1級建築士の試験は、高校卒業時点で建築を志すことを決めた自分にとって一つの通過点ではありますが、大きな目標の一つでもあります。
地震国日本の建築学は、他の国と比較しても構造や施行において高度な技術を駆使しており、特に「耐震」という面においては世界でもリードする立場にあると思います。
そういう意味で日本の建築の資格最高峰である「建築士」、とりわけ設計できる建物規模に制限のない「1級建築士」については世界で対抗することの出来るものであると個人的には考えています。そして、やがて国際資格として認められる日もそう遠くないのではないかとも思います。
前置きはさておき、10月9日その日はやってきました。
私の受験した千葉会場は雨天でした・・・。
まず、A2サイズの製図板(注:「ドラフター」ではなく「平行定規」が会場に持ち込み可)と製図用具一式を持っているだけでも相当な荷物になるのに、傘まで持たなくてはいけないことがネックでした。
会場について自分の製図板を会場である大学の机にセットしますが、机が固定席の為、前後の間隔を調整できないこともあるのですが、とにかく狭い!
A2の製図板が乗るわけもなく製図板の下にダンボール製の三角の枕を置き、それをガムテープで机に固定した上に傾けて製図板をセットします。そうすることで多少前の人の背中に製図板があたることを防げるので・・・。
試験は、11時20分くらいから注意事項の説明にはじまり、11時30分から17時までの5時間半で行なわれました。
今年の設計課題のテーマは「防災学習のできるコミュニティーセンター」。
私が通っている資格の学校での時間配分は、2時間半がエスキース(プランニング)、3時間で製図というものでした。1級建築士の試験では、「法規」「構造」「計画」に重点を置いた内容が試験のチェックになっているように感じます。それを図面で表現できるか・・・。
問題用紙が配られて驚きました。
まずは敷地に内に既存の建築物が描かれていました。
なんだろう???と思って試験問題を読んでいくと、それを保存、改修し、隣にそれと一体となった新しい建築物を設計しなさいというものでした。
1級の試験では、毎年受験生を驚かす「仕掛け」が問題に課されているのですが、今年はこれか・・・と思いながら問題を読んでゆきました。
で、実際はエスキースに2時間15分程度、製図は3時間かからなかったと思います。
集中していたからなのかわかりませんが、思いのほか製図が早く進み、見直す時間ができました。
昨年はとてもこんな状態ではありませんでした。
実際、周りを見回すと皆描きあがっている様子。
これはちょっとした減点が命取りになるかも・・・と思ったので何度も見直し、採点官の印象をよくするように図面にさらに書き込みを加えました。
そうこうしている間にタイムアップ。
試験前、このブログに皆さんからいただいたコメントを読ませていただきました。
本当にすごく励まされました。
そして、冷静に試験に臨むことができました。
今回あわてることなく冷静に解答することができたのは皆さんのおかげだと思っています。
この場を借りてお礼申しあげたいと思います。
ありがとうございました!
まだ、合格したわけではありませんが「やり遂げた」という達成感はあります。
12月20日の合格発表を待ちたいと思います。
いただいたコメントのお返事が遅れていて申し訳ありません。
後ほど皆さん個々に伺いたいと思います。
まずはご報告まで・・・