TPGでの日本での出だしはコケたが、その後はずっとトップを張ってきた巨漢レスラー。

元プロフットボーラーでボクシングの経験もあり、ナチュラルに強く、新日、Uインター、全日、ノア、あと少しFMWにも出たことあったような気がするが、どこでもトップだったし、試合も技も迫力があり、あの身体でムーンサルトプレスを出せるほど器用で、ベイダーの試合は面白かった。

その中でも僕が印象に残っているのはハンセン戦とファイナルカウントダウンの猪木戦。

ハンセン戦は、ハンセンのナックルで大きく目を腫らし、マスクを取っての殴り合い。軽く目ん玉が飛び出していたらしいが、構わず試合を続けたベイダーと自分より若いレスラーに負けてたまるかとガチナックルを入れるハンセンと、どちらも凄かった。
この試合を見た骨法の堀部師範は、あんな巨漢レスラー同士があんな試合したら、もう何も言うことはないと、驚いていたそうな。

そしてファイナルカウントダウンの猪木戦。
僕が今まで見たジャーマンの中で一番衝撃を受けた、とんでもないジャーマン。
後頭部と爪先が同時にマットに着いており、有り得ない落ち方をしていた。しかもそれだけで終わりではなく、その後のチョークスラムも同じくらいやばい。これまた凄い落ち方で、猪木は落ちた衝撃で自分の膝を顔面に打ち付け、流血している。技を出したベイダーはもちろん凄いが、それらの技を、よく引退前のあの年齢で受けたものだなと思う。

そりゃ、思わずベイダーもガンバッテーって言っちゃうよね。

ちなみに、入場の時のコスチュームの銀色の鎧、ベイダーの合図で煙が出る仕組みだったけど、たまに煙が出ないで、あれっ?ってなってて面白かった。