前にも書いている通り、うちの三男は自閉症です。
保健師さんに相談するようになって、専門のドクターに話を聞いてもらい、
勧められるがまま療育を受け、いつの間にやらグレーゾーンから立派な自閉症児に。
療育を申請する際に、書類は全て、「障害者名」と書かれていました。
ドクターはまだグレーと言っていたのに。
そこの所がすっきりしないまま、話は進んでいきました。
私が住む町は、障害者手帳を持たなくても療育は受けられるそうで、
手帳を持っていないと受けれない市町村もあるそうです。(と、ドクターから聞きました)
まずはそこで「障害者にしてもいいのだろうか」という気持ちはありました。
まだ二歳くらいで、多動も過集中も言葉の遅れも、ぎりぎり許容範囲内ではないだろうか、
体調不良が続いていたから言葉が消えただけなのかも、
逆さバイバイや同じ行動を続けたりとかいうのもないし…
私は独身時代、スクールサポーターとして自閉症の子供を見させてもらった経験があり、
早い段階で三男は自閉症ではないだろうかと思ってはいけたけれど、
三歳になるまではなんとも言えないというドクターの言葉、
(なかには「考えすぎ」と笑い飛ばすドクターも)
唸り声をあげる三男に「こんな声でるんやって遊んでるだけ」と言ってくれた
保育園の先生もいました。
みんな、「最近の親はすぐ自閉症って言いたがる」と思われていたのか、
(すみません、いつもの被害妄想です)
私の不安を和らげるために言ってくれたのか分かりませんが、
認めたくないという気持ちも確かにあったのだと思います。
そんな私が、彼を障害者と認定してもらわないと、困る出来事が二つありました。
一つは、就園前に参加した栄養士さんとの懇談会です。
当時はまだ二歳児で、入園する前に大好きな哺乳瓶を卒業したい、
どうすればいいか、という相談を栄養士さんにしました。
その栄養士さんはこう言いました。
「二歳だったらこちらの言ってることは分りますよね?
だったら虫歯の写真を見せて、哺乳瓶を止めないと虫歯になるぞー!
って言ったらどうですか?」
…えっ?
お兄ちゃん達は二歳でそのやり方が通じたのかもしれませんが、
三男は現在五歳でもそのやり方は通じないかも…と思いました。
ああ、世の中は健常者中心で動いてるんだ、
この栄養士さんには我が子に障害があるかもなんて言えないし、
そんな考えもないんだ、と思いました。
私は相談する先が違うんだと認識しました。
この栄養士さん、自分の息子を某有名大学に合格した、などと
最初に自慢話をされる、ちょっと鼻につくタイプでしたが(笑)
二つ目は小児科の病院でした。
いつも行く病院がお休みだったので仕方なく開いてる病院へ。
そこでお薬をもらったのですが、ラムネタイプのものでした。
私は先生に「口に入れるものにこだわりがあって、それだと口にしない。
できれば粉にして欲しい」と言いましたが、受け入れてもらえず、
「もう三歳でしょう、口に放り込んだらすぐに溶けますから」
と、言われました。
そのことを薬局の人もにも言ってみましたが、
「だったらこれからラムネ食べれるようになるかもですねー!」
と、明るく返されてしまいました。
これ、分かる人には分かるのですが、薬を飲まない子に飲ませるのは至難の業。
特に、偏食激しく、お菓子は塩味でカリッとしたものしか食べない三男。
ラムネの形状や色形、見ただけでプイ、無理やり口に入れてもペッと出してしまう。
いつもは粉薬を水で溶いて、スポイトであげています。
赤ちゃん時代に使うあれです。
そのスポイトも歯でガジガジにして、すぐに駄目にしてしまう。
これは今でも悩みの種です。
そんな出来事があり、この子の事をちゃんとした専門の機関で相談をしたい、
正しいアドバイスが欲しい、
どこの医者にかかっても「自閉症」なんだと認識されたい、
そういう思いから、私は手帳を持つ決心をしました。
そして、持ってよかったと思います。
手帳を持ったからといって、上記のようなことがなくなった、とは言えませんが、
私自身、三男を障害者と受け入れることが出来ました。
初めて会うドクターにも「自閉症なんで」と一言で説明することが出来るようになった。
医療費が無料になり、あの清算の長い待ち時間から解放された。
そんなこんなあった三男の大好物。
おいものけんぴ。
初の手作りです。
市販のものと違って、外はカリッ、中はちょっとしなっとして(笑)
ソフトタイプのけんぴでーす!