派手さはないが、ランカシャーレスリングに精通した巧みな試合運びで長らく日本マットで活躍した職人派レスラー。

確か初来日は新日だが、全日の外国人レスラーのイメージが強い。

あのレジェンドレスラーのダイナマイト・キッドの指導を受けたとされているが、試合スタイルはキッドのような自らの肉体を酷使するようなものではなく、腕殺しテクニシャンと言われるように、腕責めを中心とした地味なグラウンドや、小技が多かったように思う。ただ90年代後半頃からジョニーマジックやビッグベン、ブリティッシュフォール、パワープレート、ミサイルキックからの跳ね起きなど派手な技を使うようになった。

ダイナマイト・キッドの自伝、ピュア・ダイナマイトにも書かれているが、キッドにそのレスリング技術を高く評価されており、ブリティッシュブルドッグスの相棒のデイビーボウイ・スミスより全然上なんだとか。
因みに、馬場さんにギャラアップ交渉などができないような大人しい性格らしい。

技巧派レスラー特有なのか、華はあまりないため中堅レスラーの域を出なかった。相手を引き立たせたあとにしっかり負けるジョバーであったが、
とても印象に残っている試合がある。

全日での馳浩、秋山準vs新崎人生、ジョニー・スミス。
カードを見ただけで、誰が負けるかわかるし、実際にその通りになる。そもそもこの試合の主役は全日初参戦の人生である。
しかし、一番輝いたのはスミス。
観客を惹きつけ、あの馳や秋山よりも声援を浴びていた。
確かパイルドライバーをショルダースルーのように返され、場外に落とされたあと、ロープを逆上がりで戻ってくるムーヴはこの時初めて出したのかな?面白かった。

とにかくお気に入りの試合で、録画したビデオを何度も見たが、今はそのビデオはどっかに行ってしまった。YouTubeでも探したが、見つからなかった。

まあタイトルマッチとかではないから仕方ないんだが、残念。また見たいんだけどな。