということになった。


そして次の日、隅田川テラスに散歩に行った。昼寝のタイミングが遅れて出かけたのが夕暮れ時、周りが青暗くなってくるころである。終始興奮状態で、テラス川沿いの手すりにつかまり川面に浮かんでいる水母や行きかう屋形船などを指差し帽子をしてこなかった衣吹は吹く風に髪をなぶらせながらしきりに衣吹語を喋っていた。手をつないで200メートルばかり歩き、さすがに疲れたのかこの日は比較的早く寝てしまった。



3日は外来。
外来結果。体重9790グラム、体重83.5センチ
INRが1.2だったのでワーファリン増量。
レントゲンの結果、前回よりも心臓の輪郭がぼやけており、少し大きくなっているかもしれないとのことだった。
前々回のフォンタン後のレントゲン写真の様子に似ているという。最近は色々出歩いたりしているので少し疲れ気味で心臓に負荷がかかっているのかもしれない。これは少し心配だが、とにかく今は元気だ。

家の体重計では2,3日前の計測で約10.5キロ。

来月6日にまた外来なので、もしかしたら



先月27日には酸素ボンベを2つ持って上野動物園に行った。上野動物園というとゴリラやトラなどの目玉になる動物がいるが、衣吹がここで興味をもったのは動物園のパンフレットと鳥類だった・・・。鳥類はともかく、天下の上野動物園でパンフレットを熱心に見ている子どもなんて衣吹以外誰もいなかった。
ゾウにいたっては大きすぎたのか認識すらしていないようだった。それでもトラやゴリラ、シロクマなんかはかなり熱心に見ていたと思う。これら動物のほとんどを「わんわん」と言っていたのが気になるが・・。この日の衣吹もベビーカーに寄りかかることなく常に前のめりだった。帰り際にはさすがにくたびれたのか背もたれていた。


その数日後は知り合いのママさんと子どもたちと遊んできた。
「退院おめでとう」と書かれたケーキや紙細工などをもらって妻はえらく感動したようだ。
この日も衣吹は刺激が強かったのか早々に寝てしまった。



衣吹はスプーンの使い方もだんだんとうまくなってきている。好きな食べ物にかぎりだが、結構上手に食べる。
「あっち」「おいしい」などの言葉も言うようになってきた。喋りはまだまだだがこちらの言うことは結構理解しているようである。経管注入していた頃(もしくはフォンタン前)と違い、今は発達面での伸びが良いように思う。
近頃とみに体を触れてくることが多くなった。抱きついてきたり、私の横を通る時足を踏んでいったり。
それくらいならいいのだが、寝転がっている私の急所の上を四つんばいで何往復もしたり、機嫌が悪いと私の顔を叩き、目を引っかき、眼鏡を取って投げ捨てるのはやめて欲しい。

ここ最近ずっとそうなのだが一緒にファミリーレストランに行くこと、盆踊りにいくこと、川辺で手をつないで歩くこと、こういう普通の子であれば本当になんでもない、もしくはとっくに経験済みのさまざまなことが「初めて」出来るようになった。もちろん酸素ボンベ付きだが・・・。これから暫くはこのような「ようやくそれができてちょっと感動」な事が続くと思う。


歩くとなってくると親の欲目というやつで、いつ走るのだろうとか、いつ跳ねるのかとか考え出したらきりが無い。
それでもやっぱり今いちばん望んでいるのは酸素がいつ取れるかどうかである。


日記を書く気力が無くなったきているのに加え、仕事は忙しいわ面倒くさいわ、家のPCが壊れるわで
ひとつの記事を途中まで書いては止め、
さらに衣吹のイベントや成長と発達のスピードが速すぎるのでこのようなばらばらな文章になった。



蒼生として、-お絵かき中


落書きをする衣吹。

この甚平は以前平蔵さんにいただいたもの。盆踊りによく似合う。

ピンクの靴は水辺で使う予定。