そして
僕はまた、ここに来た。






つい最近も来たように思うのは
きっと気のせいじゃない。






床がいつ来ても綺麗だ。
誰が掃除するんだろう?
はたまたみんなで交代制なのか?





なんてことを考えながら
太陽の光がブラインドの隙間から差し込む、
窓際の椅子に目を向ける。




もちろん決まってそこには座らない。


首から背中にかけて暑くなるのが嫌なんだ。











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チクンッ。


あれ。

いつもより痛くない




その上手際が良くすごく早かった。





たった一度のチクンッ
で 真っ赤というよりは黒に近い赤いものが僕の体から
一気に吸い取られ



そしてそれと同時に透明のものを体に入れられる。





ゆっくり 落ちていくそれを見つめながら
うとうとしていた。





でもしっかりとした眠りにはつきたくても
つけず。。。



うとうとしては目を開け
色々なことを考えていた。 






白い天井。
果てしなく白に近い薄黄緑のカーテン。
白いふかふかの布団。
おじいさんの咳。
どこからか聞こえる小さな男の子の鳴き声。






時折 誰かが様子を見に覗きに来る。
その度にその透明のものが落ちる速度を上げてゆく。






なんだか ドキドキした。






強制的に自分の体にこれが今入れられているんだ
と思うと少し気持ちが悪かった。








それにしても。
何時間こうしているのだろう。
本当に減っているか?
ちゃんと入ってないんじゃないか?




前回の時は40分から1時間で終わったのに。
今回はすでに1時間30分以上もかかっている。






その事実に少し怖さを覚え
入って来る人に行った。




'遅いね。'


'大丈夫ですよ、半分くらい減ってます'


'そっか。'











そしてまたうとうとし始めた。









そしてやっと 空っぽになった。









さあ帰ろうと思っていたら
次は違うものを入れると言われた。


'最初のが少し量が多かったからね。
でもこっちは少しだから20分くらいで終わりますよ'





え。
2つもかよ。




前回は1つだけで時間も
そこまでかからなかった。





はあ。
仕方ない。




もう20分くらい 
うとうとしたり
体の向きを変えたりして
ごろごろしていた。



動くたび 血管が縮まるのか、
針のかすかな痛みを感じる。





早く抜いてくれないかな。




そんなこんなで やっと終わった。





抜かれた後、シールを貼られ
少しの間強く押さえているよう言われた。





少し傷んだ。











これにより
何か変わったかと聞かれたら











































正直わからないけれど。