光・水・風・温度など自然界にある基本的な要素を駆使し、自然現象をアートとしてインスタレーションするデンマークのアーティスト、オラファー・エリアソン(Olafur Eliasson)。
日本における初個展です。
以前紹介した美術館である、品川の原美術館で3月5日(日)まで会期延長して展示が行なわれています。
今回は特に「光」と「色」に焦点を当てた作品を展示しています。
事前に「虹」をアートとして表現している・・・と聞いていたので気になってはいたのですが・・・。
はっきりいって「すごかった」です(笑)。会期延長の理由がよく判りました。
作品の発想やプレゼンの仕方など、どれも素直に感動。「影の光」というタイトルにも納得。
ここで写真を紹介できないのが非常に残念です。
いくつか簡単にご紹介すると、
■美/Beauty の部屋(1993)
1階から2階まで暗闇となった吹き抜け空間の天井から、細かい霧状の水が降り注ぎ、それをライティングすることで「虹」のカーテンが浮かび上がる展示室。
■円を描く虹/Round rainbowの部屋(2005)
「スポットライトから発する白色光」を「円形のアクリルのプリズム」を用いて「虹」に分解し暗闇の展示室に投影する。
■単色の部屋と風が吹くコーナー/Room for one colour and Windy corner(1998)
反射する光を打ち消してしまうオレンジ色のライティングの部屋。
「色」は光の反射を人間の視覚で感じて認識しているものですが、このライティングの部屋では全ての色はモノトーンに見える。
このように、いくつもの展示室を巡る感じになっています。
文章で書いてしまうと、どれも簡単なようですが、そんなスケールの小さいものではありません。
「暗闇の宇宙で見る太陽の光」のような、なんだか上手く表現できませんが「光」を純粋に抽出してみると、かくも美しいものなのか・・・と久しぶりに感動しました。
とにかく何時間観ていても飽きない作品の美しさです。
昨年の暮から行なわれていた展示でもっと早くご紹介できればよかったとちょっと後悔・・・。
お時間のある方は、是非観に行かれることをオススメします。
■オラファー・エリアソンの過去の作品です↓
http://www.japandesign.ne.jp/HTM/REPORT/london_smoke/01/index5.html
■原美術館のホームページはコチラ↓