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人はまさに「心理学の操り人形」。
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一見すると、誰からも操られておらず、自らの思うがままに意思決定し、行動しているように思える私たち。
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しかし、そいつ(=心理学)は実に巧妙に、私たちに悟られないようカムフラージュしながら、私たちの意思や行動を支配しているんです!
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...
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世の中に溢れかえっている広告、デパートや店舗の配置、商品の説明・謳い文句、医薬品の効能、教育現場 など、ありとあらゆる場面でヒッソリと活用されている「心理学」。
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恋愛においても、心理学を活用すれば、およそ自分とは釣り合わないような"高嶺の花"の女性を落とすことだって可能。
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ビジネスの場でも、心理学を活用することで、交渉を自分に有利な形で進めることができます。
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ここでは、怖ろしいまでに人の心を操る心理学効果をご紹介します。
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1.サブリミナル効果(Subliminal effect)
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サブリミナル効果とは、「映像中に一瞬(人が認識できない程の非常に短い時間)本編と関連のないイメージ・テキストを混入させた場合、それが映像を見た人の潜在意識に対して影響を与える」とする心理学の仮説です。
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※ サブリミナル効果は、単に「サブリミナル」と呼ばれることもあります。メディアにも度々取り上げられているため、ご存知の方も多いのではないでしょうか?^^
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1957年アメリカのとある映画館が、当時上映中だった映画フィルムに、「コーラを飲め」「ポップコーンを食べろ」というメッセージを、5分間隔で1コマずつ挟んだのがサブリミナルの始まりでした。
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フィルム中の1コマというのは、人の視覚では全く認識できない超スピードで過ぎ去ってしまうため、理性に働きかけることはできません。しかしこの実験を行ったところ、この映画館でのコーラとポップコーンの売上が上がったそうです。
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この結果から、「超スピードで切り替わるメッセージは、人の "理性" に作用することはできないが、意識の下にある "潜在意識" には何らかの影響を及ぼしうる」という主張が生まれました。
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サブリミナルは、本人の意思に関わらず何らかのメッセージを植え付けられてしまうため、ある意味「洗脳」とも呼べます。そのため、サブリミナル効果を応用したCMは人権侵害だと訴える人が相次ぎました。
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なお現代では、上記の「ポップコーンとコーラの実験」や「サブリミナル効果自体」に対し、科学的根拠に疑問が残るとする研究者たちが大勢います。
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2.ピグマリオン効果(Pygmalion effect)
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ピグマリオン効果とは、「人は期待された通りに成果を出す傾向がある」という現象で、特に教育心理学の分野において注目されている内容です。
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偽の学力テストによって成績上位者と成績下位者のクラス分けを行い、成績上位者クラスを担当する教師には「この子たちは優秀な生徒だ」と伝えます。この際、生徒達にその話は一切伝えず、実際には成績順でクラス分けはされていません。しかしながら、成績上位者クラスに振り分けられた生徒達の成績だけが、みるみる向上したと言います。
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成績上位クラス(だと信じて)指導にあたった教師は、自らが担当する生徒たちが優秀であると期待しています。その期待に答えようと、生徒たちの成績が向上したということです。
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なお、「ピグマリオン効果」という名前の由来は、ギリシャ神話中に出てくる「ピグマリオン王の恋い焦がれた女性の彫像が、その思いに応えた女神アフロディーテの力によって、人間化した」という伝説が元になっています。
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3.アンダーマイニング効果(Underminging effect)
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アンダーマイニング効果とは、「自発的にやり始めた行動に対し、後付けで報酬を与えられると、とたんにやる気が出なくなってしまう現象」を表す心理学用語です。
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例えば、頑張って勉強している子供に対し「勉強を頑張っているからお小遣いね」などと言ってお小遣いを与えると、とたんにヤル気を無くし、以降はお小遣いを貰わないと勉強しなくなってしまいます。
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これは大人の組織でも同じことが言えます。モチベーションを上げるために良かれと思って与えたご褒美も、気を付けないと逆効果になってしまうということです。
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なお、ご褒美が必ずしも悪影響かと言うと、そうではありません。甲子園で優勝するために頑張って練習している野球少年などは、ご褒美(=優勝)がプラスの効果を生んでいる良い例です。
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こういった場合のご褒美は、アンダーマイニングではなく「エンハンシング(enhancing)」と呼ばれます。
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あるご褒美が エンハンシング効果を引き起こすか、それともアンダーマイニング効果を引き起こすかは、人によって大きく異なるため一概には言えません。
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しかし大抵の場合、精神的なご褒美(ex 優勝、褒められる、認められる 等)の場合はエンハンシング効果を、物質的なご褒美(ex お金、商品、おやつ 等)の場合はアンダーマイニング効果を 引き起こしやすいと言われています。
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4.バンドワゴン効果(Bandwagon effect)
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バンドワゴン効果とは、「ある選択肢(人・物・思想)が大勢の人々に受け入れられているという情報を受け取った場合、その選択肢への支持が強くなる現象」を表す心理学用語です。
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バンドワゴンとは「行列の先頭の楽隊車」を意味しますが、言うなれば「人は流行に流されやすい」ということですね。
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商品が人気のあるように見せかける「サクラ」や、新規Webサービスなどで「facebookのイイね!をお金で購入する行為」などは、このバンドワゴン効果を悪用し、人々からの支持を集めようという作戦です。
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5.気分一致効果
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気分一致効果とは、「気分が良い時は思考がポジティブに(物事をプラスに捉えやすく)なり、気分が悪い時は思考がネガティブに(物事をマイナスに捉えやすく)なる」という、人の感情と思考に関する心理学です。
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例えば、よくプラス思考・マイナス思考を説明する例題として「グラスに半分入っている水」が挙げられます。同じ量の水であっても、プラス思考の人は「まだ水は半分も残っている」と考え、マイナス思考の人は「もう水は半分しか残っていない」と考えるというものです。
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気分一致効果によれば、この思考の違いが、なんと感情によっても左右されるというわけです。つまり、普段はプラス思考の人であっても、財布を落とす等のショックな出来事の後にグラスを見た場合は、「ちぇ、もう水が半分しかないや」と思ってしまいがちだということですね。
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そして、この "気分一致効果" は、人間関係や商談を上手く進めていくために極めて重要となってきます。初対面の人に挨拶をしたり、大きな商談を持ちかける際は、相手が気分の良さそうな時に(もしくは、接待などで相手の気分を良くしてから)話を進めると、こちらの話す内容を好意的に受け取ってもらえ、成功しやすくなるんです。
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6.エスカレータ効果(Escalator effect)
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エスカレータ効果とは、「脳内に記憶されている情報とは異なる出来事が発生した場合に、違和感を覚える現象」を表す心理学用語です。
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例えば、停電などで止まっているエスカレータを、階段を降りるかのように徒歩で降りた場合、なんとなく違和感が。そして、足が重たくなったような感覚を覚えませんか?
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これは、何十年という習慣の中で、人の脳内には「エスカレータ=自動で私たちを運んでくれる物」と記憶されているためなんです。
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エスカレータ効果を逆手にとり、あえて常識破りの行動で、人々に商品を印象付けようとする広告手法も存在します。
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また、"エスカレータ効果" という言葉は、「数十年経っても人の習慣は中々変わらない」ことを皮肉っている一面もあります。
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7.傍観者効果(Bystander effect)
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傍観者効果とは、「ある事件に対して自分以外に傍観者(目撃者)がいる場合、率先して行動を起こさなくなってしまう現象」を表す心理学用語です。そして、傍観者の数が多ければ多いほど、傍観者効果の効力は大きくなります。
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例えば、自分一人だけが歩いていて交通事故を目撃した場合、大抵の人は救急車を呼ぶなど、自発的に英雄的な行動(=救助活動)を取ることが多いといいます。
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しかし、街中で大勢の人々と一緒に交通事故を目撃した場合には、大抵の場合知らんぷりを決め込みがち。極めつけは "事故現場を写真に撮ってツイート" といった愚かな行動をとってしまう人まで出てきます。
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こういった心理は、傍観者効果により「誰かが通報するだろうから 自分は関係ない」という思いが働いてしまうためだと考えられています。
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8.バーナム効果(Barnum effect)
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バーナム効果とは、「誰にでも当てはまりそうな曖昧な内容を、さも自分だけに当てはまっていると錯覚してしまう現象」を表す心理学用語です。(バーナム効果は、別名「フォアラー効果」とも呼ばれています。)
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例えば、「あなたは気丈に振舞っていますが、実は心のなかで不安を抱えています。私には分かるのです」など、インチキ占い師・詐欺師・霊能者がいかにも使いそうな常套手段が、バーナム効果の悪用例です。
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また、バーナム効果の最も有名な例では「血液型占い」が挙げられます。
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一つ面白いエピソードをご紹介しましょう。
作家である松岡圭祐氏の公式サイトには、以前 血液型性格判断のページがありました。そのページの最後に「この性格判断は当っていると思う?当たっていないと思う?」の二択アンケートが行われ、常時8割以上の人が「当っていると思う」と答えたと言います。そして、この血液型性格判断の結果は、血液型に関わらずランダムで表示されるものでした(笑)
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※ なお、占い師や霊能者の中には、非常〜に稀ですが、本当に霊力を持っている人も存在します。占い師や霊能者に助言を求める際は、その人物が本物か否かをよく見極めてください。
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9.シャワー効果・噴水効果(Shower effect)
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シャワー効果とは、「デパートなどの総合ショッピング施設において、上階に人を呼び寄せる目玉を配置することで、施設全体の売り上げが増加する現象」を表す心理学用語です。
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例えば「最上階にレストラン街を作る」「バーゲン会場を上階に配置する」など、上から下への人の流れを作り、途中階での「ついで買い」を狙っているわけです。
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一方、噴水効果とは「地下施設を充実させ下から上への人の流れを作り出すことによって、施設全体の売上が増加する現象」を表す心理学用語です。
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噴水効果の具体例としては、デパートの地下に配置される食品街の「デパ地下」を挙げることができます。
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噴水効果とシャワー効果は、お互いに対をなす心理学効果であり、共に心理学がビジネスの現場において活用されている良い例と言えるでしょう。
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10.スリーパー効果(Sleeper effect)
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スリーパー効果とは、「時間の経過と共に、初めは信用できないと思っていた情報が、信用できると思えてしまう現象」を表す心理学用語です。
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人は「自分が信頼している人物の言葉は信じやすく、信頼していない人物の言葉は信じにくい」生き物。これは何となく理解できるのではないでしょうか?
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そのため、信頼していない人物から何か情報を得ても、初めは信用することはありません。
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ところが、時間が経つにつれて「話の内容」と「話した人物」の繋がりに関する記憶が曖昧になり、結局のところ「話の内容」だけが記憶として頭のなかに残るようになります。
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そのため、当初疑っていた情報でも、次第に正しい情報として認識するようになってしまうのです!
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三流ゴシップ誌の記事・怪しいTVショッピングの商品などを見聞きする場合には、このスリーパー効果が大いに効力を発揮します。要注意!
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11.ハロー効果(Halo effect)
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ハロー効果とは、「何かが優れている人は、他の面でも優れているだろうと思い込んでしまう現象」を表す心理学用語です。
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ハロー効果の具体的な例としては、「難関大学の学生は、偏差値だけではなく人格的にも優れていると思い込んでしまうこと」や「有名人やタレントを起用したCM広告が、それだけで商品の良いイメージを与えること」などが挙げられます。
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ハロー(halo)とは、"後光が差す"と例えられるお釈迦様のような人々の「後光(=ありがたい光)」を意味しており、後光に照らされた物全てが有難く思えることが、ハロー効果の名前由来となっています。
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なおハロー効果は、ポジティブ方向へ人々の感情を誘導する際に用いられるのが一般的です。
しかし時には、ハロー効果がネガティブ方向へ人々の感情を誘導するのに使われることもあります。
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「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」というコトワザがありますが、例えば「犯罪者はアニメ鑑賞が趣味だ」と報道された場合、何の罪もないアニメ自体も「悪」のような印象を与えられてしまいます。これがネガティブ方向へのハロー効果です。
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12.ザイオンス効果(Zaionsu effect)
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ザイオンス効果とは、「人・物・思想などについて、それ自体に特に深い理解をしなくとも、ただ何度も繰り返し接触するだけで好感度が上がる現象」を表す心理学用語です。(別名「単純接触効果」とも呼ばれています。)
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このザイオンス効果は、図形・文字(漢字)・音・味・におい・触感といった、五感によって感じる全ての事柄に当てはまります。
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何度も見かける、何度も耳にする、何度も会話する だけで好感を抱くようになってしまうとは、人の感情とは案外単純なのかも知れませんね。。。
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「繰り返し放映するCM」や「特に商談内容が無くとも、営業で挨拶回りに伺う」などが、このザイオンス効果の分かりやすい例。
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また、恋愛ハウツーで有名な「用事が無くても度々顔を合わせたり、メールをしましょう」という恋愛テクニックは、このザイオンス効果の応用例です。
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13.プライミング効果(Priming effect)
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プライミング効果とは、「予め経験した刺激によって、後の判断が左右される現象」を表す心理学用語です。
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例えば、ぶどう、バナナ、メロン、みかん のカードを順に見せた後に「では赤い物って何がありますか?」と言われると、大抵の場合「りんご」か「いちご」と答えるのではないでしょうか?
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質問では「赤い物」としか言われていないため、「ポスト」や「口紅」なども答えとしては正しいはずです。しかし、果物のカードを見せられたことによる先入観で、知らず知らずのうちに答えを誘導されてしまったわけです。
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このように、特に制約をつけていない様に見せかけて、知らず知らずのうちに人の判断を操れて
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人はまさに「心理学の操り人形」。
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一見すると、誰からも操られておらず、自らの思うがままに意思決定し、行動しているように思える私たち。
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しかし、そいつ(=心理学)は実に巧妙に、私たちに悟られないようカムフラージュしながら、私たちの意思や行動を支配しているんです!
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世の中に溢れかえっている広告、デパートや店舗の配置、商品の説明・謳い文句、医薬品の効能、教育現場 など、ありとあらゆる場面でヒッソリと活用されている「心理学」。
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恋愛においても、心理学を活用すれば、およそ自分とは釣り合わないような"高嶺の花"の女性を落とすことだって可能。
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ビジネスの場でも、心理学を活用することで、交渉を自分に有利な形で進めることができます。
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ここでは、怖ろしいまでに人の心を操る心理学効果をご紹介します。
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1.サブリミナル効果(Subliminal effect)
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サブリミナル効果とは、「映像中に一瞬(人が認識できない程の非常に短い時間)本編と関連のないイメージ・テキストを混入させた場合、それが映像を見た人の潜在意識に対して影響を与える」とする心理学の仮説です。
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※ サブリミナル効果は、単に「サブリミナル」と呼ばれることもあります。メディアにも度々取り上げられているため、ご存知の方も多いのではないでしょうか?^^
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1957年アメリカのとある映画館が、当時上映中だった映画フィルムに、「コーラを飲め」「ポップコーンを食べろ」というメッセージを、5分間隔で1コマずつ挟んだのがサブリミナルの始まりでした。
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フィルム中の1コマというのは、人の視覚では全く認識できない超スピードで過ぎ去ってしまうため、理性に働きかけることはできません。しかしこの実験を行ったところ、この映画館でのコーラとポップコーンの売上が上がったそうです。
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この結果から、「超スピードで切り替わるメッセージは、人の "理性" に作用することはできないが、意識の下にある "潜在意識" には何らかの影響を及ぼしうる」という主張が生まれました。
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サブリミナルは、本人の意思に関わらず何らかのメッセージを植え付けられてしまうため、ある意味「洗脳」とも呼べます。そのため、サブリミナル効果を応用したCMは人権侵害だと訴える人が相次ぎました。
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なお現代では、上記の「ポップコーンとコーラの実験」や「サブリミナル効果自体」に対し、科学的根拠に疑問が残るとする研究者たちが大勢います。
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2.ピグマリオン効果(Pygmalion effect)
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ピグマリオン効果とは、「人は期待された通りに成果を出す傾向がある」という現象で、特に教育心理学の分野において注目されている内容です。
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偽の学力テストによって成績上位者と成績下位者のクラス分けを行い、成績上位者クラスを担当する教師には「この子たちは優秀な生徒だ」と伝えます。この際、生徒達にその話は一切伝えず、実際には成績順でクラス分けはされていません。しかしながら、成績上位者クラスに振り分けられた生徒達の成績だけが、みるみる向上したと言います。
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成績上位クラス(だと信じて)指導にあたった教師は、自らが担当する生徒たちが優秀であると期待しています。その期待に答えようと、生徒たちの成績が向上したということです。
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なお、「ピグマリオン効果」という名前の由来は、ギリシャ神話中に出てくる「ピグマリオン王の恋い焦がれた女性の彫像が、その思いに応えた女神アフロディーテの力によって、人間化した」という伝説が元になっています。
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3.アンダーマイニング効果(Underminging effect)
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アンダーマイニング効果とは、「自発的にやり始めた行動に対し、後付けで報酬を与えられると、とたんにやる気が出なくなってしまう現象」を表す心理学用語です。
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例えば、頑張って勉強している子供に対し「勉強を頑張っているからお小遣いね」などと言ってお小遣いを与えると、とたんにヤル気を無くし、以降はお小遣いを貰わないと勉強しなくなってしまいます。
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これは大人の組織でも同じことが言えます。モチベーションを上げるために良かれと思って与えたご褒美も、気を付けないと逆効果になってしまうということです。
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なお、ご褒美が必ずしも悪影響かと言うと、そうではありません。甲子園で優勝するために頑張って練習している野球少年などは、ご褒美(=優勝)がプラスの効果を生んでいる良い例です。
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こういった場合のご褒美は、アンダーマイニングではなく「エンハンシング(enhancing)」と呼ばれます。
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あるご褒美が エンハンシング効果を引き起こすか、それともアンダーマイニング効果を引き起こすかは、人によって大きく異なるため一概には言えません。
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しかし大抵の場合、精神的なご褒美(ex 優勝、褒められる、認められる 等)の場合はエンハンシング効果を、物質的なご褒美(ex お金、商品、おやつ 等)の場合はアンダーマイニング効果を 引き起こしやすいと言われています。
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4.バンドワゴン効果(Bandwagon effect)
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バンドワゴン効果とは、「ある選択肢(人・物・思想)が大勢の人々に受け入れられているという情報を受け取った場合、その選択肢への支持が強くなる現象」を表す心理学用語です。
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バンドワゴンとは「行列の先頭の楽隊車」を意味しますが、言うなれば「人は流行に流されやすい」ということですね。
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商品が人気のあるように見せかける「サクラ」や、新規Webサービスなどで「facebookのイイね!をお金で購入する行為」などは、このバンドワゴン効果を悪用し、人々からの支持を集めようという作戦です。
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5.気分一致効果
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気分一致効果とは、「気分が良い時は思考がポジティブに(物事をプラスに捉えやすく)なり、気分が悪い時は思考がネガティブに(物事をマイナスに捉えやすく)なる」という、人の感情と思考に関する心理学です。
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例えば、よくプラス思考・マイナス思考を説明する例題として「グラスに半分入っている水」が挙げられます。同じ量の水であっても、プラス思考の人は「まだ水は半分も残っている」と考え、マイナス思考の人は「もう水は半分しか残っていない」と考えるというものです。
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気分一致効果によれば、この思考の違いが、なんと感情によっても左右されるというわけです。つまり、普段はプラス思考の人であっても、財布を落とす等のショックな出来事の後にグラスを見た場合は、「ちぇ、もう水が半分しかないや」と思ってしまいがちだということですね。
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そして、この "気分一致効果" は、人間関係や商談を上手く進めていくために極めて重要となってきます。初対面の人に挨拶をしたり、大きな商談を持ちかける際は、相手が気分の良さそうな時に(もしくは、接待などで相手の気分を良くしてから)話を進めると、こちらの話す内容を好意的に受け取ってもらえ、成功しやすくなるんです。
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6.エスカレータ効果(Escalator effect)
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エスカレータ効果とは、「脳内に記憶されている情報とは異なる出来事が発生した場合に、違和感を覚える現象」を表す心理学用語です。
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例えば、停電などで止まっているエスカレータを、階段を降りるかのように徒歩で降りた場合、なんとなく違和感が。そして、足が重たくなったような感覚を覚えませんか?
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これは、何十年という習慣の中で、人の脳内には「エスカレータ=自動で私たちを運んでくれる物」と記憶されているためなんです。
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エスカレータ効果を逆手にとり、あえて常識破りの行動で、人々に商品を印象付けようとする広告手法も存在します。
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また、"エスカレータ効果" という言葉は、「数十年経っても人の習慣は中々変わらない」ことを皮肉っている一面もあります。
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7.傍観者効果(Bystander effect)
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傍観者効果とは、「ある事件に対して自分以外に傍観者(目撃者)がいる場合、率先して行動を起こさなくなってしまう現象」を表す心理学用語です。そして、傍観者の数が多ければ多いほど、傍観者効果の効力は大きくなります。
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例えば、自分一人だけが歩いていて交通事故を目撃した場合、大抵の人は救急車を呼ぶなど、自発的に英雄的な行動(=救助活動)を取ることが多いといいます。
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しかし、街中で大勢の人々と一緒に交通事故を目撃した場合には、大抵の場合知らんぷりを決め込みがち。極めつけは "事故現場を写真に撮ってツイート" といった愚かな行動をとってしまう人まで出てきます。
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こういった心理は、傍観者効果により「誰かが通報するだろうから 自分は関係ない」という思いが働いてしまうためだと考えられています。
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8.バーナム効果(Barnum effect)
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バーナム効果とは、「誰にでも当てはまりそうな曖昧な内容を、さも自分だけに当てはまっていると錯覚してしまう現象」を表す心理学用語です。(バーナム効果は、別名「フォアラー効果」とも呼ばれています。)
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例えば、「あなたは気丈に振舞っていますが、実は心のなかで不安を抱えています。私には分かるのです」など、インチキ占い師・詐欺師・霊能者がいかにも使いそうな常套手段が、バーナム効果の悪用例です。
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また、バーナム効果の最も有名な例では「血液型占い」が挙げられます。
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一つ面白いエピソードをご紹介しましょう。
作家である松岡圭祐氏の公式サイトには、以前 血液型性格判断のページがありました。そのページの最後に「この性格判断は当っていると思う?当たっていないと思う?」の二択アンケートが行われ、常時8割以上の人が「当っていると思う」と答えたと言います。そして、この血液型性格判断の結果は、血液型に関わらずランダムで表示されるものでした(笑)
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※ なお、占い師や霊能者の中には、非常〜に稀ですが、本当に霊力を持っている人も存在します。占い師や霊能者に助言を求める際は、その人物が本物か否かをよく見極めてください。
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9.シャワー効果・噴水効果(Shower effect)
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シャワー効果とは、「デパートなどの総合ショッピング施設において、上階に人を呼び寄せる目玉を配置することで、施設全体の売り上げが増加する現象」を表す心理学用語です。
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例えば「最上階にレストラン街を作る」「バーゲン会場を上階に配置する」など、上から下への人の流れを作り、途中階での「ついで買い」を狙っているわけです。
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一方、噴水効果とは「地下施設を充実させ下から上への人の流れを作り出すことによって、施設全体の売上が増加する現象」を表す心理学用語です。
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噴水効果の具体例としては、デパートの地下に配置される食品街の「デパ地下」を挙げることができます。
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噴水効果とシャワー効果は、お互いに対をなす心理学効果であり、共に心理学がビジネスの現場において活用されている良い例と言えるでしょう。
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10.スリーパー効果(Sleeper effect)
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スリーパー効果とは、「時間の経過と共に、初めは信用できないと思っていた情報が、信用できると思えてしまう現象」を表す心理学用語です。
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人は「自分が信頼している人物の言葉は信じやすく、信頼していない人物の言葉は信じにくい」生き物。これは何となく理解できるのではないでしょうか?
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そのため、信頼していない人物から何か情報を得ても、初めは信用することはありません。
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ところが、時間が経つにつれて「話の内容」と「話した人物」の繋がりに関する記憶が曖昧になり、結局のところ「話の内容」だけが記憶として頭のなかに残るようになります。
-
そのため、当初疑っていた情報でも、次第に正しい情報として認識するようになってしまうのです!
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三流ゴシップ誌の記事・怪しいTVショッピングの商品などを見聞きする場合には、このスリーパー効果が大いに効力を発揮します。要注意!
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11.ハロー効果(Halo effect)
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ハロー効果とは、「何かが優れている人は、他の面でも優れているだろうと思い込んでしまう現象」を表す心理学用語です。
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ハロー効果の具体的な例としては、「難関大学の学生は、偏差値だけではなく人格的にも優れていると思い込んでしまうこと」や「有名人やタレントを起用したCM広告が、それだけで商品の良いイメージを与えること」などが挙げられます。
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ハロー(halo)とは、"後光が差す"と例えられるお釈迦様のような人々の「後光(=ありがたい光)」を意味しており、後光に照らされた物全てが有難く思えることが、ハロー効果の名前由来となっています。
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なおハロー効果は、ポジティブ方向へ人々の感情を誘導する際に用いられるのが一般的です。
しかし時には、ハロー効果がネガティブ方向へ人々の感情を誘導するのに使われることもあります。
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「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」というコトワザがありますが、例えば「犯罪者はアニメ鑑賞が趣味だ」と報道された場合、何の罪もないアニメ自体も「悪」のような印象を与えられてしまいます。これがネガティブ方向へのハロー効果です。
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12.ザイオンス効果(Zaionsu effect)
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ザイオンス効果とは、「人・物・思想などについて、それ自体に特に深い理解をしなくとも、ただ何度も繰り返し接触するだけで好感度が上がる現象」を表す心理学用語です。(別名「単純接触効果」とも呼ばれています。)
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このザイオンス効果は、図形・文字(漢字)・音・味・におい・触感といった、五感によって感じる全ての事柄に当てはまります。
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何度も見かける、何度も耳にする、何度も会話する だけで好感を抱くようになってしまうとは、人の感情とは案外単純なのかも知れませんね。。。
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「繰り返し放映するCM」や「特に商談内容が無くとも、営業で挨拶回りに伺う」などが、このザイオンス効果の分かりやすい例。
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また、恋愛ハウツーで有名な「用事が無くても度々顔を合わせたり、メールをしましょう」という恋愛テクニックは、このザイオンス効果の応用例です。
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13.プライミング効果(Priming effect)
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プライミング効果とは、「予め経験した刺激によって、後の判断が左右される現象」を表す心理学用語です。
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例えば、ぶどう、バナナ、メロン、みかん のカードを順に見せた後に「では赤い物って何がありますか?」と言われると、大抵の場合「りんご」か「いちご」と答えるのではないでしょうか?
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質問では「赤い物」としか言われていないため、「ポスト」や「口紅」なども答えとしては正しいはずです。しかし、果物のカードを見せられたことによる先入観で、知らず知らずのうちに答えを誘導されてしまったわけです。
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このように、特に制約をつけていない様に見せかけて、知らず知らずのうちに人の判断を操れてしまうプライミング効果は、まさしく詐欺師やインチキ霊能者が多用する手口。心理学の悪用例です。
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しかし良い方向にプライミング効果を活用した場合には、「先に手本を示すことで生徒の学習効率が上がる」など、教育現場において役立つ心理学となります。
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14.ロミオとジュリエット効果(Romeo-and-Juliet effect)
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ロミオとジュリエット効果とは、「何らかの目的を達成しようとする際、平坦な道程よりは多少障害があった方が、むしろ目的達成への情熱が湧く現象」を表す心理学用語です。
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ロミオとジュリエット効果の名前由来は、もちろんシェイクスピアの名作「ロミオとジュリエット」から^^
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例えば恋愛ドラマ・恋愛映画などにおいて、二人の仲を引き裂こうとする障害(ex 強力な恋のライバル、不治の病 など)を登場させ、視聴者の気を惹くのは常套手段。
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また、物販において「お一人様◯個まで」という購入数制限や、「非売品」といった謳い文句で客の購入意欲を煽るのも、ロミオとジュリエット効果の応用なんです。
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しまうプライミング効果は、まさしく詐欺師やインチキ霊能者が多用する手口。心理学の悪用例です。
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しかし良い方向にプライミング効果を活用した場合には、「先に手本を示すことで生徒の学習効率が上がる」など、教育現場において役立つ心理学となります。
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14.ロミオとジュリエット効果(Romeo-and-Juliet effect)
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ロミオとジュリエット効果とは、「何らかの目的を達成しようとする際、平坦な道程よりは多少障害があった方が、むしろ目的達成への情熱が湧く現象」を表す心理学用語です。
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ロミオとジュリエット効果の名前由来は、もちろんシェイクスピアの名作「ロミオとジュリエット」から^^
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例えば恋愛ドラマ・恋愛映画などにおいて、二人の仲を引き裂こうとする障害(ex 強力な恋のライバル、不治の病 など)を登場させ、視聴者の気を惹くのは常套手段。
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また、物販において「お一人様◯個まで」という購入数制限や、「非売品」といった謳い文句で客の購入意欲を煽るのも、ロミオとジュリエット効果の応用なんです。