再放送 11月20日(土)16:30~、11月24日(水)13:00~

原題 High Plains Drifter 1973年 アメリカ 監督 クリント・イーストウッド

出演 クリント・イーストウッド ヴァーナ・ブルーム マリアンナ・ヒル

「常にウイスキーを口にしても酔わないストレンジャーは保安官が不当に殺されたのを知っています。町全体が保安官を見殺しにしたのです。墓標を建ててやりたいと考えました」

(有料配信されています。HD等も配信サイトで販売されています)

 

 

(概要)クリント・イーストウッドの演じる役はどことなく似ています。悪ぶっていますが、全く悪くなく、女ははじからものにしてゆきます。そしてどの女も最初は拒絶しますが、ものにされると彼に信頼を寄せるようになります。悪は絶対に許さず、懲らしめます。多くを語らず、なぜそうするのかの理由も説明しません。常にウイスキーを口にし、くわえタバコで笑いません。喧嘩は強く、銃は早撃ちで正確です。

 こういう「ストレンジャー(見知らぬ人)」が鉱山で成り立っている町に、ウイスキーを飲むために立ち寄ります。しかし、その町はとんでもない腐った町で、正義の保安官が1年前に虐殺されています。しかも、多くの住民がその虐殺される保安官が「助けてくれ!」と叫びながら死んでゆくのを見ていたのです。

 しかし、映画はそんな物語の背景を説明してくれません。だから、西部劇にしては難しいと思われますが、最後には全て解決して「ストレンジャー」は去っていきます。

(物語)荒野を1頭の馬に乗ったストレンジャー(クリント・イーストウッド)がやってきます。名前はありません。大きな湖のある水辺に沿った場所に20戸位の町、「ラーゴ」があります。生活の糧はこの町から遠くない場所にある鉱山から出る金で得ているようです。住民はみんな、このよそ者の侵入を見ています。保安官事務所、ホテル、床屋、バー、小売店、鉱山事務所、棺桶屋、ホール、などがあります。人相のよくない人たちがそれらの家の前で時間を潰しています。目の前を綺麗な女性・キャリー(マリアンア・ヒル)が横切ります。彼は、キャリーには目もくれず、バーに入ります。店主と奥に客が5人います。彼はビールとボトルを注文します。その場所にいる全員が彼を見つめます。

 彼は店主に「静かに飲みたい」と言います。2人、別の客が入ってきて「流れ者が迷い込んだな」と彼に喧嘩を売ってきます。ストレンジャーの後ろに別にもう一人立ちます。

「死に急ぎに来たか。俺たちと渡り合えるかな?」

彼が手を動かすと、客は一目散に逃げて、後から来た3人は今にも銃を取り出そうとしますが、彼はウイスキーの瓶を持っただけでした。

「腕が違うぜ」と捨て台詞を吐いて、彼はバーの前の床屋に行き「髭と風呂だ」と言います。

「90セントです」と床屋は言います。彼はウイスキーをボトルから口に含んで、帽子を取り、コートを脱ぎます。外ではバーにいた3人がもう我慢できなくなっています。彼は床屋の台に座り、髭に石鹸が塗られます。当然、体は布で覆われます。いざ、髭にカミソリを当てると、そこにバーから出てきた3人がやってきます。床屋は「いらっしゃい。掛けてお待ちを」と言います。その言葉を無視して、3人は彼を囲んで「愛想が悪いぜ」と突っかかります。

「どうした?」「お前だ、くそったれ!」「耳はクソ詰まり」「臭いわけだ」

一人が彼の座っている台を回転させて向きを変えると、その額に一発の銃弾が撃ち込まれます。続いて、二人も撃たれます。3人とも即死です。床屋は逃げ出します。

 背の小さい男が寄ってきてニコニコして彼に葉巻をくわえさせて、火をつけます。

「名前は何だっけ?」

「言ってない」と彼は素っ気ないのでした。しかし、ストレンジャーはこの小さい男のこの笑顔を町を出るまで信じます。小さい男はこの3人をよく殺してくれたと思っているのです。

 住民がみんな集まってきます。小さい男は彼の後ろ姿を見つめています。若い派手ないで立ちの女キャリーが急いでもいないのに、歩いてくる彼とぶつかります。彼は「つき合いたきゃ、そう言えばいい」と言います。

「誰がこんな薄汚いのと、待って、話はまだよ」と行こうとする彼を引き留めます。二人はののしり言い合いますが、ストレンジャーは納屋へキャリーを引きずり込んで犯してしまいます。キャリーは最初、抵抗しますが最後には彼にしがみつきます。

 無言のままその場を後にして町へ出ると、通りの人々はみんな外に出て、彼を目で追います。彼はホテルへ入りますが、宿帳には何も記載しません。部屋でベッドに横になり、目をつむると彼にある情景が浮かんできます。それは1年前のこの町の保安官、ダンカンがなぶり殺しにされる情景です。保安官は3人の男に囲まれ、鞭で何度も叩かれ顔も体も血だらけです。暴力をふるっているのは鉱山会社の用心棒のステイシーとカーリン兄弟の3人です。

 保安官のダンカンはこの町に利益をもたらしている鉱山が国有地だと知ると、国に報告すると譲りませんでした。報告すれば金が出る鉱山は閉鎖されてしまいます。町の有力者たちは「鉱山が閉鎖されれば、みんなの暮らしが成り立たない。ダンカンを保安官にしたのが間違いだった」と言って、殺し屋3人を雇ってダンカンをなぶり殺しにしたのでした。町の住民は有力者がダンカンを助けないので、住民も助けませんでした。しかし、有力者たちはこの殺し屋3人を騙し、罪に問い、刑務所に入れてしまいます。殺し屋3人は当然、町の有力者たちを恨んでいます。その殺し屋がこの2,3日中に出所します。この町に仕返しに来るかもしれないと、彼らを殺すために別の殺し屋を3人雇ったのでした。その殺し屋とストレンジャーが床屋で銃撃戦となり、3人は撃たれて死んでしまいました。もうすぐ復讐に燃えた殺し屋が戻ってきます。町の有力者たちはストレンジャーを用心棒に雇いたいのですが、ストレンジャーは「ウイスキーが飲みたくて、この町へ寄っただけだ」と言って、有力者を相手にしません。第一、一番悪いのはこの町の有力者たちなのです。

 

これからご覧になれる「ブログで紹介した作品」(ブログは20年12月10日から2つになり、掲載日が記事によってずれたり、ない場合もあります。ない場合は題名で検索して下さい)放映時間は必ずご確認下さい。
お勧め度 放映日 曜日 開始時間 映画の題名 放映チャンネル ブログ掲載日
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