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用心棒 - Wikipedia

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製作 1961年 日本東宝(110本)監督・脚本 黒沢明 共同脚本 菊島隆三  

出演 三船敏郎 仲代達也 山田五十鈴 司葉子 土屋嘉男 東野英治郎

「二つのやくざの組が対立する宿場町。浪人がその二つのやくざ組織を知恵と勇気と策略と、剣の腕でつぶしてしまおうとしますが、思わぬ邪魔が入ります」

第35回キネマ旬報ベストテン2位、第22回ヴェネツィア国際映画祭 男優賞

 

(物語)薄汚い風体の浪人、桑畑三十郎(三船敏郎)が両側に桑畑が広がる畑道をやってきます。道が二手に分かれ、目的のない浪人はどちらへ行くかを決めるために枯れ枝を宙に投げます。枝が方角を示します。寒風の中、浪人は歩き始めます。

 少し行くと、三十郎の横を農民の親子が言い争ってやってきます。

「とっつあん、この出入りは天下分け目だ。男を売るなら、今だ」と息子が言います。「馬鹿!ぶち殺されるのが落ちだぞ!百姓は黙って畑耕してりゃいいんだ」と言って、父親は息子が持っていた刀を奪おうとします。

「水ばっか飲んでも始まんねえ。上手いもの食って、いい着物着て、太く短く暮らすんだ」と、息子は父親を蹴飛ばして、走り去ります。父親はすぐ家に戻り、「おい、何で止めねえんだ」と母親に言います。「止めたって、止まらねえもの。近頃の若い者はみんな。気が狂っちまっただよ」と、機を織ってます。 

 桑畑三十郎が家の前にいます。父親の言うのが聞こえます。「気が狂ってるのは若いもんばかりじゃねえ。どいつもこいつも楽して儲けることばかしか考えねえ。みんな、博打のせいだ。挙句の果てには、他人の物も自分の物も見境がつかねえ」

 この町の産業は絹取引でしたが、今は宿場で二組の一家が争っていて、その争いに親子喧嘩をしていたさっきの若者のようにたくさんの若者ややくざや用心棒が集まってきていて、絹市が立ちません。

 三十郎を見て百姓は言います。「血の臭いを嗅いで、腹の減った野良犬が集まってきやがる。寄ってたかって、血を流して集めた絹を、その血で染めてよ。それから絹市をたてたら、ええだ」 

 三十郎が馬目宿へ入ると、人気のない宿場のあちこちの建屋の戸が開いて、三十郎を見ます。今にも刀を抜きそうな汚らしいお尋ね者、人殺し、無宿者、凶状持ちなど世間から相手にされない人間を集めた用心棒の集団、別の格子窓には首に白粉を塗りたくった女郎たち、障子の開いた女郎屋の窓は他にもあって、たくさんの女郎が三十郎を目で追いまます。三十郎の前を犬が人間の片腕をくわえて通り過ぎます。

 三十郎は町の品定めをします。半鐘もあるし、番屋もあり、「めしや」の看板もあります。番屋の十手持ちが出てきて、「おめえさん、用心棒をやらねえか。口利き料は一両でいい。今が天井相場だ。売り時だ。え、どっちへ売り込む」と言い、町の様子を教えます。

「清兵衛一家は賭場の元締めで女郎屋だから、女には不自由はしねえが、今はちょっと落ち目だ。俺だったら丑寅につくね」と、丑寅の陣屋を教えます。

 三十郎が番屋の十手持ちとの話を終えて、宿場を歩いて丑寅の本陣前にいきます。すると、戸が開いて、中から30人程の雇われ用心棒が出てきて三十郎を囲みます。三十郎を威嚇し、罵り、挑発し、喧嘩を売ります。「どうしたい。さんぴん、通り抜けは犬でも勝手だぜ!」と、みんなで嘲笑します。

 三十郎はそんな無法者を相手にせずに、丑寅一家から離れます。番屋の十手持ちが出てきて、丑寅の用心棒たちが陣屋に入ったのを見てから、三十郎に語りかけます。「まずいね、お侍、あんなこっちゃ売り込めねえ。派手にいいところを見せなけりゃ。あの連中はあのツラだけが身上だ。どいつか一人、腕の一本も斬ってみればおとなしくなる」

 三十郎は十手持ちを相手にせずに「めしや」の戸を叩きます。戸を開けた「めしや」の主人・居酒屋の権爺(東野英次郎)は「いい加減にしねえか!この野郎」と十手持ちを怒鳴りつけます。

 「めしだ」と三十郎は言います。「だが、金がない」と言う三十郎に「飯ぐらい、ただで食わせるから、早くこの町から出てってくれ。もう、斬ったはったはたくさんだ」と権爺は言います。隣から、棺桶を叩く音が聞こえます。「棺桶を叩く音だよ。近頃、この町で景気の良いのはこいつだけだ。こんなところにいると命がいくつあっても足りゃしねえ。早いとこ飯食って逃げ出すだね」

「飯はやめた。酒をくれ。この町は気にいった。腰を落ちつけることにする。まあ、聞け、おやじ。今、この町では人を斬れば金になる。しかもこの町にはたたき斬った方がいい奴しかいねえ。考えてみろ、清兵衛や丑寅,その他、ばくち打ちがみんなくたばったら。この宿場もすっきりするぜ」

「無茶だ。命がいくつあったってそんなことができる訳がねえ」

「酒だ。酒を飲みながらよく考える」

 

ブログ掲載作品放送予定(放送日時、チャンネル名は必ずご自分でお確かめ下さい。また、未掲載の作品がありましたら、間違いですので、ご勘弁下さい。作品ブログはブログ内を題名等でご検索下さい)
  放映日 曜日 開始時間 映画タイトル 放映チャンネル ブログ掲載日
12月28日 18:00 西部戦線異状なし BS12 22.10.11
12月28日 18:45 マルサの女 日本映画 23.8.31
12月28日 23:45 アポロ13 ザ・シネマ 23.6.1
12月28日 11:45 エイリアン WOWOWシネマ 23.11.1
12月28日 13:45 エイリアン2 WOWOWシネマ 23.11.2
12月29日 8:00 ボヘミアンラプソディー ザ・シネマ 23.1.4
12月29日 6:25 HOKUSAI WOWOWプライム 22.4.25
12月29日 10:25 Winny WOWOWプライム 23.10.31
12月30日 4:00 雄呂血 時代劇 23.7.5
12月30日 2:35 武士の献立 WOWOWプラス 23.9.27
12月30日 21:00 ランボー WOWOWプラス 23.8.1
12月30日 16:00 ターミネーター2 ザ・シネマ 23.8.17
12月30日 23:00 逃亡者 ムービー・プラス 23.11.10
12月30日 6:45 夕陽のガンマン ムービー・プラス 22.10.4
12月31日 20:22 『荒野の決闘」 NHKBS 23.6.6
12月31日 20:30 シャイニング WOWOWプラス 22.8.24
12月31日 16:00 インヴィクタス・負けざる者たち ザ・シネマ 23.6.8
12月31日 6:00 捜索者1956 ザ・シネマ 21.4.24
12月31日 7:40 ラ・ラ・ランド WOWOWシネマ 23.11.24
12月31日 4:10 きみはいい子 WOWOWプライム 21.10.26
1月1日 21:35 ミンボーの女 日本映画 23.3.21
1月1日 13:30 用心棒 NHKBS 21.3.9
1月1日 0:30 スピード WOWOWシネマ 22.1.8
1月2日 21:00 砂の器 WOWOWプラス 22.6.16
1月2日 2:00 アンストッパブル ザ・シネマ 23.10.18
1月2日 6:00 ワイルドガン(2015) ザ・シネマ 22.10.25
1月2日 14:00 英国王のスピーチ ムービー・プラス 23.8.30
1月2日 8:30 アラビアのロレンス WOWOWシネマ 23.5.4
1月2日 12:30 エアフォース・ワン WOWOWシネマ 22.12.22