息子を産んだのも、息子を亡くしたのも、今月。

 

疲れでも気が遠くなり、暑さでも気が遠くなります。そんな時、息子に一方通行で話しかけてみます。「お母さん、そっちに行こうかね。」

 

けたたましい蝉の声の中で、文字通りの青い空と白い雲を見ながら倒れて、そのまま息絶える。そんでもって体から離れた私の魂は他の魂が見えるようになって、そこに息子がいて、2人で夏の遊びに出かける(息子が亡くなった時の4歳のままの場合)。

私の今の現実における最高の死に方だな!と思います。夫には、寂しいでしょうが、一家の柱として、私よりは長く生きて、頑張って私を看取って、頑張って息子と私のことを地上から見守った後で、最後に天に上がってきてほしいです。

 

息子を亡くしてからしばらくの間、外に出ると、私は右手を、もう息子はいないのに、息子の手を引こうと差し出して、手が泳いでから息子がいないことを体でもやっと感じる、ということを繰り返していました。

 

あれから9年。

私は、一切仏事をしていません。花も備えません。プレゼントも買いません。お盆もやりません。 

毎日が心の仏事です。

息子のことが頭にない時は1秒もありません。