20年弱における国際結婚生活で、大抵のことは「しゃーないこと。」として接してきましたが、
この出来事は一番強烈だったと思います。

若かったし、結婚直後ということもありましたけれど。

それも結婚式の次の夜でした。


某全国展開のホテルでしめやかに式を上げた私たちはその次の日の夜、
友人たちがお祝儀として予約してくれたホテルに宿泊することになりました。

心優しい同僚たちが、当時人気だった「BlueNote」のライブチケットもセットで、イケてるホテルの宿泊券をプレゼントしてくれたのです!


新婚の夜にお気に入りのホテルに泊まり、大好きなジャズを堪能できるということで
私はかなり上機嫌、その日の夕食はちょっとがんばって、これまた当時人気だったアメリカンリブのお店「Tony ROMA」とシャレてみました。

アーリーアメリカン調の、ちょっと暗めのライティングがイヤでも新婚夫婦の夜を盛り上げてくれ、かなりいい感じで食事を始めたのですが、
その素敵なムードも、国内旅行の話を始めた途端に、暗雲が立ち込めることとなったのです。



ことの始まりは、「いつか日本国内を旅行したいね。」というたわいもない話でした。


私は張り切って説明しました。

「日本にはね、温泉というものがあって、自然に湧き出るとても気持ちのいい天然のお風呂なんだよ!
みんな裸になって入るの。大人も子供も一緒にね。

でね、でね、場所によってはね、混浴っていうのがあってね、
知らない人同士でも裸で一緒に景色を見ながら、あったかいお風呂に入るんだよ~!
ちょっと恥ずかしいけど楽しいんだよ☆いつか一緒に行きたいよねーっ!」

と、アナタとこれから色んなこと楽しみたいの!キャハ★なノリで、無邪気に話す新妻でしが、



夫の顔は見る見るこわばり、

私が想像だにしない、信じられないコメントを返しました。



「・・・・オーマイッ・・・・


ワタシはなんと言う民族と結婚してしまったのだ・・・

公衆の浴場で男女が裸で一緒に入るなんて・・・


間違っている・・・間違っている・・・
失敗したかもしれない・・・


どうしよう・・・・

ぼくはどうしたらいいんだ・・・・」




って、どうもしなくていいですよ!


こっちが OH! NO!ですよっ!!



日本に住んでて温泉知らなかったのかい???


知らないって、ウソだよね?



ウソだと言ってぇぇっぇぇぇぇっ!





自分が最高にすばらしい文化だと思っていたことを全力で否定されたことに、
不覚にも目から涙がポロポロとこぼれ落ち始めました。




「あなた、いくらなんでも、結婚した次の日の新妻にその言いようはないでしょう?


知らなくても”失敗した”なんて言わないでよ・・・」



私たち日本人にとって、最高の癒しとされる温泉を、
まるで「間違っていることをしている人たち」扱いされたことに心底驚き、悲しかったのです。



人と人とのふれあい、四季折々の景色が楽しめる情緒あふれる風情、
自然と触れ合う喜び、地熱を利用した自然とのふれあい。

愛すべき私たち日本人が愛する素晴らしい温泉でも、


生まれ育った環境と宗教の教えが違うと、こんな風に捕らえられるのかと、
メチャクチャ勉強になった出来事でした。
  


この出来事から、自分の国で”素敵だ”と思ってやってることでも、
ほかの国の人から見るととんでもなく野蛮だったり、許しがたいことだったりすることがあるんだなぁと言うことを覚悟しておいたほうがいいと思ったのです。



ほんと、言われたらビックリしますから!



っていうか、日本に住んでて温泉を知らなかった彼もどうかと思いますがね!www

誰にでも子供の頃から親しんできた味というものがあります。


それは、


お母さんの味だったり、

お父さんの味だったり、

おばあさんの味だったり、

おじいさんの味だったり、

また近所のレストランだったり、

学校の給食だったり。


思い出の味や舌が好む味というものがありますが、

日本人同士だったら味噌汁のみそが八丁だったり、合わせだったり、
白だったりで済むところ、
国際結婚だと「ありえねーっ!」食べ物だったりします。


それがたとえ、自分のどんなに好きなものでも、
相手にとっては嫌悪感を感じたり、

「こんなもん食えるかっ!」

良かれと思って出したところ逆鱗に触れる事だってあるのです。



私が大好きなのは酢だこの足です。


日本で夫と一緒に住んでいたころは、たまにスーパーで酢だこのパックを買い
冷蔵庫に入れていました。

ある日、いつものように口に酢だこをくわえている時に彼が私を呼んだので
フイと振り返ると、彼の目は見る見る間にまん丸になり

「ムンクの叫び」よろしく、



・・・・オーマイッ・・・!

ぼくの奥さんが・・・奥さんが・・・
軟体動物の足を口にくわえている・・・・

オーマイ・・・!!!




と神にも祈る勢いのリアクションをしていましたwww


たこの足を食べてそんな天地がひっくり返ったような騒ぎを起こされたのは初めてですwww


彼にとって「たこ」は水族館にいる奇妙なクネクネした生き物でしかないのでしょう。

そんな気持ち悪い生き物を、自分の妻が口にしている・・・
しかもクネ~ン。と足先を唇の間から出して、
チッパチャップスのようにクチにくわえて喜んでいる、
と言うのが相当ショックだったんだと思います。


あんなに美味しいのに、実に残念です。



そんな私にも反対に彼の地元のもので
「こらあかんぜよ!!」という食べ物はあります。

それはスーパーに並ぶウサギの肉だったり
お父さんが話すリスの食べ方だったり、
せっかく焼けたカリカリのビスケットの上に、
ドロドロのホワイトソースをのせて混ぜ合わせるものだったり、

アメリカだからこれくらいですんでいるような気もしますが、
これがもっと違う文化の国だったら
こんなもんじゃ済まないでしょう。うん。


相手の国にいった時、夫が、奥さんが食べているものを見て、
「こんなの食べてるひといやだーっ!」とショックを受けないためにも、

自分のパートナーはありえないものを食べるかもしれない、

ということを覚悟しておきましょう。