<艶が~る、妄想小説>


~どちらがお好みどすか?~ *慶喜&秋斉編*

皆様から、コメやメッセージで投票みたいにしていただいた結果、慶喜さん8、秋斉さん10であせる

今回は、秋斉さんにお祝いしてもらうことになりましたハート


どちらか選べなんて…無理なこと提案したなぁ…なんて思いつつ、皆様の熱い思いが分かって嬉しかったりしましたキラキラ

慶喜さん編もちゃんと考えてありますので、近いうちに載せたいと思います(-∀-)イヒッ

慶喜さんに一票入れて下さった方、すみません涙


秋斉さんと過ごす誕生日キラ

良かったら、読んで下さいませpnish


初めての方は、こちらを読んでからお読みくださいクマ

~どちらがお好みどすか?~*慶喜or秋斉~


あと、バレンタインイベケーキ始まりましたねウフフ

無料ガチャ一発で、龍馬さんが当たり、もう思い残すことはありません(笑)

風花イベでは、龍馬さんと秋斉さんだけ読めなかったので泣

皆さんは、誰とバレンタインを過ごしましたか?ニヤリ



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~どちらがお好みどすか?~  *秋斉さんとお祝い*



「私は……あの…」
「もうええよ、○○はん。その先は言わんでもええ」


秋斉さんは微笑みながら、私を見つめて言った。すぐ傍にいた慶喜さんは少し不満そうに秋斉さんを見ると、ふぅ~と、ため息をつく。


「俺…と、言って欲しかったけど…」
「今、ここで無理に聞く必要は無いやろ。○○はんが言いたくなったら言えばええことや」


秋斉さんの言葉に、私は内心ホッとした。


慶喜さんの手前、ここで秋斉さんを選ぶことは出来なかったから…。残念そうな顔をして煙管をくわえる慶喜さんを横目に、私は小さく呟く。


「すみません……もう少しだけ考えさせていただけますか?」


そう言うと、二人は私を見ていつもの笑顔で言った。


「誕生日は五日後だから、なるべく早めに教えてくれ」
「そやな……お祝い品も用意せなあかんし」


二人の優しい言葉に、胸をドキドキさせながら私も微笑んだ。今、こうして二人といることだけでも嬉しいのに、私の誕生日にお祝いして貰えるなんて…。


それから私達は、豪華な料理に舌鼓を打ちながら楽しい時間を過ごしたのだった。



次の日。


私は、以前から想いを寄せていた秋斉さんにお祝いをして貰いたいと思い、秋斉さんの部屋へと急いだ。中へ入ると、彼は記帳作業の途中で忙しそうにしていた。


「どないしはったん?」
「あ、あの……」


私がまた言いよどんでいると、彼は微笑みながら近くに来るように促した。私は彼の目の前に座ると、思いきって想いを打ち明ける。


「私、秋斉さんにお祝いして貰えたら…嬉しいです…」


そう言うと、彼は少し驚いた顔をして私を見た。そして、次第にその顔が微笑みへと変わると彼は優しい声で言った。


「ほな、七日は空けておかんとな」
「あ……はい…」
「せやけど、慶喜はんの不貞腐れる顔が目に浮かぶわ…」


私達はくすくすと笑うと、彼は私に近づきながら言った。


「お祝い品は何にしまひょ…」
「……秋斉さんにお祝いして貰えるだけで、他には何も要りません」
「欲の無い娘やな…」


彼はそっと私の肩に手を置きながら、鏡の前まで移動させると、背後から鏡ごしに私を見つめる。じっと見つめられ、私は緊張しながらも同じように鏡に映った彼を見つめた。


そして、彼は私の身体をじーっと見ると、微笑みながら「そうやな」と呟いた。それから当日を楽しみにしていて欲しいと言われ、私は自分の部屋へと戻ったのだった。



その夜は勿論……。


さっきの彼の温もりが甦り、眠れるわけも無く……

布団の中で、早く誕生日が来ないかと心躍らせていた。




そして、待ちに待った私の誕生日当日。
いつものように新造としての仕事を終えると、私は胸を弾ませながら自分の部屋で秋斉さんからのお誘いを待っていた。


(……どんなふうにお祝いしてくれるんだろう?)


心の中で呟きながら、私はニヤける顔を我慢出来ずにいた。私は、今…世界一幸せな誕生日を迎えることが出来るのだから。


それからしばらくして、私は秋斉さんと街へと出かけることになった。どこへ行くのかは内緒だったが、彼について行くと、たどり着いたのはいつもとは違う呉服屋だった。



*艶が~る妄想小説* ~もう一つの艶物語~


「好きな反物を選びなはれ」
「いいんですか?」
「ああ、今日は特別な日やさかい。あんさんの好きな柄を選んだらええ」
「ありがとうございます!」


私はいつもとは違う雰囲気と、綺麗な柄の布地に目を奪われた。この時代に来てから着物が好きになり、いろいろな着物を身に纏ってきたけれど、今日選ぶ着物は今までのものとは違う。世界でたった一つだけの私の宝物になるのだ。


「どれも素敵で……迷ってしまいます」
「……ほな、これはどないどす?」


私が迷っていると、彼は藍色に白い百合のような花が描かれた布地に触れた。


「これ、あんさんに似合いそうや」


彼の示す布地を手に取り、自分の胸元に当てて鏡に映す。


(……さすが、秋斉さんだなぁ)


鏡に映った自分の姿を見て、改めて秋斉さんの趣味の良さに関心すると共に、似合うと言ってもらえたことが素直に嬉しかった。


その後、他の柄も見せてもらいつつ、私は彼が似合うと言ってくれた柄を選んだ。寸法を測ってもらい、出来上がりを楽しみにしつつ、私達は呉服屋さんを後にした。


次に、私が案内されたのは行きつけの甘味どころだった。秋斉さんと来るのは初めてだったが、私はここのお団子が大好きなので思わず笑顔がこぼれ出す。


「丁度、甘いものが食べたいと思っていました」
「あんさんが、ここの団子が好きやというのを花里から聞いてな」
「花里ちゃんから?」
「好きなだけ食べなはれ」


私達は奥のテーブル席に座ると、お店の娘さんがいそいそとやってきた。


「毎度おおきに、何にしまひょ?」
「団子とお茶をおくれやす」


彼が注文すると、彼女は少し頬を染めながら「へぇ、少々お待ちを」と言い、奥へと去って行った。


やがて、さっきの娘さんがお団子とお茶を持って来ると、静かに私達の前に置き始める。ふと、彼女の方を見ると、その視線は完全に彼の方を向いており、お茶を置く手が震えている気がした。


(彼女、秋斉さんに見とれたままで…大丈夫かな…)


心の中で呟くと、思っていた通り…彼女は秋斉さんの分のお茶をこぼしてしまったのだった。


「あ!す、すんまへん!今、取替えて来ますさかい…」
「大丈夫や、気にせんといて」


彼女は優しく声をかける彼を見ると、足早に去って行った。


(気持ちは分かるなぁ…秋斉さん、男性なのにどこか艶やかでかっこいいから…)


「団子は置いてきはったらええのに…」


彼が呟くと、私達はお互いに顔を見合わせてくすくすと笑った。そして、彼女は改めてお茶とお団子を持ってくると、今度は慎重に並べ始める。


「えろうすんまへんどした…ごゆっくりぃ…」


頭を下げながら言うと、またチラっと彼を見て微笑みながらゆっくり店の隅に歩いて行った。彼女の方を振り返ると、こちらを見たまま、もう一人の娘さんと一緒に何やら話しこんでいる。


「彼女たち、秋斉さんに夢中のようですよ」
「……今は花より団子や」


言いながら、彼はお団子にパクつく。
笑顔でお団子を食べる秋斉さんはいつもよりも幼く見え、とても親近感を覚えた。


「あんさんも、早う食べなはれ」
「はい、いただきます!」



その後、私達は置屋に戻る途中、小さな神社の前を通りかかった。そこで、彼はせっかくだからお参りをしていこうと言い、私の手を引き誰も居ない境内へと入って行く。



*艶が~る妄想小説* ~もう一つの艶物語~



そして、本殿の前に辿り着くと、二人で手を合わせ瞼を閉じる。


(……秋斉さんは何をお願いしているのだろう?)


そんな彼を見つめつつ、私は神様にお礼を言った。
大好きな秋斉さんと一緒にいさせてくれてありがとう…と。


すると、その時。


急に空が怪しくなってくると同時に、激しい夕立に見まわれた。


「敵んな……」


彼がポツリと呟いた瞬間、もの凄い稲光と轟音がした。


「きゃぁぁ…」


思わず隣にいる彼の腕にしがみつくと、彼は私の手を取り、優しく傍へ引き寄せる。突然、引き寄せられた私は戸惑う間もなく彼の腕の中にいた。


「……大丈夫や。夕立やさかいすぐ通り過ぎるやろ」
「……そ、そう…ですね…」
「それまでは……ここで雨宿りやな」


背後からすっぽりと抱き竦められ、彼が耳元で囁く度に私は肩を震わせた。怖さと、私を抱きしめる彼の温もりを一遍に受け、ただ黙り込む。ザーッと降り続く雨と雷の音も耳に入らなくなりそうなほど、私は緊張していた。


「……ずっと、こうしたかった」


雨と雷の音でかき消されたけれど、彼は私の耳元で何かを呟いたようだった。


(……え、今…なんて?)


彼はただ無言のまま、私を慈しむかのように抱きしめる。次第にその手に力が込められ、彼の頬や髪が私の首や肩に触れる度、小さく震えた。


「あ……秋斉さん」


雨が止むまでの間、私は彼の腕の中で佇んでいた。



次第に雨も止み始めると、彼は私を抱いていた手をそっと離し軒先から空を見上げる。


「結構降りはったな……」

「……そうですね」


さっきのことを思い出すと、顔から火が出そうなほど恥ずかしかったが、私を見て微笑む彼に思いきって尋ねた。


「……あの、秋斉さん…さっきは神様に何をお願いしていたんですか?」
「お願いやなくて、お礼を言うてました…」
「お礼を?」


私は驚いて彼を見つめた。なぜなら、私と同じだったから…。


「私も……神様にお礼をしていました。一生に一度しかないこの日を、秋斉さんと過ごすことが出来たから…」


私は泣きそうな顔をしながら彼を見上げると、彼は微笑みながら懐から簪を取り出し、そっと髪に挿してくれた。


「着物はまだ先になってしまうさかい」
「簪まで……嬉しいです」
「よう似合うてはる…」


その優しい微笑みを私は胸の奥に刻み込む。


そして、また神様にお礼を言った。

素敵なプレゼントをありがとう……と。




<おわり>



お粗末さまでした(⊃∀`* )

あくまで私の願望で書いてしまいました;

秋斉さんのイメージが壊れていなければいいのですが…

しかし、秋斉さんに抱きしめられたいわぁ(笑)


今回、コメントやメッセージで参加してくださった方々、本当にありがとうございました!



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