2024年1月3日(水)14:00~NHK Eテレ東京で放映

 

映画「桜色の風が咲く」Eテレで放送! 盲ろう者として世界初の大学教授・福島智さんの温かな物語 | ステラnet (steranet.jp)

桜色の風が咲く - Wikipedia

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製作 スローネ・キャラバン・ピクチャーズ 2022年 (113分)

総指揮 結城崇史 監督 松本准平 脚本 横幕智裕

出演 小雪 田中偉登 吉沢悠 吉田美佳子 リリー・フランキー

「ヘレン・ケラーは目が見えず、耳が聞こえませんでした。ですが、障碍者の権利を獲得し、多くの障碍者に今でも生きる力と権利を与え続けている偉大な人です。この映画の主人公の福島智(田中偉登)も生まれた時にはあった視力と聴力が次第に失われていきます。本人も家族もどれほど辛かったことでしょう」

 

(物語)(実話に基づいた物語)冬、誰もいない海岸の砂地に白いセーターにオーバーを羽織った福島智(田中偉登)が腰を下ろしています。百科事典のような大きな本を開いて、真っ白いページを指でなぞっています。指点字で表記されている本を、目が見えない智が読んでいます。少し距離を置いて女性が立っています。智の母と思われます。

 智がまだ幼児だった頃です。ようやく立てる位になった智がジュースを飲みます。大みそかの福島一家の年越しです。「ほら、年が明けるで。あと5秒や」と父の正美(吉沢悠)が、台所で智を抱きかかえて年明けの準備をしている母の令子(小雪)を急かします。正美の前には智の兄が二人、テレビを見ています。5人家族です。

 年が明けたばかりの夫婦の寝室です。両親の真ん中に智が寝ています。智が起き上って、ぐずりだします。正美は令子を抱こうと思っていたので、がっかりします。令子は智を抱きかかえてカーテンを開けます。月が見えます。「お月様きれいだな。ウサギさん、お餅つきしてるかな?」でも、智はぐずり続けています。
 初詣。正美が「あれ、智の目、ちょっと赤くないか」と言います。「ちょっと赤いかも」と令子。眼医者に連れて行こうにも、お正月だからやってないと思います。新学期が始まり、兄二人は学校へ行きます。父の正美は教員で、「今日は新年会や。今度の校長は誰が来なかったかチェックしてるんよ」と言って出かけます。みんなが出かけて,ちゃぶ台の後片付けをしようとすると、智が泣き出します。

 眼科の診察室。智の目にペンライトが当てられます。智は泣きます。眼科医は「お母さんな、こないなったのはいつからや?」「正月に主人が気づいて」「何ですぐに連れて来んかったんや」と、叱ります。「これはうちでは手に負えんな」「そんなに悪いんですか?」と令子はびっくりします。

 令子は智をおんぶして商店街を帰りますが、人とぶつかる程の放心状態、気もそぞろになってます。夫の正美に眼科で紹介状を書いてもらったこと、今から県立病院へ連れていくことを伝えますが、夫は転任したばかりの学校なので忙しく電話の話がうまく伝わりません。話が伝わらないまま、電話が切れてしまいます。

 兵庫県県立病院。「治るんでしょうか?」と心配する令子に、眼科のトップの医師長尾光則(リリー・フランキー)は「ここは町医者じゃないんだから」と自信たっぷりで言います。夜、夫には「びまん性表層角膜炎」と伝えます。「よくわからないけど、そう言われた」「治るんやろ?」「角膜の表面が荒れてるだけだから心配ないって」「県立病院の偉い先生がそう言うんやから、間違いないやろ」と二人は智の片目に眼帯をした寝顔を見ます。少しほっとします。

 この日は別の女医が診察します。「お母さん、智くんなんですが、ギュウガンの可能性があります。」この「ギュウガン」と言う言葉に令子は「癌」を連想してびっくりします。「え、ガンですか?」「いえ、牛の眼と書いて『ギュウガン』と読みます。眼圧が高くなって、眼球が膨らむ病気です。智くんは生まれつき、房水の流れる腺維柱帯の機能が低下して高眼圧になっていると考えられます。子どもの眼は柔らかいので、眼圧が高くなると角膜が大きくなります。それを牛眼と言います。」その日のうちの入院を勧められます。このままでは失明の恐れもあると言われます。

 病気との戦いが始まります。令子はこんな大変なことが突然自分の身に起こって、夫の正美を頼りたいのですが、正美は新しい学校に異動したばかりで令子の期待に応えられそうもないと電話の中で言います。令子は覚悟せざるを得ません。病室へ案内されます。令子はベッドの下に寝て、明日は智の検査です。検査までは飲食禁止と言われます。智のベッドの前に、千羽鶴がたくさん下がったベッドに横になる小学生の男の子がいます。その子が「眼悪いの?」と聞いてきます。「大きくて、綺麗な眼してるのになーーーそうだ、このお守りあげるよ」と一つお守りを差し出します。「僕くらい入院生活が長いと、お守りもようけ貰うんよ、だから、御裾分けや。」智は喜んでお守りを貰います。その夜も智は夜中でもわんわん泣きました。「もう、いい加減にしてよ」と令子も言いますが、泣き止みません。お守りをくれた前のベッドの子もベッドの幕を開けて顔を出します。外へ出て、月を見ながらあやします。

 最初に診察したトップの長尾先生の診察です。「確かに牛眼ですね。でも、牛眼なら治りますから。安心して下さい。私が責任もって治しますから」と言われますが、治りませんでした。そしてとうとう次のように言われます。「智くんの右目の視力はおそらくもうないでしょう。眼球ろうですね。眼球ろうと言うのは、目が疲れ果てて機能を失った状態でしてね。どうにも防ぎようがない。不運としかいいようがない。」令子は長尾先生の言葉を受け入れられません。今までずっと長尾先生の言う通りに治療を受け、たびたび変わる智の病名の変化、治療の方法の変更にも耐えてきたのです。「不運て、どういうことですか?」と自分の気持ちを真直ぐにぶつけます。必死に治療の継続を頼みます。しかし先生は「これ以上治療を続けることは、枯れ木に水をやり続けるーーー」「枯れ木って何ですか?そんな風にしたの、先生なんじゃないですか。私、信じませんから、智の眼まだ見えてますから」

 病室へ戻ると智のベッドの前のベッドにいた、お守りをくれた男の子のベッドのシーツを看護師が直しています。看護師が心配して見ている令子に伝えます。「このベッドの子は昨日の夜亡くなりました。脳腫瘍です。」

 

ブログ掲載作品放送予定(放送日時、チャンネル名は必ずご自分でお確かめ下さい。また、未掲載の作品がありましたら、間違いですので、ご勘弁下さい。作品ブログはブログ内を題名等でご検索下さい)
  放映日 曜日 開始時間 映画タイトル 放映チャンネル ブログ掲載日
1月23日 8:30 戦争のはらわた WOWOWプラス 23.10.27
1月23日 21:00 ガントレット WOWOWシネマ 23.1.8
1月24日 6:30 復活の日 WOWOWプラス 22.10.13
1月24日 1:00 殺人鬼から逃げる夜 ザ・シネマ 22.9.26
1月24日 3:00 戦場にかける橋 ザ・シネマ 21.12.21
1月24日 19:15 チェイサー ザ・シネマ 23.9.1
1月24日 17:30 ワイルドガン(2015) ザ・シネマ 22.10.25
1月24日 18:45 デイープ・インパクト(吹替版) ムービー・プラス 22.5.31
1月24日 0:45 エイリアン2 WOWOWシネマ 23.11.2
1月24日 21:00 スペースカウボーイ WOWOWシネマ 22.11.15
1月24日 15:30 SUNNY 強い気持ち・強い愛 WOWOWプライム 23.12.25
1月25日 8:45 古幡任三郎ファイナル・今蘇る死 日本映画 23.11.23
1月25日 17:30 キングコング2005 ザ・シネマ 22.9.21
1月25日 2:00 ハスラーズ ザ・シネマ 21.6.3
1月26日 23:45 アンストッパブル ザ・シネマ 23.10.18