<艶が~る、妄想小説>


Tuya girl. if you want to meet me. Akinari. #1

今回は、もしも秋斉さんが、習い事の先生だったらハート

一番最初に習い事の先生とかは?という、リクを受けて書いてみましたウフフ

今回は、琴の先生って設定ですニコ

秋斉さんのイメージが崩れていなければいいのですが汗

秋斉さんとの1シーン…。良かったら読んでやってくださいませにこっ


それから、慶喜さん編のコメに素敵な設定を書いてくださって!嬉しかったです(^ω^)

これからそれらを参考にしつつ、徐々に書いて行きたいと思ってますキャー

コメント下さった方、本当にありがとうございましたニコ



*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*



もしも、秋斉さんが琴の先生だったら…。




「……あ、早く来すぎちゃった」


握り締めていた携帯を見ながら呟いた。


今日は、琴の稽古の日。琴も上達してきたけれど、なにより…秋斉さんに会えるのが嬉しくて、思わず早く来すぎてしまったのだった。


「秋斉さんと出会ってからもう、四ヶ月が過ぎたのか…」



彼と初めて出会ったのは、私が京都に引っ越してきて約一ヶ月が経ったある日の午後だった。


京都の町を散策しながら、とある小道を歩いていた時のこと。ふと琴の綺麗な音色に誘われて、ある一軒の家の前で足を止めた。



*艶が~る妄想小説* ~もう一つの艶物語~



(綺麗な音色だなぁ…)


いかにも京都らしい音色に、しばらくの間目を閉じて聴き入っていた。


すると突然、背後から声をかけられ私はびっくりして振り返ると、そこには藍色の着物を纏った端整な顔立ちの青年が立っていた。


「新しい生徒さんどすか?」
「えっ?あ、あの…いや、私はただ琴の音色に惹かれて…」
「ほお、琴に興味が?」


私が俯いていると、彼は中へ入らないかと促してきた。


「良かったら、わてが教えますさかい…いかがどす?」
「ええっ?」
「わては、ここで舞妓はん達に琴を教えてます。怪しい者やおまへんえ」
「……じゃ、少しだけお邪魔します」


何かを秘めているようなそんな透き通った瞳に見つめられ、私は促されるまま部屋へと案内されたのだった。


それから、舞妓さんたちとは違う部屋へと通されると、ここで待つように言われ私はその場に座り込んだ。


(ふう~。成り行きとはいえ…図々しくもお邪魔しちゃった…。初めて訪れた部屋だというのに、どこか懐かしいような感覚。和の部屋には、そんな魅力があるものだなぁ……)


そんなふうに思っていると、彼が一台の琴を抱えてやってきた。


「うわぁ…本物の琴を見るのは初めて…」
「これは、二十五絃箏という琴どす」


琴をそっと置くと、彼はその前に正座し、琴について話し始めた。



*艶が~る妄想小説* ~もう一つの艶物語~



琴にもいろいろ種類があるらしく、目の前にあるのは、野坂操寿という方が平成三年に開発したものだと教えてくれた。


「中国大陸伝来の「コト」は、それより前の弥生時代に生み出されたとされる、日本古来の「こと」と融合し、音楽を愛する人々の手を経ながら次第に洗練されていきました」
「そんなに古い時代から、琴ってあったんですね…」


私の問いかけに、彼は一つ頷くとまた静かに語りだす。


「幾多の時代をくぐり抜け、奏でられてきたんは、多くの人々を魅了するものがあったからや。それはいつの時代にも人々の心を癒し、静かに勇気づけてきた「調べ」にあります。いろいろな物に囲まれ、慌しい日々を送るわてらにとって、悠久の音色に耳を済ませることで心癒される…」


節目がちに語る彼は、とても素敵に見えた。私は、いつの間にか琴に魅せられながらも、彼のその色っぽい目に惹きつけられていく…。


「奏でてみまひょか?」


微笑みながら言う彼に、私はペコリと軽く頭を下げてお願いした。それから、彼は絃の調整などを済ませ、ゆっくりと弾き始める。


(…うわ、すごい……)


私は、言葉にならないほどの何かを感じ始めた。


それは喜びのような、悲しみのような…。
そして、なぜか大好きな人達への想いが心の中から一遍に飛び出してきた。


その懐かしい何かを感じ、涙が出そうになるのを堪えながら、私は彼の姿を見つめていた。


「いかがどした?本物の琴の音色は…」
「あ、すごく…よかったです」


笑顔で答える私を見ながら、彼は半歩横へずれると私に、弾いてみないかと尋ねてきた。私は、少し躊躇いながらも今まで彼が座っていた場所へ正座する。


「まずは、あんさんに合う爪をこの中から選んでおくれやす」
「え…爪を?」
「その人に合った爪でないと、いい音色は奏でられへんさかい」


彼に言われるままに、私は自分に合った爪を選ぶとさっきの彼と同じように構える。すると、彼はすっと私の背後に跪くと、まるで二人羽織りのように私の両腕に触れてきた。


「……えっ…」
「構えはこれでええよ」
「あ、そ…そうですか…」
「最初は、自由に思いのまま弾いてみなはれ」


背中ごしに彼の温もりを感じつつ、私は緊張しながらも一つ二つと音を鳴らし始める。


(……面白いかも…でも、初めて会った人なのに…こんなに近くに寄られても嫌っじゃない…なんでだろう?)


彼が耳元で囁く度に、私は次第に胸を高鳴らせて行った。




その日から、私は舞妓さんたちと一緒に週に1回だけ稽古を受けるようになった。琴の魅力に魅せられたから、というのもあるのだけれど、秋斉さんに会えるから…というのが一番の理由だった。


あの日から、徐々に彼に対する想いは大きくなり…この日が来るのを心待ちにするようになったのだ。



「○○はん」


声がして振り向くと、彼がゆっくりとこちらに近づいてきていた。


「あ、秋斉さん…早く来すぎちゃいました」

「わてより早う来とったとは…」


彼は微笑むと、そっと私に近づき耳元で囁いた。


「……今夜は遅くまでいられますか?」
「え、あ…はい」
「良かった……ほな、稽古が終わったら帰らず待っていておくれやす」

「……えっ?」


照れ笑いをしながらそう言うと、彼は先に屋内へ入って行った。


(……稽古が終わったら…何が待っているのだろう…)


そんなことを思いつつ、私はゆっくりと彼の背中を追いかけた。


この後、起こるであろう何かを期待しながら……。



<# 1-2へつづく>


Akinari # 1-2



~あとがき~


設定は現代ですが、やっぱりお師匠様って感じなら和な感じがいいかなって。

秋斉さんが習い事の先生だとすると、ある程度の知識があるかと思い、琴のことも勉強してみましたニコ

でも…この続きが、本当は一番書きたいところ(笑)


この後も、いつか書きたいかもです( *´艸`)

きっと、俊太郎様だったら…もっと大胆だったんだろうな…なんて思いつつ書いてました(笑)


皆様から、それぞれの旦那様たちとのいろんな場面を教えてもらって、私のほうこそいろんな想像が膨らんできて(笑)楽しかったですハートyellow次は、誰とのどんな1シーンを書こうか迷っています(-∀-)イヒッ


秋斉さん編なら、何かのエンド後の祝言シーンなんかも良いという意見をいただききらハート秋斉さんの部屋で初夜なんていうのもいいな~なんて思ったり(笑)


今回も、読んでくださってありがとうございましたウフフ