はじめに

キングダムハーツの主題歌は、単なるタイアップ曲ではありません。

宇多田ヒカルさんの「光」。本人の名前でもあるこの曲は

シリーズ全体を貫くテーマ「光と闇」「希望と祈り」に対して、ひとつの答えを差し出していると私は考えています。

特に歌詞の中に現れる「私」と「僕」の入れ替わりは、光と影の対話、ソラとカイリの対話、を象徴しているように思えます。

私が初代キングダムハーツをやり終えたばかりなので2や3に照らし合わせられないけど、それでも大筋は変わらないと思う。

 

そしてキングダムハーツのキャラだけでなく

現代の私たちの疲れ切った日常をもうたっているようにも思います

 

この曲は必死に生きてきた人への救いでもあるし、救おうとしてる人の気持ちを汲み取るような

そんな曲です。

 


以下では、歌詞を9つのパートに分けて考察します。

 

 

1. どんな時だって たった一人で

ずっと二人で どんな時だって 側にいるから

どんなときも 一人で生きてこないといけない状況だった「私」 

常に自力で生きてきた 

だから運命を信じるのを辞めてしまった 

でもそこに突然光がさす。 絶望の淵にあるときに。

 


2. 静かに出口に立って....

「僕」からの言葉。

言葉を誰かにぶつけずに 自分の心の闇から出て、 

過去の自分に癒しの光を与えよう

 約束のような言葉をかけるのは 誠実じゃないかもしれないね

 僕の願いを言ってるだけかも だから仲間にも君を紹介するよ 

そうしたら僕は逃げないから安心できるだろう?

 

(約束のような言葉とは次の 「どんな時だって~」の歌詞)


3. どんな時だって ずっと二人で...

側にいるから

「僕」から「私」への誓い。
 


4. 君という光が私を見つける…

「私」から「僕」への感謝。
絶望の中で見失ってしまった自分を、「君という光」が再び見つけ出してくれた。


5. うるさい通りに入って…運命の仮面をとれ

「僕」から「私」への言葉。
「仮面」をかぶって生きてしまうのではなく、人と触れ合い、本心のままに生きてほしい。


6. 先読みのし過ぎなんて…

今日はおいしい物を食べようよ

未来を先読みしすぎても 不安が増すばかりだから そんなことより 今日楽しいことをして 過ごそうよ それを積み重ねたら きっと未来も開けていくよ


7. 完成させないで もっと良くして…ワンシーンずつ撮って いけばいいから 君という光が私のシナリオ 映し出す

「僕」から「私」への言葉。

未来を完成させようとすると、できない自分に失望してしまう。
だから一歩ずつでいい。ワンシーンごとの積み重ねが未来を形づくる。

 

(「私」から「僕」への感謝)

君がたどってきた過去(生きてる物語) が私の物語を映し出して導いてくれてるね。


8. もっと話そうよ 目前の明日の事も…

未来を見るんじゃなくて 現在に焦点を当てていこうよ

具体的な目の前の明日のこととかさ 

テレビ(現実逃避先)を消して 私(自分)のことをしっかり見つめて

 

今でいうとスマホ消して....になると思う

 


9. どんなに良くったって 信じきれないね…

「僕」から「私」への言葉。
どんなに良い自分だよと言われても、それを信じられないときはある。
それでも「側にいるよ」と寄り添う。


 光とは何か

この歌が伝えているのは、光とは完成した未来でも、約束の履行でもないということです。
光は、闇にのまれたあとに、「そこから出たいなぁ」と思う祈り。

で、未来を不安がるんじゃなくて現在に焦点を当てていこうよ。

という宇多田さんからのメッセージ。

実際歌のPVでも、光っていう抽象的なテーマなのになぜかお皿洗いしてますよね。

「光」、それは日々の積み重ねでもあるよっていうメッセージに思います

お皿洗いは毎日しますからね。

 

キングダムハーツという物語は、ディズニーの世界やFFキャラクターを巻き込みながらも、最後に返してくるメッセージはとてもシンプルです。


「闇の中で今日を、ともにいる誰かと選び直す」その祈りこそが光なのだ、と。