秘密のパリへ連れてって ~セーヴル陶磁器美術館~ | フランス流自分らしい子育てで、ママも子供も笑顔になろう!

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イヤイヤ期の息子に振り回されてばかりだった私に、あるフランス人のママが教えてくれました。「ママが夢を叶えて幸せに生きている姿を見せることで、子供は安心して成長していけるのだ」と。ママが幸せになるための秘密がつまった「フランス流」の魅力をお伝えしていきます。

こんにちは、HAYAママです。

今週の「秘密のパリへ連れてって」のテーマは、
Musée National de Céramique
(セーヴル陶磁器美術館)
です。

おなじみのシャルロットさんが、
彼女の住むブーローニュのすぐ近く、
セーヴルにある、陶磁器の美術館を
紹介してくれました。

ここは、フランスを代表する磁器である
セーヴル焼きをはじめ、
古代から現代までの世界中の陶磁器が
一堂に会する美術館なのだそうです。

ドイツのマイセン
イギリスのウェッジウッド
デンマークのロイヤルコペンハーゲンなど、

今では、世界的に有名な陶磁器が
ヨーロッパにもたくさんありますが、

17世紀には、中国や日本にあったような
純白で、薄く、硬く艶やかな硬質磁器は、
ヨーロッパでは作り出すことができない
ものだったそうです。

そこで、列国の王侯貴族、事業家たちは、
陶磁器を製造しようと躍起になりました。

そんな中、18世紀初頭に、
磁器作りに必要な「カオリン」という物質を
ヨーロッパで最初に発掘して磁器を作ったのが、
ドイツのマイセンです。

そして、フランスも負けじと
国を揚げてカオリンを探し、
ここセーヴルで、王立製造所として、
磁器を作り始めたのだそうです。

セーヴル焼きの1つの特徴が、
「le bleu de roi (国王の青)」
とも言われる、この濃紺色だそうです。



写真だと黒っぽく見えますが、
とても深みがあって、落ち着いた感じの、
美しい磁器ですね。

セーヴル焼きは、
国立の製造所で製造量も決まっており、
伝統的な技法を固く守っているそうですが、

他方で、有名なアーティストとコラボして、
斬新な現代的作品も生み出しているのだそうです。

これも、その1つなのでしょうか…?


陶芸だけでなく、絵画や、
バレエ、ダンスなどもそうだと思いますが、

たいてい、クラシックな作品に対して、
コンテンポラリーの作品というのが
作り出されるものなのですね。

どちらかというと、
クラシックなものが好きな私には、
正直、うーん、微妙…
と思ってしまうことも多いですが。

作品を見てどう感じるかは、
人それぞれだとしても、

世の中に新しい価値を提供するためには、
既存のものに捉われることなく、
あるいはそれを壊して、
独自のものを作っていくことが必要なわけで、

それができる独創性やアイデアと、
実際に形にできるだけのエネルギーを
持っているというだけでも、
本当に素晴らしいことだと思います。

私も、こうして文章を書いたり、
絵を描いたりしている以上は、

ただの自己満足に終わるのではなく、
人に何らかの価値を提供できるようなものを
生み出していきたいなと思いました。


《解説授業のポイント》

工場を意味する単語について
une manufacture
=労働者が手作業で商品を作る場所
la manufacture des tabacs
(国営たばこ工場)
la manufacture des Gobelins
(ゴブラン織物工場)

もちろん今は、
手作業で作っているわけではありませんが、
古い工場にはこの単語が使われているのだそうです。

une usine
=原材料をエネルギーなどに変換する建物
une usine à gaz(ガス工場)
des usines génératrices d’énergie(発電所)

エネルギーとは無関係ですが、
「産業製品用の建物」という広い意味で
使われることもあるそうです。
une usine alimentare(食品製造工場)

なお、最近では、usine に代わって
「site de production」
「pôle de production」
といった言い方が好まれるそうです。

un atelier
=製造場所・工場の中にある、
職人や芸術家の作業場所
un atelier de montage(組立工場)
un atelier de réparation(修理工場)

また、日本語でいうところの「アトリエ」
という意味もあるそうです。


coins

les quatre coins de(~の隅々)
tous les coins du monde(世界中の至るところに)

角・近所
le bistrot du coin(地元のビストロ)
Je ne suis pas du coin.
(この辺りの者ではありません)


le coin de l’œil(目尻)
le coin de la bouche(口元)

目立たない場所
un coin idéal(穴場)
un petit coin(トイレ)


この他に、性数一致についての解説や
練習問題もありましたが、

そこは、文法編を復習してから
また戻ってきたいと思います。


それでは、次回も楽しみにしています。