1939年の第2次世界大戦発生の頃より、メッサーシュミットはドイツ空軍の大黒柱であり、撃墜数も史上どんな戦闘機よりも多かったと言われる。


この戦闘機のユニークな武装は、機首のスピナーから発射されるプロペラ軸に組み込んだ機関砲である。また、離着陸のための主車輪は両翼の外側に開く構造であったため、胴体の中心部付近から逆V字に開き、離着陸時に不安定だった。しかし、胴体にこの引き込み式降着装置があったため総重量が抑えられて上昇力に優れていた。


動力は主にダイムラーベンツ社の12気筒倒立V形液冷エンジンで1,200馬力(E-7)であった。この単座戦闘機は、爆撃機編隊の近接護衛に使用されることが多く、英国空軍のスピットファイアと互角に戦った。


なお、型式名の「Bf」は、開発当時はまだ小規模な航空機社であったバイエリッシュ(バイエルン飛行機制作会社BFW)であったため。ヴィリー・メッサーシュミット博士の率いるこの会社は、後にメッサーシュミット社に改名された。


ナチスドイツが崩壊した1945年以降もこの機種の生産は1960年まで続けられた。

雑誌「丸」編集部
メッサーシュミットBf109/フォッケ・ウルフFw190
ジョン ウィール, John Weal, 阿部 孝一郎
東部戦線のメッサーシュミットBf109エース
エースデュースエンタテインメント
バトル・オブ・ブリテン DVD-BOX

太平洋戦争において、戦空を駆け巡った海軍機と言えば「ゼロ戦」だ。


日本紀元2600年(1940年)の末尾の”0”から、正式名称は「零式(れいしき)艦上戦闘機」、一般名称は「ゼロ戦」と呼ばれた。型式は「A6M」。「A」は艦上戦闘機、「6」はその機種の6番目、「M」は三菱製を意味する。


よく訓練された操縦士が搭乗していた当初、連合国からは「ゼロ・ファイター」として恐れられたが、米国はヘルキャット、コルセア、ライトニングなどの大型で高馬力の戦闘機を配備し、次第に制空権を拡大していった。

末期には神風攻撃と呼ばれる特攻に使用され、通常は補助燃料タンクを取り付ける架台に250キロ爆弾一発を積んで飛び立った。

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零式艦上戦闘機―1939-1945