「なんかゴメンネ。プライド傷ついた?でもそこに気づかないと先進めないからさ。あんた一歩踏み出せたけど、またそこに停滞しそうだからさ。」
「なんで俺のことそんなにわかるんすか!?だったらこの先どうして行ったら良いのかも分かってるんじゃないですか?教えて下さいよ、心の友!」
「私はゼロかっ!?まーいいや。で、ゴッドハンドさんとやらのやりたいことはヘッドマイスター、つまりドライヘッドスパをお客に提供するってことでオケー?」
「はい。」
「大前提として技術がそこそこなければならないってのは分かるよね?ふーん。と言うことはあんたの提供しているドライヘッドスパは効果があるってことは間違いないようね?効果があるって自信を持っているのね?なら話は早いわ。あんた売り方が下手なのよ。ターゲットもズレてる。」
えっ?そこ??
「僕は温泉や旅館に営業かけて、あとゴルフ場なんかにも営業かけましたよ。全部考えてみまーすって返事でしたけど、、、。それと結婚式場も行って、婚前の新婦様にも僕の技術が役に立つんじゃないかなって、、、。ある新しい温泉なんて、ご縁がありますようにって微笑みながら社長に伝えますなんて言ってくれたのに、後ほどご連絡差し上げますなんて言ってくれたのに、それっきりなんですよ。」
「そこよ」
「あんたこのご時世、他の人と同じ事やっててどーすんの?あんたより知識も経験も経営も長けた人達がとっくにやってるわ。それこそ特別顔がいいとかスピリチュアルな力を持ってるとか、他の人と差別化できる何かをもってんのか!?ってことよ。」
「まー患者さんにはもてるほうですし、ちょっとならオーラも見えますけど、、、」
「とにかく、 同じ事をやり続けているうちは進展ないわよ。」
「じゃーどうすればと?」
「自分で考えなさい、って言いたいとこだけど、あんたこの間私のプライマリーの転棟サマリー書いてくれたから特別教えてあげる。こー見えて私は義理堅いのよ。」
とメアリーはハニカミながら言った。おそらく次の夜勤でも大量のパンが届くだろうなと推測しながら僕は念を押した。
「お願いいたします。心の友!!」