ショッピングを楽しんでいる最中のデパートや
帰り着いてホッとしているマンションのエレベーターで、
あえて昨日の仕事の失敗を後悔したり明日の会議を想像して
不安に襲われる人はあまり多くないと思う。
ただ、例えば職場のエレベーターで移動する際には、
つい午前中のトラブルのことや午後の打ち合わせのことなど
イライラすることをあれこれ考えてしまいがちなので注意が必要だ。
別に、エレベーターでトラブルの解決策を考えたり、
プレゼンテーションの予行演習をするのは悪いことではないが、
毎回毎回エレベーターで移動するたびに
難しいことで思い悩む癖がついてしまうと疲れてしまう。
そのような時は「エレベーターの瞑想」がオススメだ。
エレベーターに乗り込んで、頭が自動的に
イライラする想像を始めてしまったら、そのことに気づき、
軌道修正を試みる。
具体的には、あれこれ考えるのを一旦やめて、
呼吸や手の感覚、足の感覚に意識を向けるようにする。
そうすることで、イライラが何となく収まるのを実感できる。
さらに「エレベーターの瞑想」では、エレベーターの
上昇に伴い、足や腰にかかる重力を感じることができる。
また、下降に伴う浮遊感も感じることができる。
いずれも、意識をしなければいつも気にもとめない感覚だ。
もし、生まれて初めてエレベーターに乗ったとしたら、
とても不思議な感覚として心に刻まれるであろう感覚でもある。
特に今考えなくてもいいような、過去の後悔や将来の不安に
無意識に捕らわれてしまう時は、大抵決まりきったことをして
頭が退屈している時であることが多い。
逆に言えば、いつも生まれて初めてのような新鮮な気持ちで
感動しながら生活していれば、目の前のことに夢中なので、
あまり意味もなく、過去の後悔や将来の不安に思いを巡らせて
しまうことも少なくなる。
エレベーター乗る時は、上記のような法則性を思い出して、
できるだけ新鮮な気持ちで身体の感覚や重力、浮遊感を味わって
少しの間、いつも思い悩んでしまう頭を休めるようにしたい。
あわせて、緊張して浅く早くなりがちな呼吸を
深くゆっくりした本来のペースに戻すことができればいいと思う。
そして、溢れかえった思考の奥にある
もともと静かな心に気づける時間を増やせるといいと思う。
その他の瞑想については、このブログの他の記事や
以下のウェブサイトもご参照願いたい。