昨年、被後見人が死亡して後見業務自体は終わった。しかし、その相続人がいるかいないか不明だった。戸籍を揃え確認したところ誰もいなかったので、相続財産管理人の選任の申し立てをしたところ、除籍が1通抜けていた。慌てて取り寄せると・・・

 なんと父親違いの子が!

 相続財産管理人の申し立ての手続きは取り下げ、その相続人に連絡を!

 しかし住所、電話番号は当然わからず、職権で住民票を取り寄せ、連絡を・・・

 内容は○○さんが死亡し調査したところあなたが相続人であり、約6000万円受け取る権利があるのでご連絡をください。ということで、連絡をもらった。(最も経費が発生するので手取りは5000万円台になるが)

 当然相手は半信半疑で、新手の振り込め詐欺でないかと疑っていたくらいだ。

 そこからやり取りが始まり、未払いの葬儀費用、電気、電話、税金等の清算をし、預貯金の解約手続きも難なく終わった。また相続税が発生する案件だったので、相続税の申告も終わった。

 最後に残ったのが、建物の取り壊しと、土地の賃貸借契約の解除だ。

 今回たまたま運がよく、地代も建物を引き渡せる状態になった日までの支払いで済み、建物の取り壊し費用、滅失登記費用も地主さんがもってくれるということで、昨日合意書を交わした。

 相続開始後は、最近司法書士が注目している遺産整理業務になるが、自分自身初めての体験なので、報酬をいくらにすればいいかわからないのと、ノウハウ自体持ち合わせていなかったので、かなり格安でやらせてもらった。

 それが昨日完全に終わり、報酬の請求がこの連休明けにというわけだ。

 課題も見えてきたし、隠れた失敗もあった。ただお客さんには損を与えていないので、ほっとしている。

 次に同様の案件が来れば、もっと綿密に業務を行い、単価を上げることも可能であろう。



 それにしても、逆に知らない弁護士ないし司法書士から「あなたには、6000万円のお金を受け取る権利があります。」という手紙が届きかつ実際に手取りで5000万円以上のお金がもらえるなら、そのような通知は大歓迎だ。