漢方医学　気血水の理論について　「水」編

気血水の気

気血水の血

気血水の理論の最後は、「水」です。

漢方医学の「水」とは、人間の水分のことです。

人間の身体のほとんどが水分でできている(成人では60～65%)ということから、「水」は非常に重要なものであります

「水」は足のむくみ（浮腫）にも関係しているものです。

「水」の異常とは、水分が不足した状態、過剰な状態を言います

ここで重要なことは、体全体の水分量が十分に満たされていましても、体内での水分バランスが悪いときには「水」の異常としてとえられます。

要するに、水分の分布の状態です。

例えば、夕方になると足がむくんでくる場合がそのいい例です。

体重は変わらないのですが、時間の経過と共に足に水分が溜まる、つまりは体全体の水分の分布が変化して配置が上手くいっていない状態を「水滞」といいます。

その他の例では、口が渇いている時は何度も水分をとります

水分が十分に満たされているにも関わらず、飲んでも飲んでも口が水を欲しがります。

そのような状態も「水」の異常として考えます。

最後にまとめ

「水」とは、水分のことで、体全体の水分量とそのバランスのことを言います

「水」の異常とは、「水滞」です。

水分が不足した状態、過剰な状態をいい、また、その水分の悪いバランス状態も含まれます

漢方医学の考え方におきましては、「気」「血」「水」の３要素のバランスによって健康を保つことができる　と説かれています。

写真(日経新聞12月18日付日経プラス１より）

そのバランスが崩れますと体調が悪くなります

それぞれの異常が単独で存在することもあれば、複雑に絡み合って存在することもあります。

「気」は肉体的・精神的・消化器系の３つ、

「血」は血液全般と女性ホルモンの２つ、

「水」は水分の量とその分布の２つと

それぞれの異常があります。

どこから発生したのか分からないようなことも多少あります。

しかし、この考え方を理解することにより、病態の違った面も見ることができるようになります。

現代医学では解明されていない病気の原因と治療法を見つけることのできる可能性を秘めています。

漢方医学の「気血水」の理論を用いることができれば、身体の調子を整えることができるようになると確信しています

おわり