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暴力脱獄 - Wikipedia

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原題 Cool Hand Luke 1967年 アメリカ 監督 スチュアート・ローゼンバーグ

出演 ポール・ニューマン ジョージ・ケネディ

「ルーカス(ポール・ニューマン)は囚人矯正キャンプで草刈の作業です。何でも一生懸命にやります。仲間も彼の人間性に触れて大好きになります。意地っ張りで、負けず嫌いで、自分の考えと信念と生き方があり、周りに流されません。でも、かっこいいことは一切やりません。痛いし、苦しいと思うのですが、貫きます。ルーカスは意味もなく公共物を壊して収監されたのでした」

2005年にアメリカ国立フィルム登録簿に登録されたとウィキぺディアにあります。

 

(物語)ルーカス・ジャクソン(ポール・ニューマン)は道路上に設置された駐車スペースのパーキングメーターのメーター部分を切り取り破壊していきます。そこへパトカーが来て「何をしているのか?」と問い詰めると、正直に「メーターを切ってた」と答えます。警官は「一緒に来い」と言います。夏で暑く、ルーカスのシャツは汗だくで、額も汗まみれです。その顔が警官の一言「一緒に来い」で本当に楽しそうな笑顔になります。

 広い人里離れた平地に枯草が道路沿いにあり、囚人たちが50人程草刈鎌をもって枯草を刈っています。路上には銃を構えた看守たちが囚人を見張っています。

「脱いでいいですか?」「汗を拭きます」「水を飲みます」と何をするにも許可をもらいます。

 新入りの囚人が4人程やってきます。その中にパーキングメーターを壊したルーカスもいます。見張りの犬が吠えます。看守長が新入りの罪状を確認します。

「ギブソン 507 傷害致死 2年」「ポター 302 公務執行妨害 1年」「プラット 家宅侵入 暴行 5年」「ルーカス・ジャクソン 酒に酔い公共物を故意に破損 2年」

看守長が「何でそんなパーキングメーターを壊すなんてしたんだね?」と尋ねます。

「何も考えずに、です」とルーカスは答えます。

「戦争では功績を残している。銀星章、青銅星章、名誉負傷章―――軍曹か、除隊の時は2等兵」と階級が下がっているので、不思議に思います。

「暇つぶしです」と、何故パーキングメーターを壊したのか、遅れて答えます。

 新入り4人が連れていかれるのは「犯罪者矯正用道路補修キャンプ」です。キャンプの職員が訓示と注意です。

「服はいつも自分の番号のものを着ろ。スプーンは自分で保管、喧嘩は禁止、8時のベルで就寝、寝たばこは禁止、汚いズボンでベッドに座るな、大声を出すな―――これらをやぶったら懲罰小屋だ。言うことを聞かない奴は懲罰小屋、面倒をかけるなよ」

 草刈の作業から囚人が戻ってきます。ドラグライン(ジョージ・ケネディ)がみんなから信頼されてここを仕切っています。ルーカスにもここでのしきたりとルールを教えますが、ルーカスは彼と目を合わせません。ルールと規則にうんざりしているのです。

 ルーカスが戦争の英雄だったこと、パーキングメーターを壊してここへ送られてきたことなどはもうみんな知っています。「そんなメーターこわすなんてガキがすることだ」と作業場へ向かうトラックの中でみんなが笑います。ルーカスは

「小さな町じゃ、やることもあまりなくてね。憂さ晴らしってとこさ」とニヤニヤ笑って言うのでした。

 自動車を降りて草刈です。ただ鎌を左右に振るだけの作業です。すごく疲れる作業ですが、監視されて銃を構えられているので、みんな一生懸命にやります。

 夕方になり、作業を終えて戻ってくると一人の囚人が一生懸命にやらなかったとの理由で、懲罰房へ入れられます。それは作業場によくある一人用の個室トイレ位の広さで、裸にされて服を着替えてそこに入ります。脚に鎖がつけられることもあります。泣きながら入りました。

 草刈の場所の近くに民家があり、若い女性が出てきて自動車を洗い出します。囚人たちの目は飢えた獣の目になり、彼女へ釘付けです。彼女も知っているので、わざと短いワンピースで自動車の屋根の方へ手を伸ばし、太ももの奥まで見えるようにするのです。

 少ないですが給料が出るようです。それでトランプをやり、25セントをかけて勝負します。1ドルといったら大勝負です。女を遠くから眺めることと、これが唯一の楽しみです。ドラグラインはベッドの中でその女が忘れられない、もう少しでボタンが外れて胸が見えたのに、とか想像を掻き立てるように言います。ルーカスは「もう、やめろ、くだらん夢は皆の迷惑だ」と注意します。ドラグラインは生意気な彼が気に入らないことが多かったので「良く寝ておけ、明日は大変な1日になるぞ」と捨て台詞を吐いて寝ます。

 翌日は囚人たちに取り囲まれて二人は殴り合いです。圧倒的に体の大きさで勝るドラグラインにルーカスが敵う訳がありません。でも、ルーカスはいくらぶちのめされても起き上がり、顔は腫れ、血だらけでも戦うのです。死んでもいいのです。ドラグラインは最後はこのルーカスに恐怖を感じ、畏敬の念を囚人たちも持ちます。いくら倒れても起き上がるのです。ふらふらでもなぐり返すのです。

 ポーカーでもルーカスの賭け方は囚人たちの注目を集めます。「カス」でしかない手で相手が怖くなって下りるまで、ポーカーフェースでかけ金を上乗せしてゆくのです。その向こう見ずな勇気と人間性に底知れぬ魅力をみんなが感じてゆくのです。

 母親が面会にきます。もうすぐ死にそうな母親が息子ルーカスが心底好きだったことがわかる味のある会話です。ルーカスは自由に生きようとしたのだとわかります。だが、人生はうまくはいかないのでした。

 

ブログ掲載作品放送予定(放送日時、チャンネル名は必ずご自分でお確かめ下さい)
(放送予定が訪れない見たい映画はU-NEXT、prime video等のご活用をお勧めします)
放送日 時間 タイトル 放送チャンネル ブログ掲載日
6月11日 4:15 戦場のピアニスト WOWOWプラス 23.9.14
6月13日 13:00 暴力脱獄 NHKBS 24.6.10
6月15日 19:00 コン・エアー BS12 24.1.3
6月17日 13:00 マネ―ボール NHKBS 23.6.19
6月18日 20:00 座頭市物語 BS12 23.12.4
6月20日 13:00 ミッドナイトラン NHKBS 21.8.1