二人育児の宿命 | フランス流自分らしい子育てで、ママも子供も笑顔になろう!

フランス流自分らしい子育てで、ママも子供も笑顔になろう!

イヤイヤ期の息子に振り回されてばかりだった私に、あるフランス人のママが教えてくれました。「ママが夢を叶えて幸せに生きている姿を見せることで、子供は安心して成長していけるのだ」と。ママが幸せになるための秘密がつまった「フランス流」の魅力をお伝えしていきます。

こんにちは、HAYAママです。

今日は、前回の記事で書ききれなかった、
下の子あやのことについて
お話ししたいと思います。

生後2週間で、
上の子の風邪をもらったあや。

その時から、
これは二人育児の宿命なんだ、

どんなに頑張っても、
一つ屋根の下に一緒に住んでいたら
うつらない方が奇跡なんだろうなと、
半ばあきらめのように思っていました。

そんな感染予防について甘く考えていた私は、
今回、ひどく後悔することになるわけです。


【8日目/はやが入院する前日】
この日、あやは予防接種を受ける予定に
なっていました。

もしかしたら、はやの風邪がうつった可能性もあるけど、
熱もないし、いつも通りの様子だったので、
予定どおり、予防接種を受けに行くことにしました。

病院でも、やはり熱はなく、
先生の診断も問題なかったので、
普通に予防接種を受けました。

さすがに5種類も接種すると
熱を出す子が多いと聞いていたので、
その日は、注意深くあやの様子を見ていました。

熱を出すことはありませんでしたが、
その日の夜から、時々、
ちょっと変な咳をし始めました。

3、4回咳き込んで、
おえっとえずくような感じ。

とても嫌な予感がしました。


【9日目/はやが入院した日】
朝5時頃、授乳をしていたら、
あやの体がなんとなく熱いことに気づきました。

熱を測ってみたら、38.3℃。
あの変な咳も時々出ます。

母乳の飲み具合は悪くはなかったけど、
咳き込んだ拍子に、ほとんど吐いてしまいました。

これは完全に、
はやの症状がうつったと思いました。

その日はもともと、
はやをクリニックに連れて行くつもりだったので、
時間を早めて、朝一で二人を連れて行きました。

はやは、市立病院で検査になりましたが、
あやは、喉や胸の音も特に問題なかったので、
とりあえずそのまま様子を見ようと言われました。

市立病院ではやが検査をしている間、
私は授乳室であやに授乳をし、
待合室で待機していました。

すると、看護師さんが来て、
病気をもらってはいけないので、
赤ちゃんは車かどこかで待っていた方がいいと
言われました。

そこで、あやも熱があることを一応伝えてみたところ、
看護師さんはとても驚いた様子で、
生後3か月の赤ちゃんが38度の発熱とは、
危険な病気の可能性もある、と言いました。

私はとても不安になり、
なんとかあやも一緒に診てもらえないか
お願いしてみました。

外来診療時間も終わっており、
紹介状もありませんでしたが、
ことの重大さからか、時間はかかるけれど、
診てもらえることになりました。

そうこうしているうちに、
はやの病気が「RSウイルス」によるものと判明し、
あやも同じウイルスの可能性が高いため、
すぐにその検査だけしてもらえることになりました。

ちなみに、RSウイルスの検査は、
鼻水を採るだけで判断できるそうです。

やはり、あやも同じRSウイルス陽性でした。

月齢が低いほど重症化しやすく、
しかも、あやの場合症状が出たばかりで
まだこれからピークが来るとのことだったので、
はやと一緒に入院させてもらうことができないか
お願いしてみましたが、

一応母乳も飲めているし、
まだ入院するほどの症状ではないということで、
咳止め薬だけ処方され、
紹介状は書いてもらえませんでした。

転院先の総合病院でも、
同じことをお願いしてみましたが、
やはり、あやを入院させることはできないと
言われてしまいました。

やむなく、あやは家で様子を見ることになりました。

2歳のはやでさえこれほど重くなったのだから、
0歳のあやが重症化したら、一体どうなってしまうのか。

気管支炎や肺炎を起こして、呼吸困難に陥る場合もある。
最悪の場合、突然死の原因になることもある。

そう聞いてから、
あやが夜中に咳をする度に飛び起きて、
まともに眠ることなど全くできませんでした。


【11日目/はやの入院3日目】
入院してから2日間ほどは、
はやは「ママがいい~」の一点張りで、
朝ごはんも朝おやつも全く食べなかったそうです。

他方、あやも完全母乳で、
何度試しても、ミルクは断固拒否でした。

なので、あやは家でばあばに見ててもらい、
面会時間が始まる12:00に病院に行って、
はやに昼ご飯を食べさせ、お昼寝をさせて、

一度帰ってあやの授乳をし、

また夜ご飯の時間に病院に行って、
はやに夜ご飯を食べさせ、寝かせて帰る、
という感じの生活をしていました。

その間、あやの症状はというと
熱は下がり、咳もそれほどひどくなったという
感じはありませんでしたが、
やはり、眠っている時間が長くなったり、
母乳を飲む量が少なくなったような気がしました。

そして3日目、
はやに昼ご飯を食べさせて、家に帰り、
あやに母乳と薬をあげたすぐ後、

あやは発作を起こしたように、
激しい咳が止まらなくなってしまいました。

私はかなり動揺しながら、
ただ抱っこして背中をさすってあげることしか
できませんでした。

しばらくして落ち着いたものの、
一時は呼吸が止まるんじゃないかと思うくらい
激しく咳き込み、薬も吐いてしまった娘を見て、
家で看病するのは限界だと感じました。

すぐに、はやのいる総合病院に電話をしてみましたが、
外来診療時間も終わっており、紹介状もないので、
まずは、最初に診てもらった市立病院に行くようにと
言われてしまいました。

そこで、市立病院に電話をして事情を話したところ、
救急外来で診てもらえることになったので、
すぐに受診し、
総合病院への紹介状を書いてもらいました。

総合病院に着いた頃には、もう20時近くになっていました。

はやは、ママがいなくても夜ご飯を食べたようで、
もうベッドでぐっすり眠っていました。

あやを診察してもらったところ、
酸素の吸入が必要という状態ではないものの、
哺乳量が減っていることや、
もし何かあった時の対応ということを考えると、
入院した方が安心ではあると言われました。

ただ、面会時間以外の付き添いは認められないため、
どうしても直接授乳したい場合は、
家に帰るか、付き添い可の病院を探すしかないと
言われてしまいました。

何度ミルクを試しても、断固拒否だったあや。
直接授乳したいのはやまやまでしたが、
是非もありません。
はやと一緒に入院させてもらうことにしました。


帰りの車の中で、
私は、はやの病気にばかり気を取られて、
あやのことをなおざりにしていたことを
とても反省しました。

もちろん、あやにうつってはいけないと、
こまめに換気をしたり、加湿をしたり、
一応の予防策は取ったつもりでいました。

それでも、例えば、
あやのベッドを別室に移動したり、

はやの触ったタオルや布団などに
あやが触れないよう気をつけたり、

アルコール除菌をもっと徹底したり、

はやのお世話をする時はエプロンをつけ、
あやの授乳をする時はそれを外したりする等、

月齢の低い子供がかかると大変なことになりうる
ということをきちんと意識して、
できるだけのことをすべきでした。

私のせいで、あやに苦しい思いをさせ、
母乳もちゃんと飲めない状況にさせてしまったと、
何度も自分を責めました。


二人の子供たちのいない家は、
あまりに静かで、がらんとしていました。

緊張の糸が緩んだように
床にへたり込み、

どこかホッとしたような気持ち、
これから先の不安と恐怖、
子供たちのいない寂しさ、
ピークに達した疲労とストレス、

色々な感情が一気に押し寄せてきて、
私は、とても久しぶりに、声を上げて泣きました。


つづく