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つねじいさんのエッ!日記

家族みんなでワイワイガヤガヤ!そんな夢を見ながら日々の暮らしを楽しむおじいちゃんの日記です。

人見知り、一人が好き、本好き、間違ってることには妥協しない、なんでも興味を持つ、そして負けん気。実に複雑な困った性格。それが母だった。 田舎の旧家に生まれ、7人兄弟姉妹で育ったが、跡継ぎの長男の戦死を受け、養子を貰い家を継いだ。 三歳年下の父は鳥取生まれ。幼いころから丁稚奉公に出されたせいもあったか。とにかくおとなしく我慢強い上に、超がつくお人よしだった。 そんな父の献身的な愛情を受け、家付き娘の母は我が儘な性格そのままに、妻となり母となった。 実は、末っ子に生まれ、母の溺愛を受けたわたしは、母の性格を受け継いでしまった。 二人きりの兄弟で、兄は父親に似たお人よし。だから、母は自分にそっくりな性格の私を猫かわいがりしたのだと思う。 受け継いだ母の性格は、社会では少数派。損をしてばかりだった。 普通なら人並な人生を送れなかったはずだが、挫折の連続で追い込まれるたびに救ってくれたのは、皮肉にも母から貰った「負けん気」だった。 (なにくそ!)(負けてられっかい!)(お母ちゃんが笑いよるわ!) 大失恋、破談、失職、商売の失敗……みんな「負けん気」が克服させてくれた。 私が何度も立ち上がるのを黙って見守った母の、(やったやんか!)といった溢れる笑顔を、いまもはっきり思い出す。 性格からいえば人生の負け組になる高確率なのに、私は普通の人生を手に入れた。「負けん気」のおかげというしかなかった。 母の「負けん気」は「負けず嫌い」、私が受け継いだのは正真正銘の「負けん気」だった。 健在だった母に反抗ばかりしたのは、そっくりな性格がいやでいやでたまらなかったのだと思うが、その嫌った母の性格に救われた人生。思い出すと笑ってしまう。そして(ありがとう、お母ちゃん)と心の中で頭を下げっぱなしのわたしである。