■□■□■□■□■□ 第十八章 前夜 ■□■□■□■□■□
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再び邪羅くん視点に切り替わります。
今頃しゃあしゃあと姿を現した赤男に、怒りを隠せない様子。
>怒りで目が眩みそうだ。
邪羅くんが人間たちに肩入れするのは「面白いから」だったはずですが、最近は辛い事や損する事の方が多くないですか。
もうやめちゃえば?人間と仲良くするのと、一方的に力を提供してあげるのは違うと思うんだ。
>深紅の髪、やはり深紅の双眸──ただし左目だけは明らかな義眼だ──黒衣を纏っていても、全身から深紅の輝きを放つ男の姿を見るのは実に一年ぶりだった。
六年待たされた読者の気持ちを考えろ
>黒衣を纏っていても
赤男さんの黒衣について触れられたのは何気に初めてじゃないか?
>ラエスリールが仮死状態で見つかったとき、すでにこの男の姿はガンディア王宮にはなかった。
少しは奪還チームについて触れてください。
>それ以前も虚空城の後始末のために出かけることが多かったので、そのときも不思議には思わなかった。
そう言えば漆黒城はどうなったんだ
どうせすぐに戻ってくると高をくくっていた邪羅でしたが、闇主はそれきり行方をくらませてしまいました。
>男にとってラエスリールは唯一の存在であると思っていた。
赤男さんって過去にならいくらでも飛べるんでしょ?彼が最新の未来から来たなら、胎児のラスや老女(?)のラスにも会えるわけだし。
もしかしたら、この時代のラスには興味ないとか……。夢のない話ですが、そういうのもありだと思うんですよね。
『翡翠の夢』の時のラスは、「思い」を失った千禍を見て「ちがう」と言って逃げました。つまり、自分のことを好きでない赤男には用はないということです。
当時「なんで?頑張ってもう一度好きになってもらえばいいじゃん」と首を傾げたのですが、頑張るより先に千禍はあっさりラスに捕らえられ(惚れるの早すぎだろ)。しかし、何故かラスには「千禍」と「闇主」の区別がついているらしく、千禍に目の前で手を差し出されても拒否して「闇主」を選んでいます。
なぜあんな展開にしてしまったんだろう?ラスのことだから、てっきり「彼は彼だ」と言って両方受け入れると思っていました。そして選ばれなかった千禍は気の毒に大量の心臓ごと消滅させられます。
あそこで「両方」選んでいれば、千禍は死ななかったかも知れないし、ラスの闇主に対する愛情により説得力が生まれたと思うんですが……過去の彼は要らない、自分の護り手となった闇主しか見たくないというのは、その程度の覚悟だったのかと、鬱々とした気持ちになったものです。
そして選ばれて喜んで千禍をやっつけてしまう闇主の気持ちもいまいちわからん。「昔のあなたも今のあなたも好き!」と言われるより、「あんなのあなたじゃない、なかったことにして!」と言われる方が嬉しいのか?
(まあ、あれは選ばれて嬉しいと言うより過去の失態を抹消できてラッキーって感じだったけど)
ラスが千禍を選ばなかったせいで、彼は消えてしまいました。ならば、赤男にだけ「どんな姉ちゃんでも受け入れろ!」と要求するのは筋違いというもので、対等な関係とは言えないのではないでしょうか。
>とびきり鈍い黒髪の破妖剣士がどの程度認識しているかは不明だが、
そう言えばラスって破妖剣士だったよね。魅了眼が強すぎて忘れかけてたわ。
>彼が彼女を女として見ていることはわかっていた。
幼女の頃から見ていました
>いずれはその身も心もと、固く誓っていることも知っていた。
誰に対して誓うと言うのだ
>幸いラエスリールはまだ無事だが──
魔性の貞操観念ってどうなってるの?そこがわからないと何とも言えない
>鎖骨あたりに虫さされを見つけたときにはすわ手遅れかと血の気の引く思いがしたが──早晩男は望みを叶えるだろうと確信していた。
心もつながってないのに体を求めるんじゃない。
>それほどに執着しておきながら、なぜ彼女から目を離したのか。
親だってたまには子供から目を離す場合があるぞ。ましてや赤男はお父さんじゃないんだから。
でもラスはファザコンっぽいからなあ……もっと大人になってくれないとこれ以上は無理だと思う。泣いて癇癪を起こして引き止められたのは紫紺まで。ここから先は、きちんとした対話形式で絆を深めてもらいたい。魅了眼パアアアアアで解決は無しで。
>そして、彼女が無事とは言い難い状態に陥ったのにもかかわらずなぜ何ら動きを見せようとしないのか。
赤男さんは「最終的に」ラスを手に入れられればいいので、その過程でボロボロになっても平気です。
>ラエスリールを姉のように慕う邪羅にとって、闇主の態度は不誠実にしか見えなかった。
魔性に誠実を求められても……
ラスに「虫さされ」跡をつけた赤男さんと、今邪羅くんの目の前にいる赤男さんって別人じゃないか?
それならこの変貌ぶりも納得できる。きっとまた時間遡行してるんだよ。
>その男が、よりにもよってラエスリールの守護者である緋陵姫を迎えに来たのだと言う。
赤男さんって女を迎えに来るの好きだよな
>兄ちゃん……まさか、兄ちゃんも一枚噛んでるんじゃないだろうな。
闇主「ばれたか。ほら、新発売のキシリトールガム」 邪羅「いらねえ!!」
>だから、姉ちゃんがあんなことになっても駆けつけて来なかったんじゃ……
赤男さんが走ってる姿って想像したらあんまりカッコよくないな。
>仮にも愛する──気恥ずかしいが、他に適当な表現が思いつかない──愛する女性に、あんな仕打ちができるだろうか。
何も赤男さんがラスの首絞めたわけじゃなかろうに。
>邪羅の常識的には否だが、目の前の男については断じかねる。
紫紺の時と同じパターンだな
>面白そうだという理由ではさすがにしないだろうが、充分な理由があれば死なない程度のことならやってのけそうだ。
恋人に甘すぎないのは良いことだと思います。
それに引き換え邪羅くんは、リーヴィに無償で力を提供し続け、疑問にも持たないという不思議。
>そう……これからの動きに、彼女の存在が邪魔になるという理由でもあれば。
ターラに紅蓮姫が渡るのは必然だったわけか
>沸き起こった疑念は馬鹿正直に藤色の双眸に浮かんだのだろう、闇主がふ、と鼻で笑った──明らかにこちらを馬鹿にしている。
単に愛し方の違いだろう。うん。
>あんたな!
邪羅くんもこういうところは成長しないね
>妄想に耽るのもいい加減にしておけよ。
私から妄想を取ったら何が残るというのですか。
……それはともかくとして、みなさんここからの台詞に注目してください。
>こいつの気配をあいつと間違ったってだけでも相当だと思うのに、そんな馬鹿げたことを言い出すようじゃ、若い身空で頭に羽が生えたと判断してやるぞ。まあ、もともとふわふわ軽そうな頭だが
赤男さんの悪口はいつものことなので置いておいて、
>こいつの気配をあいつと間違ったってだけでも相当だと思うのに
>こいつの気配をあいつと間違ったってだけでも相当だと思うのに
>こいつの気配をあいつと間違ったってだけでも相当だと思うのに
は!?今なんておっしゃいました!?
サッ 三( ゚Д゚)つ『時の螺旋』 p14~15参照
>だ……誰……?
>誰もなにも……
>まるで、自分を見知っているような気安い口調で答えてくる声──が聞こえた。
>けれどシェンツァ・リーウェンにとって、それは初めて聞くものだった。
>見たこともない、美しい青年が、きょとんとした顔でシェンツァ・リーウェンを見ていた。
>問いかけた彼女を前に、青年はぽりぽりと頭を掻きながら、小さくつぶやいた。
>こいつぁあ、まいったな
↑これ、明らかにシェンとラスを間違えてますよね?
赤男さん的にはなかったことにしてごまかすつもりだったんだろうが、そうはいかない。
ヒロインと(先祖とは言え)普通の少女を間違えるなんて、人のことが言えるのかお前は!!
……邪羅くんがラスと緋陵姫を間違えるのと、赤男さんがラスとシェンを間違えるのとでは、罪の重さがまるで違う気がする(笑)。
好きなら、間違えないで欲しい。どんなに似てても、間違えないで欲しい。これは決して贅沢な要求ではないと思います。
他の人にはわからなくても彼氏にだけは見分けがつく。それが、ヒロインに対する「愛の証明」になっているのです。(例:海の闇 月の影)
現実には一卵性の双子だと好きな相手でも見分けつかなさそうですが、破妖はれっきとしたファンタジー。しかも相手の男性は人智を超えた生き物だというのに、ヒロインを平気で他の女性と間違えます。見捨てます。肝心な時に助けに来ません。
基本的にご都合主義なのに、そういうところだけ妙にシビアなんだよな……。(そこが良い)
>余計なお世話だ!じゃあ、なんだってあんたがそいつと一緒にいるんだよ!?
確かに、意外な組み合わせでした。
>あんたもそいつも、姉ちゃんの居場所知ってるんじゃないのか!?それでふたり結託して……姉ちゃんを隠してるんじゃないのかよ!?
ラスはリーヴィの気を引くための戦利品じゃないんだぞ。連れ戻した後のことちゃんと考えてるのか邪羅くん。
>お前、もしかしてずいぶんおれを買いかぶってくれてないか?
葛衣には「安く見積もってくれてるようだな」なんて言ってたくせに。褒めてもけなしても文句をつける赤男さん
>おれは誰かさんのように心が手に入らないならせめて……なんて理由で人形を愛でる趣味はないがな、だからと言って心はともにあるってだけで満足するような清らかな心の持ち合わせはないぞ?
前者=紫紺パパ
後者=ラキス
>何のために来る日も来る日もあれの鈍感さに泣かされながらせっせと口説き続けたと思ってるんだ
九具楽「他にすることないんですか」
>手に入れるなら身も心もまるごとに決まってるだろうが
ラスは「自分の護り手になってくれた」赤男さんが好きなんであって、柘榴の妖主の過去を受け入れる気も一緒に償っていく気も全くないと思う。
そうじゃないってことを証明するための「千禍と闇主の分離」だと思っていましたが(翡翠の夢)、ラスのことを好きでなくなったはずの千禍は、何もしなくても再度ラスに恋し、なのに選ばれず消されてしまった。
これが意味するのは前述した通り、ラスにとって必要なのは過去の彼ではなく「好きだ」と言ってくれる彼だということ。それを前向きと捉えるか自分勝手と捉えるかは人それぞれだと思います。
ですが、少なくとも赤男さんは「朱烙でもなんでもいいっ!」と発言しており、千禍を拒絶したラスより一歩先を行っています。死者の復活が大好きな前珠先生が、もう一度千禍を復活させる可能性も否めませんが……。そうしたら今度こそラスには双方を選んで頂きたいものです。
>あんまりふざけたことを言ってくれるなよ
鎖縛の件で、過去に彼が酷い目にあわされていたことを知ってもなお闇主への思いは変わらない、と書いてありましたが、それは鎖縛が魔性だったからで、そういうエピソードは人間相手の時にやってくれないと、ラスの覚悟は伝わってきません。ラスの大事にしている人を闇主が痛めつけ……というのはすでにセスラン様が体を張って演じてくださいましたが、肉体が再生可能なうえ、被害者である本人もあまり気にしていないという反則技をお持ちなので、悲惨さのかけらもなく、またセスランを見捨てて闇主を選ぶという展開にもつながらなかったので、二人の仲の進展には全く無関係なエピソードと相成りました。
翡翠以降のラスは、闇主が過去に大量の人間を殺してきたという罪を、「魔性と人間の橋渡しをする」ことで埋め合わせているように思えます。
そんな真似をしたら、罪滅ぼしどころかラスのような悲しい子供を増やすだけだし、同じことをしているのに全く許されず殺された亜珠や佳瑠はどうなるんだって話ですが、そういう主題はともかく、肝心の主人公二人の思想の変化がわかりにくいというのは致命的です。
魔性を唾棄すべき存在と考えており、闇主のことも殺す殺す言っていたラスが魔性に肩入れをし始めたのは、自分がまぎれもない魔性だったと知ってからですが。
闇主がラス以外の人間にも目を向け始めたのは、……やはり「翡翠の夢」で、葛衣に人間についてお説教を始めた辺りか?
あの時の葛衣の、「あなたがそれをおっしゃるのですか!?」発言には大いに共感しました。人間に惚れたのをきっかけに人間の価値観を認め始める、というのならまだわかるんですが、闇主さんが好きになったのは『魔性』のラスなので、確かにおかしいと言えばおかしい。何やら急に人間の味方になりだした印象です。
巻が進むにつれて魔性が人間くさくなり、逆に人間が性格悪くなっていくのがまた面白いんですが。意識してそのように書いているのだとしたら、これもラストに繋がる伏線なんでしょうか。
>清らかな心根、清らかな心根、キヨラカナココロネ……
チョコレートコロネ
>いや、否定してるんだから別におかしくはないか。だけど、でもっ!兄ちゃんの口から聞くと、どうしてこんなに寒々しい気分になるんだ?
キャラの違いです。
闇主や金パパに「この雌○が」と言われるのと、ラキスやマイダードに「この○豚が」と言われるのと、どっちがより興奮するかっつー話ですよ。言わなさそうなキャラが言うからいいんだよ!!!(何の話だ)
>いや、単なる気のせいではない。体温が数度下がったような悪寒を確かに覚える。
魔性は寒さを感じないんじゃなかったか。
>邪羅は思わず我が身を掻き抱いた。
でも、可愛いからいいか……。
>兄ちゃん……せめてもう少し言葉選べよ。厚顔無恥な内容はともかく、清らかなんて単語、兄ちゃんが言うと違和感ありすぎて鳥肌立つから……
キャラの違いです。
ラスが「クッキーを焼いたんだが……」と持ってくるのと、ウルガさんが「クッキーなぞ焼かん」と言うのと、どっちがより萌えるかという話ですよ。人によって萌えどころは違うんですよ!!!(だからどんな話だ)
>話は完全に脱線しているが、邪羅はそれでも言わずにはおれなかった。
脱線とわかっているなら
>それでも──まあ、ほっとしたのは確かだった。
闇邪の漫才が健在でほっとしたのは確かでした。
>疑惑が完全に解けたわけではない。だが、男が言った通り、身も心もまるごとを欲しいと言うのなら、
ラスはさんまの蒲焼きじゃないんだぞ
>ラエスリールのあの状態は闇主が引き起こしたものではない。なにやら企んでいるのは確かだろうが……。
首チュー時の性欲はどこへ消えたのかの方が気になります
>って、だからそれは横に置いといてっ!説明しろよ、兄ちゃん!どうしてあんたが緋陵姫と一緒にいるんだよ、そいつらとつるんで、一体なにやってるんだよ……
「ら」ってことは、乱華のことも知ってる?
>もしかして、第六の君とやらが関係してるのか?だとしたら、うちの父ちゃんと母ちゃんも──
この「うちの」という言い方がいじらしくて仕方ない。
本音ではもとの家族に戻ってほしいと考えてるんだろうか。
>矢継ぎ早の質問は、突然至近距離に現れた闇主の右手で堰き止められた。
ちょっと生命線を見せてもらおうか
>なんでもかんでもひとに聞くのは感心しないな。ちっとは自分で考えろ。
過去に遡って歴史に干渉するひとも感心しません。
彼は、時間の遡行の前に自分の素行を見直した方がいいと思います。
>まあ、せっかくだからひとつだけいいことを教えといてやろうか
鬱金6の発売日教えて
>顔が触れ合うような距離で、男がにやりと口元を歪めた。
こいつら仲いいな
>目を凝らし、耳を澄まして注意しているんだな。
何も聞こえず、時計を見てもさかさま周りです。
>近いうちに面白いことが起こるかもしれないぞ
いえ、もう充分ですので。後は風呂敷を畳んでください。
>男の指が容赦ない力で邪羅の額を弾いたかと思うと、彼は強制的に空間を移動させられていた!
出た、乱華の時に使った無理やりあっちいけ技
>兄ちゃん!
>叫んだ時はすでに遅し──わざわざ白砂原に跳ばしてくれたのは、果たして善意かそれとも皮肉か。
飛ばすじゃなくて跳ばすか
>兄ちゃんの馬鹿野郎!結局何一つ答えなかったじゃないか!
ほんとだよ
>馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿っ!柘榴の妖主のけちんぼ──っっ!
闇主「お前を巻き込みたくなかったんだ……」 邪羅「そーゆーのマジで鳥肌立つからやめろ!!」
>邪羅に柘榴の妖主の配下による怒りの制裁が下されたかどうかは永遠の謎である。
へ?赤男さん本人じゃなくて?
※
>背後にひやりとする気配を感じ取りながら、闇主は殊更ゆっくりと振り返った。
>緋陵姫が、全身を怒りに染めて睨みつけていた。
相手が赤男さんじゃ分が悪いぞ
>否、その気配は緋陵姫のものではない。彼女の中にともにある乱華のそれだ。
邪羅くんとは口もききたくないのか乱華
>面白いこと──そうおっしゃいましたね
あくまでも敬語かよ
>紡がれる声は氷よりなお冷たい。
と言われても肝心の氷が出てこない。冷蔵庫とかあるんでしょうかこの世界は。
>押し殺した怒りに、しかし声が震えないあたりは白坊主よりは上だな、と邪羅が聞けば激怒すること間違いなしな感想を抱いた。
でも、ましょがら的には(=人柄的には)邪羅くんの方が断然気に入ってるんでしょ?
>白坊主
ひどい!仮にも魔性のプリンスを葱坊主みたいに!!もっとやれ!!
>それが?
>なにが言いたいのかわかってはいるが、わざわざ汲み取ってやる義理はない。
死に水くらいは取ってやれよ
>この相手にはそれなりに思うところがあるのだ。
それなりどころの騒ぎじゃないだろ
>実力に彼我の差があろうがそんなことは関係ない。
闇主さんのこういうところが魔性にしては珍しいって言われるゆえんですね
>気にくわない小僧に親切にしてやるほど、寛大な心の持ち合わせもないのだ。
この人に気に入られるのって相当難しいぞ。言ってることがコロコロ変わるもん
>……何をなさるおつもりですか?
>返答次第ではただではおかない──そう言わんばかりの口調であり気配だったが、闇主が臆するはずもない。
どっちが悪役だか
>彼にとって恐怖とは、唯一無二と定めた存在を永遠に失うことだけだ。
それだけ自覚があって、なぜ金パパと仲良くなれないんだよ
>それ以外に恐ろしいことなどない。ちょっと面白かったり面白くなかったり面倒だったりするだけだ。
自分自身の死についてはどうお考えで?
>だが、勘違いさせたままで勝手に爆発されても困る。いや、自分が困るわけではないがあとで知られると面倒なことになる相手がいるのだ。ここは取りあえず誤解を解くべきだと彼は判断した。
隠し事ばかりしてないで、話し合いをしてください。自分にとって都合の悪い情報は遮断して偽りの自分を演じてそちらを信じてもらって、それで本当に「身も心も手に入れた」なんて言えるのか?
>何もしないさ……おれは、な。
エロい言い方だな
>言っておくが放りっぱなしの配下に何かをやらせるわけでもないぞ
虚空城もないのに配下さんはどこで雨露をしのいでるんですか
>この件に関しては、おれは介入する権利がないんでね
漆黒の時だって似たようなこと言って結局手を貸しまくってたくせに
>権利?そんなものを気にする方だとは知りませんでした。ひとの迷惑も何も顧みずやりたい放題なのが貴男の流儀だと思っておりました
赤男さんだけが自分勝手みたいに言われてるけど、言葉遣いが一番若々しい(笑)からそう思えるだけで、実際は他の妖主がやってることも似たようなもんですが……。
妖主の仕事って破壊と殺戮以外ないでしょ?配下って必要なのか?
>しかし闇主がそれで何らかの痛痒を覚えるはずもない──図星を指されて怒りを覚えるのはそのことに後ろめたさや劣等感を抱いているからだ。
ラスの「何が、本当の事だから怒るな、だ……本当の事だから、怒ってるんじゃないか!」は、破妖史上に残る名台詞だと思います。
>やりたいことをやりたいようにやることに何ら罪悪感を覚えない男にとって、非難や糾弾は意味を持たなかった。
少なくとも赤男さんは、責められた途端に被害者ぶることはないからな。
だからこそ力を失って無力な人間にボコボコにされるところが見たいという歪んだ欲望を抱く配下もいそうというかまあ私のことなんですが
>飄々と答える。
>大人にはいろいろあるのさ
サティンに続く大人発言きたーーーーーーーーーーーーー
大人だからなんだというんですか?映画館や遊園地の入場料が高くなるだけのくせに。
>告げた瞬間、緋陵姫──乱華の眼差しがよりきつさを増した。
目の色の設定を一定にしてください
>白々しいとでも言いたいのかもしれない。その生真面目さはここにはいない姉と共通したものだ。
なにげに緋陵姫を「ラスの妹」と認めて、それなりに扱っている赤男さんに惚れ直しました。
前述の「朱烙でも何でもいい」発言などを見ていると、他人(主に邪羅くん)が思うよりずっとラスの変化に対して寛容です。
そうなると、やっぱり現時点ではラスの想いが負けている気がする。父親の代わりとして頼ったりドキドキするだけじゃなく、彼の嫌な部分からも目を逸らさず受け止めるなり一緒に乗り越えていくなりしてあげて欲しいですね。
>だが、本人でない以上微笑ましさなど覚えはしない。
いやそこまで警戒しなくても、多少の浮気くらい私は構いませんよ?
翡蝶さんとか佳瑠とかいろいろあったし、何ならラスが戻るまで緋陵姫を代わりにしても……(中にいる乱華はどうなる)
>そんなことより、お前には言っておくことがある。
関白宣言かよ
>城の外で表に出てくるのはよせ。
外で表ってなんか変だな、と思ったら「乱華の意識を表に出すな」ってことか。紛らわしい。
>力を放つなど論外だ。
人にちゃんと命令する赤男さん、というのは、実は結構珍しく、またかっこよかったりする。
単独行動が多くて上司っぽい場面が少ないので、偉そうと思うより先に、なんだちゃんと仕事してるじゃん的な気持ちになります。
>言外に、先ほどラヴィスで力を振るったのはお前だろうと突きつけると、乱華はばつが悪そうに目を逸らした。
乱華が完全に押されている……
油断や助力があったとは言え、柘榴の妖主の隙を突いたくらいなのに、ついでにその後パワーアップも果たしたのに、まだまだ足元にも及ばないってことか。
>ラヴィス
だめだ、もうこの文字を見ただけで笑えてくるようになってしまった。
>言いたいことはあるかもしれないが、聞いてやるつもりはなかった。
闇主さんやけに優しいな。ラスの目玉ほじほじについてはもう怒ってないのか?
>……緋陵姫の負担を増したいのか
なんだそれ!!
>ずばりと急所を突くと、乱華は目に見えて動揺を示した。
たとえ急所を突くためとはいえ、ラスそっちのけで緋陵姫を案じるようなセリフを吐く赤男さんに、こちらも動揺を隠せずメエメエ森の子ヤギ
>貴男に指図される筋合いはありません!
未来の義理兄の親切な忠告にぶち切れる乱華くんでありました。
>子供だな。自分を優先して他人の言葉に耳を貸さない
今日はいい天気ですね。
>素っ気なく言いきり、闇主は哀れむような目を向けた──但し、本当に向けるべき相手は別にいたのだが。
邪羅くん?ラス?雛ピー?
>その様子じゃ、なぜ金の野郎が姿を見せないかもわかってないんだろうな
悪うございましたね!!
乱華だけが悪いんじゃないぞ、もっと読者に情報の開示を求めます。
>……どういう意味です?
>本気でわかっていないらしい──それもこれも周囲が甘やかしたせいだ。
親知らずが虫歯を笑っていますが、どっちも迷惑です。
>それが悪いとは一概には言えない。強大な力を誇る魔性ほど干渉を嫌い自らの意思を通すことに躊躇いを覚えない。絶対の自信を持たなければ、そんな風にはなれない。
ラスは例外だと思う
>魔性にあって、周囲を気遣う必要性を覚えるということは、強者ではない証に過ぎない。
邪羅も例外だと思う
>おれの目の届くところでお前に何かあったら後々いろいろと面倒なんだよ。
そこまでしてラスに媚びたいのか。別に好きな女の弟とまで仲良くする必要はないんじゃないの、ファンタジーだし
>どこまでも自分本位な理由ながら、闇主は実にらしくない忠告を気にくわない小僧にしてやるつもりになっていた──
また「らしくない」が登場。
赤男さんは確かにヒロインの親族に肩入れしすぎです。キャラ的にはヒロイン以外どうでもいいと考えそうなものなのに、いつの間にか金パパや乱華にも理解を示そうとしています。
金パパなんかチェリクに地位も友人も何もかも捨てさせて嫁がせたというのに、赤男さんは自分から護り手とか言ってラスの仕事のお手伝いを始めるし、その友人や家族にも進んで歩み寄ってるし、この後の展開ではチェリクとも意気投合しそうだし、意外と一番いいお婿さんになりそうだ。
この話で最も成長しているのは、何気に赤男さんじゃないでしょうか。閉じた世界にいた彼が人間への理解を深め、ラスを中心とした価値観の違う人々と交流を深めて大人になっていく。
周囲の人々と仲良くなる反面、どんどんヒロインに冷たくなるというのが何とも言えない。そしてヒーローに比べてヒロインの性格は幼いまま全く変化なし、精神的成長よりも肉体的処○性が重視されるかのように……あれですか、現代の結婚観を皮肉ってるんですか?
>それが傍目にどう映るかまでは考慮に入れていない。
義弟を案じるお兄さんに見えます。
>ま、見たくないものを無理やり見ることもないか。それも個人の自由ってもんだ
お前はネット評論家か
>煽るように告げると、乱華はますます眦をつり上げた。
>他でもないこの自分に説教めいたことを言われるのがどうにも我慢ならないらしい。それはそれで楽しいかもしれない、と闇主は性格の悪いことを考えた。
闇主の性格が悪いのは紀元前からです(推定)
>絶対的強者のひとりである彼は、時も場合も関係なく他人の嫌がることをするのが大好きだった。
違う意味で「人の嫌がることを進んでやってくれる」人も登場しませんよね。
ガンダル・アルスにボランティアという単語は存在しません。一応ガンダル神とか言ってるから宗教はあるはずですし聖人もいるようなんですが。
>どういう意味です!
>乱華が詰め寄ってくるのを笑いながら、彼はようやく本題を口にした。
鬱金6を買うための本代をください。
>一言で言えば、くれぐれも無茶はするなってことだよ
それだけのために数ページ費やしてるんじゃない!!
>他人の体に居候してるくせに無茶して相手に負担をかけるなってことだ。
寄生虫扱いされてる
>お前の姉貴ときたらふたりともお前に大甘だから許されて当たり前だと思っているかもしれないがな、世の中にはそれではすまないおっかない相手もいるんだよ
チェリクも金パパも息子を放置したからなー
>雛の君を怒らせたくなかったら自重するんだな
赤男さんが「君」って言うのには、恐ろしいほどの違和感を覚えます
>彼女はラスや緋陵姫と違って手厳しいぞ。お前を不要と見なしたが最後、戻る肉体の……
赤男さんが「彼女」なんて言うのは以下略
>柘榴の君──
>不意に、目の前の人物の纏う気配が変わった。
甘甘2号きた
>厭味ではなくきちんと──一応の──敬意をこめて呼んでくるのは乱華ではあり得ない。
>緋陵姫だ。
>恐らく意識を無理矢理切り替えたのだ。
この三行は削っても懸命な読者には理解できると思う
>言った矢先に……本当に大甘だな
>言ってやろうと思っていた台詞を断ち切られた格好になった闇主は不機嫌を隠しもしなかった。
ざま……いえなんでもないです
>緋陵姫が困ったように笑う。
>わかってはいますが、あまり乱華を追い詰めないで戴きたい
ラスにも「あまり乱華を刺激するな」って言ってたね
他人に何か言われただけで傷つくとかどんだけ神経弱いんだよ乱ちゃんは
よくそれで「姉上の心臓と瞳を奪って妖主になる!」とか鼻息荒くしてましたね。もうその設定消えたけど……
>彼は貴男の口撃を受け流せるほど打たれ強くはないのですから
邪羅くん見習ったら?
>甘いな。甘すぎる
これに関しては全面同意です
>わたしにあれこれ文句をつけるくらいなら、さっさとあれを説得してくださればよろしかったのです。
ドリンクの方もご一緒でよろしかったでしょうか?
>わたしはあれの影……あれの基本思考がわたしのそれを決めるのですから
ってことは、ラスにも街を焼きたいだとか弟とキスしたいとかいう願望があるのか?
>ラエスリールを変えられなかった貴男が悪い──。
鋭いところ突いてくるな
>実に胸に痛い言葉を吐いてくれた女に、闇主はふんと鼻を鳴らすことで答えた。
>早い話が負け惜しみだ。
でもラスが成長するかどうかは本人の責任じゃないか?赤男さん家庭教師じゃないんだし……
>なら、しっかり手綱を握るんだな。いくら安定したとは言っても冥の海から戻ったその肉体に生者の妖気は毒にしかならん。
冥の海だか舞の海だか知りませんが、
>その肉体に生者の妖気は毒にしかならん。
能力に縛りがある上に期間限定の復活だから緋陵姫を責めないでやってくれと言わんばかりのこの設定。
チェリクも多分、用が済んだら大人しく冥の海とやらに帰るんでしょうけど、だからってこの世の理をねじ曲げて好き勝手していい理由にはならないぞ。
>あいつのことを本当に大事に思うなら、あいつに力を使わせるな。特別に気に入っている玩具をあいつの考えなしのせいで失うことにでもなってみろ、巨鳥の雛は何をするかわからんぞ
あいつあいつあいつ
>巨鳥の雛──それがなにを、誰を指すのか。
>緋陵姫は正確に読み取ったようだった。
以前から雛雛言ってるんだから読み取るも何もないじゃないか
>……気に入りの玩具、ですか
>ああ、多分とびきりの、な
>言ったところで伝わりはしないだろう──わかってはいても、そうとしか彼には言えなかった。
この辺のやりとりがよくわからないんですが
>気に入るということは玩具を見つけることと同義だった。その喪失が耐え難い恐怖をもたらす存在であろうとも、玩具という言葉しか……当てはめる他の言葉を自分は知らない。
文脈からすると、対象を『玩具』だと思ってるのは、赤男さんじゃなくて、雛ピーでしょ?
なんで赤男さんまでそう思ってるような流れになってるの??
>生まれて間もないあの女にしてもそれは同じだろう。
言葉では彼女とか君とか言っておいて心の中ではあの女呼ばわりか
>だから言葉の表面上の意味しか理解していない他の言葉を用いることはできない。
単なる比喩ってことでいいじゃないですか。
べた惚れだから玩具にして構わない、って女性の側から言う場合もあるし……
>もしかしたら──。
>藍絲なら……白煉を騙してでも手に入れようとし、失敗してもなお思いを抱き続けている紫紺の妖主なら、
紫紺パパはあっさり振り向くような女が嫌いなだけかも知れないよ
>あるいは世界最古の存在としての務めに雁字搦めに縛られながら、
妖主にお務めなんてあったのか……
>それでも人間の女と束の間とは言え平和な家庭を築くという、創造主の命に逆らう選択をした王蜜の妖主なら、
チェリクはどこまで知ってたんだろう
>自分や巨鳥の雛が『気に入りの玩具』としか表現できないそれに、別の言葉を選べるのだろうか。
この時点で初めて、赤男さんまでもが対象を玩具と思っていることが確定しました。いや普通の人はさっきの台詞だけでそこまで読み取れないだろ。
言葉のニュアンスだけでわかったのだとしたら、緋陵姫はすごいな。だてにラスの妹やってないね。
>もしそうなら、いずれは自分たちもその言葉を見つけることができるのだろうか。
なんで雛ピーと自分を重ね合わせてるんだこのひとは
他人と一緒の扱いをされることが大嫌いだったはずの赤男さんが、いつの間に雛ピーとそんなに仲良しになったんですか。
>そんな感傷的な思いが闇主の胸を過ったが、すぐにその思惟は断ち切られた。
集中力ないぞ
>お言葉、肝に銘じましょう
>真摯な声で、緋陵姫がそう答えたのだ──。
闇ラス派にとってははてなマークだらけの展開が繰り広げられています。
闇主のラスへの思いは、とりあえず『翡翠の夢』で全て決着がついたはずです。
伴侶という決定的な言葉こそ飛び出さなかったものの、お前にはおれしか、おれにはお前しかいないというような発言もありましたし、必死に彼女の名前を呼んで探すシーンに胸打たれた乙女も多いことでしょう。
その後愛の逃避行が始まり、絆を深め、後は最終話に向けて力を合わせてラスボスに立ち向かう展開が描かれると期待していました。
それなのに、なぜこの期に及んで玩具などという白々しい単語を使って、二人の関係を振り出しに戻そうとするのか。乱華や緋陵姫の前で、伴侶と言いきることに何か問題でもあるのか?
恋人にも厳しいシリアスな赤男さんを演出したいなら、他にもっと方法があったはずです。ラスを放置して平気でいられる時点で十分クールなのは伝わったので、彼女への思いそのものを覆すような発言はお控え戴きたいです。
クライマックスに向けて新たな試練を作るのではなく、もう終わったことを幾度も幾度も蒸し返している。
コンビニの中華まんじゃないんですから
紫紺の時、翡翠の時と、二度ほどラスを捨てようとしたのだから、これ以上の波乱はいりません、というより読者も「またかよ」と思うだけで、微塵もハラハラする気になれません。
『気まぐれで移ろいやすい』『飽きやすくて傲慢』『時間を行き来できる』という設定があっても、こう何度もラスへの気持ちがぶれるようであれば、ヒーローとしてもダークヒーローとしても失格です。
初心は貫いて下さい。それだけが私の望みです。あと雛ピーにいちばん嫌われてる妖主のくせに、なんで雛ピーの良き理解者みたいな態度なんですか。
【結論】やっぱ赤男さんてロリコンなんじゃないの?