ノボの気儘な音楽トーク 22号: ハイドンの交響曲 | 生き活きノボのブログ

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 ハイドンと言えば、交響曲の父と称され、モーツァルトやベートーヴェンとともにウィーン古典派を代表する作曲家です。しかし、彼の音楽は、現在では、モーツァルトやベートーヴェンの音楽ほどには一般に聴かれなく、ポピュラーとは言えないのでしょうか。交響曲に限っても、ベートーヴェンの9つの交響曲はよく演奏され、クラシックファンによく知られた存在です。モーツァルトは41曲の交響曲を書いていますが、後期の交響曲はやはり演奏される機会が多いと思います。それに引き換え、ハイドンの交響曲は106曲もあるにも拘わらず、一般的には、交響曲第94番『驚愕』くらいしか知られていないのでは。

 クラシック音楽を聞くのが好きなノボも、当初、ハイドンの交響曲をあまり聞かず、せいぜい『驚愕』のほかに第100番『軍隊』、第101番『時計』、第104番『ロンドン』を知っていた程度です。ですが、水戸芸術館で準・メルクルの指揮する『時計』を聴いて、ハイドン交響曲の良さを知り、平成2112月から一年をかけてハイドンの全交響曲を聞くことにしました。その際ハイドン交響曲について書かれた本を捜すと、井上太郎著『ハイドン106の交響曲を聴く』があり、全ての交響曲が紹介されていました。それは、井上の博学と見識に基づき、要領よく、分かり易く、興味が持てるように書かれていました。けれども、物分りの悪いノボですから、もう少し説明がほしいという欲求が湧いたのも事実です。そこで、ハイドンの全交響曲を聴くのであれば、ノボ自身の理解する内容を書き留め、ノボ向けの解説書を書くことにしました。

この作業に結局3年半費やしましたが、A4で387ページにも及ぶことになりました。音楽好きで、メールのやり取りしていた友人の皆さんには、これを配信しましたが、多分迷惑だったろうと思います。ノボは、ロビンス・ランドンのスコアを見て、アンタル・ドラティ指揮でフィルハーモニア・フンガリカの演奏したCDを聴いて書きましたが、その文章を読んでも、本来の音楽を聴かなければ面白くも何ともないのは当り前ですね。それも387ページにも及ぶ白物ですから、音楽好きな人でも最初から読む気になれないのは当然と思い、我ながら呆れています。

 106曲もあるハイドンの交響曲を第1番から順番に聴いて書くのは愚かな行為であり、余程暇を持て余し、かつウィーン古典派の音楽に非常に興味のある人でも、やらないでしょう。でも、そんな愚かな書き物を読み直すと、手前味噌ながら結構面白い。そこで、時節に合った一曲を、A4一枚に手短にまとめ直すと、少しは読んでいただけるかも知れないと思えてきました。それに、ハイドンの交響曲から得られる素晴らしい想いをまとめる楽しさ、そしてそれを他人に伝えて、同感して貰う時の喜びを思うと、ますますその気になります。ということで、折につけ、ハイドンの交響曲について、ノボの感慨を吐露しますので、悪しからず。 (平成27年9月25日)