帯広で夕食を終え外に出ると、霧雨が大粒で激しい雨に変わっていました。
本来なら次の目的地の近くで車中泊をしようと思っていたのですが、そのためには、峠越えをしなくてはなりません。
そんな時こそ自由気ままな車中泊旅の本領発揮です。
無理して激しい雨の中、しかも夜に峠を越える必要はないのです。
とりあえず次の日の天候次第で目的地を変更できるよう道東自動車道に入り、占冠(しむかっぷ)PAで車中泊しました。
この時はじめてワンセグのニュースを見ていて知ったんですが、胆振地方(苫小牧・室蘭・有珠山などの太平洋沿岸部)に大雨洪水警報が発令され、札幌と函館を結ぶJRの特急列車が運休してたんですね。
函館では、地元出身の有名バンド「GLAY」が7月27日28日にわたって大規模な野外ライブを開催しており、そのファンが「函館に行けない、函館から帰れない~」と大混乱していたらしいです。
(因みに休みを終え函館に戻ってから同僚に聞くと、GLAYが来ている間、ハセガワストア、ラッキーピエロはもちろんのこと、観光地はどこに行ってもGLAYファンでいっぱいだったそうです。2日間で延べ5万人の来客予想だったのにも関わらず、会場には入れなくても訪れたファンが約2万人来ていたそうです。恐るべしGLAYファン、恐るべし観光都市函館…)
そんな騒ぎに巻き込まれることなく旅に出て良かった。
で、夜が明けるとすっかり雨が上がっており、所々晴れ間が見えるではないですか?
これは、もうあの場所へ行くしかないっしょ!
父ちゃん、いい香りでですね
ここに来るのは久しぶりです
もうお判りですね。
あの場所とは、夏の北海道の人気スポット、富良野地区です。
ファーム富田に行ってきました。
丘一面が紫色に彩られており、遠くから見ても近くで見ても見事です。
現在は、ファーム富田などの観光用のラベンダー畑が少しだけ残っているだけすが、かつて ~石鹸や香水用の香料を抽出するためにラベンダー栽培が盛んだったころ~ 富良野地区の丘のほとんどがラベンダー畑に埋められていたそうです。
僕も昔はこの鍬を牽いて畝をおこしたよ
(どう見ても馬牛用だと思うよ)
ファーム富田には、朝9時過ぎに到着し、駐車場も並ばず駐められました。
当初の計画では27日、旭川で夕食後、富良野地区で車中泊してから知床に向かおうと思っていたのですが、ハイシーズンの富良野、しかも日曜日はどこに行っても行列で身動きが出来なくなるだろう~と予測、また予報では天候が優れないとのことだったので、月曜日に来ることにしたのです。
それにしても暑い…
昨日居た道東の最高気温が18度くらいだったのに、今日の富良野の予想最高気温が28度!
北海道の内陸は、夏30度を超えるし、冬はマイナス20度前後なので、やっぱ厳しい…
色とりどりで綺麗だね
この香りって懐かしい気がする~
(そ、そうだね)
思い返せば、以前に来たのは、もう9年も前の事です。
下は、その時に撮影した写真です。
2004年7月17日 上富良野町かんのファームで撮影
虎太郎が1歳半のころです。
この時の旅でもいい顔してます。
近いから… いつでも来られるから…
今度また来れるから…
なんて言いながらなかなか来なかったモンなぁ…
ほんと「今度とお化けは見たことない」ってヤツだね。
The lavender flavor soft ice cream.
ファーム富田の中をラベンダーソフトクリームを食べながらのんびり散策して過ごしました。
この後、ツアーバスも到着したようで、観光客がどんどん押し寄せてきました。
中には、「私も愛犬と来たかった」と言って、声を掛けてくる人が沢山いました。
その気持ち、よくわかります。
虎太郎は、外国人にも大人気で、台湾やオーストラリアからの旅行客にも声を掛けられ、嬉しそうに写真撮られてました。
きっと今頃、虎太郎の写真がその外国人のフェイスブックとかに載っているんだろうなぁ… TITLE Shibainu なんて付けられてgood!って感じでシェアされて…
それにしても以前、富良野地区に遊びに来たころは、外国からの観光客ってまだ少なかった気がします。
北海道は、ニセコ地区をはじめ、各地にコンドミニアム形式のマンションが建てられ、長期滞在する外国人(主にオーストラリア人、ニュージーランド人)が増えたことから必然的に道内を旅する外国人をよく見るようになりました。
散歩ついでにファーム富田の向かいのとみたメロンハウスまで足を伸ばしてみました。(カメラのホワイトバランスがずれていて、発色が変なのはご容赦下さい)
でっかいメロン~
この、とみたメロンハウスはファーム富田の入口前に所在するのですが、実はファーム富田とは一切関係ない施設なんです。
いわば勝手に「とみた」の名を騙り、ファーム富田を目指してきた観光客をおびき寄せて抱き寄せる便乗商法のようなものです。
観光客の中には、「ここがファーム富田だ」と思い込んだ人も多いと思います。
父ちゃん憧れの真っ赤なオープンカー!
(間違いぢゃないけれど間違ってるよ)
今回は食べなかったけど、ここの角切りメロンのソフトクリーム添えもとても美味しいし、売っているメロンも富良野産で味に間違いないんだから、せめて「とみた~」の名は変えたらいいのに…と思います。
ネットやマスコミに取り上げられると叩かれるの必至ですよね。
ファーム富田を堪能した僕たちが次に向かったのは、「山香食堂」
月曜日だったのと、お昼ちょっと前だったので混まずに座れてラッキー!
ここで食べたのは…
富良野オムカレー
欲張りな妻が注文したのは、オムカレーのゼブラ(カレーとホワイトシチュー両方が乗っている)、どちらも800円也。
食べかけで済みません…
富良野オムカレーは、富良野市内14店舗で提供されているオムライスカレーで、富良野産の米、卵、野菜、肉及びバター(またはワイン)を使い、ふらの牛乳(またはふらのにんじんジュース)を付けて1,000円以内で提供すると言うのがルールだそうです。
町おこしと地元食材消費量UPを狙っておよそ6年くらい前から無理矢理出てきたご当地カレーライスです。
オムライスの上に旗も立って見た感じはお子様ランチみたいです。
食べてみると、うん、卵が新鮮で美味しい。
カレーはベースが業務用(いわゆる缶詰やレトルト)の感じが否めなかったでが、野菜の味が出ていてまずまず美味しいです。
お店ごとで味はまったく違うと言うことなので、今度来た時は、手作りカレーを提供する別のお店で食べてみたいです。
それよりもテーブルに置かれている調味料の中に気になるモノが…
JAふらの 厳選野菜ソース?
地元の農協開発商品なんですね。
ラベルに「北海道富良野のたまねぎ、人参…(中略)~なまら旨いソースです。」って自ら謳っているし。
カレーに付いてきたコロッケに掛けて食べてみると、「美味しいじゃな~い?」
ソース好きの僕としては、ひとつ購入したくなりました。
地元のスーパーマーケットに立ち寄って購入しようと心に決めて今度は、富良野市内に車を走らせました。
すると…国道沿いを走っていると横に新しい商業施設が。
それを妻が見るや「あ、フラノマルシェだ!」「ここ寄って!」と声をあげました。
なんでも今回富良野に来たら、必ず寄ろうと決めていたそうです。
場所の下調べせず偶然その前を通りかかって見つけるなんて、我妻恐るべし。
中は、開放的で3つの店舗に別れていました。
フラノマルシェ…
いわゆる野菜直売所と名産品を一堂に会して販売する市場です。
運良く駐車場もすんなり駐められましたが、観光バス3台くらい横付けされていて店内は、混んでいました。
当然僕が欲しかったソースも…
特濃と中濃のセット、他に富良野ジャムもありました
食堂にあったのと同じ大きいボトルの特濃ソース1本を購入しました。
妻は、富良野ジャムを購入してから…
ベーカリーコーナーへ
富良野産小麦を使って焼き上げたパンが並んでいます。
どうやら一人で富良野ジャムをパンに付けて食べる気のようです。
それにしても国産フルーツのジャムを国産小麦のパンに塗ってたべられるなんて、ちょー贅沢な気がします。
で、当然マルシェには、フードコートもあるわけで。
とみ川の なまら棒 食べかけのピンボケ~
簡単に説明すると揚げ餃子の一種ですね。
生地は、富良野産小麦が原料で、中に富良野産のトウモロコシやお肉が入っています。
で、ほかに食べたのは
越冬保存したジャガイモのフライドポテト
イモを0度前後で保存すると、イモは凍らないようにデンプンを自ら分解して糖化させる、つまり甘くなるのです。(糖分が多いと凍りにくくなるのです)
揚げると糖分が焦げて苦みが出るのですが、これは逆に苦みがアクセントになっていて美味しかったです。
このイモなら蒸かしても美味しいだろうなぁ…
車で留守番していた虎太郎にお裾分けです。
父ちゃん、ソフト食い過ぎだべさ
ふらの牛乳で造ったソフトクリームだったし、ミルクソフトは父ちゃんの好物なんで許して下さい。
フラノマルシェも堪能したので、僕たちは次の場所へ移動開始。
走行中、後ろがやけに静かなので妻が振り返ると…
は~、ねむ眠ぅ~
「虎太郎、口開けて寝てる~、めんこーい!」
と言ってパチリと写真を撮っていました。
僕もルームミラーで見ると、本当に笑ったままうっつらうっつらしてました。
でも虎太郎ごめんね。
次の目的地って直ぐに着いちゃうの…
その次の目的地って言うのは、上富良野町のJR美馬牛駅の近く…
丘の上に5本の木
実は、ジャニーズのアイドルグループ嵐が出演したJALのCMのロケ地なんです。
CMでは、
「嵐の木って呼んでいいかな?」
「いや止めとこ」
「名前がないから自由に生きられる」
な~んてやりとりされましたが、既に今じゃしっかりと「嵐の木」や「5本の木」と呼ばれています。
畑の奥、丘の上にひっそりと生えてます
ここは、昔から丘を見上げて、青空と一緒に撮影出来る風景写真の穴場だったんですが、すっかり嵐の木として定着してしまいました。
周りはこんな感じです
ちなみに、周りは私有地(畑と民家)なので、勝手に近付くことは出来ません。
撮影したい方は、お近くのかんのファームの駐車場から100-300ミリクラスの望遠レンズの使用をお勧めします。
(最近の僕は、トリミング手法ですが…)
で、道の駅びえい「丘のくら」で休憩と虎太郎散歩。
場所は、JR美瑛駅の直ぐ横。
昔の石造り(札幌軟石っしょ)の農業倉庫を改装した建物が特徴。
父ちゃん、なまら人が多い~
うーん、ここはホテルの施設の一部なのと、観光地だけあって人と車の出入りが多くてあずましくない。
て、ことで場所を変えて休む(仮眠する)ことにしました。
ちなみに下は、仮眠から起きてから虎太郎と散歩した時の様子です。
父ちゃん、いくらなんでも寝過ぎだべぇ?
そうなんです。
思いがけず寝過ぎてしまいました。
朝早くから行動し、暑い中歩き回ったため疲れていたんです。
だって、仮眠のつもりが3時間寝たんですモン…
で、この思いがけない長時間睡眠のお陰で、29日後半にこれまた思いがけないことがまっているのでした。
次は、その5(7月29日後編)です。
最終回になるかなぁ?