野菜の中でもっとも上等で常に食べるのがよいと言われている大根

養生訓は、儒学者、貝原益軒（かいばら・えきけん）によって書かれた、養生（健康、健康法）についての著書です。

貝原益軒は長生きするための様々な健康法を説いた『養生訓』は、今現代の中でも、参考になる養生説を書いています。

『長生きをすれば、日々新しい知識を得ることができ、今までできなかったことも実現できる』と説いています

彼自身も小さいころから体が弱く、とくに胃腸の調子が悪く、彼の父親から医学の心得を教わり、健康についての養生を実施し、当時には珍しく平均寿命を上回って長生きをしました。

長寿の秘訣は食欲、色欲、睡眠を適度に抑えることがもっとも肝心で、その理由をこと細かに論じています。

そんな貝原益軒の養生訓の中から「野菜の中でもっとも上等で常に食べるのがよい」とすすめているのが大根です。

スーパーでも一年中、大根は手に入るので、大根を使った料理をする機会が多いのではないでしょうか

大根は葉に近いほど甘く、下にいくほど辛みが強くなっています

大根は、すりおろすことによって独特の辛味（イソチオシアナート）が出て、それが体にとても良いのです

この辛味成分は、免疫力を高めたり、がん細胞を抑制したり、殺菌や消化を高めたりするという効果があります。

この辛味成分は、皮の部分に近いところに多く含まれているので、大根おろしにする時はなるべく薄く皮を剥いて使うのがおすすめです

また、加熱すると減少してしまうビタミンＣや消化酵素なども、大根おろしにして生で食べることでより効果的に体内に取り入れることができます

大根をおろしにすると、２０分後にはビタミンCは８０％に減ってしまいます。

この辛味成分はしっぽの部分に多く含まれ、細胞の破壊が細かいほど辛くなります。

最後に、大根おろしをあまり食べ過ぎるのにも注意が必要です

下痢になったり、胃の不快感や痛み、おならが臭くなります

ですので、大根の大きさだと、一般的な大根で6～8センチ、300グラム程度が1日摂取量と言われています。

大根おろしもほどほどに食べるのが養生につまがります