原題 Unforgiven 1992年アメリカ 監督・主演 クリント・イーストウッド

出演 モーガン・フリーマン ジーン・ハックマン リチャード・ハリス

「何人も殺して悪名高いマニーも今は子供二人と暮らす真面目な農民でした。そこへ賞金稼ぎの若造が誘いに来ます。マニーはもう悪人ではありませんでしたが、お金が必要でした」

第65回アカデミー賞 作品賞 監督賞 助演男優賞 編集賞

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(概要)争いの中で多くの人間を銃で撃ち殺した悪人・ウィリアム・マニーは奥さんと出会い結婚して2人の子供ができました。もう酒も一滴も飲まないし、争いもしません。田舎で豚を飼い、農場をやっています。でも、奥さんが3年前に亡くなりました。そこへ賞金稼ぎがやってきます。昔の殺しの凄さを聞いてやってきたのです。

(物語)「若く美しい彼女なら、どんな結婚でも望めたはずだ。だから彼女がウィリアム・マニー(クリント・イーストウッド)と結婚した時、母親はどんなに嘆いたことだろう。何しろマニーは悪名高い強盗で殺人者、極め付きの残忍な悪党だ。しかし、若い彼女は夫には殺されず、天然痘で死んだ。1878年のことであった」

 ワイオミングのビッグウィスキー、1880年です。西部の田舎の小さな町です。酒場があり、保安官がいます。酒場の2階が売春宿になっていて、男が2人客になっていましたが、娼婦ディライラが男の性器を見てくすくす笑ったことに激怒して男はナイフで女に斬りつけました。深い傷ではありませんが、顔や体に10か所以上のナイフ傷ができて、彼女の今後の商売に差し支える位の傷でした。

 酒場の主人が男に銃を突きつけ、保安官(ジーン・ハックマン)を呼びにやりました。

「二人を縛り首にして!」と先輩格の娼婦アリスが保安官に言います。でも、保安官は助手に鞭を取りに行かせましたが、二人を鞭で打つことはしません。代わりに売春宿の主人へは娼婦を傷つけたことへの賠償として、客二人で7頭の馬をあげろと命令します。

 娼婦は我慢できません。保安官は先輩格の娼婦アリスに言います。「あの二人は流れ者や悪党には見えない。結構真面目に働いている若者だが、頭が悪いんだよ。犯罪の常習者なら一目見てわかるさ」

 娼婦たちは6人いますが、この保安官の処理に全く納得できません。斬られたディライラはあの客二人を許すと言いますが、アリスは納得しません。「二人をあのままにしておいたら、いくら売春婦だからと言っても、馬と同じ扱いよ。それはごめんよ」

 小さい男の子と女の子の二人の子供と他に何もない広い草原にある一軒家でウィリアム・マニーが豚を追っています。馬に乗った若い男・スコフィールド・キッドがマニーに言います。

「あんた、冷酷で残忍な殺し屋のようにはとても見えねえぜ」

「どうやら人違いしているようだな」とマニーは答えます。

「レイク郡でチャーリー・ペッパー殺したろう?ハービーを殺して、ミズーリで列車強盗もやったろう?」

 子供たちは豚が病気だとマニーに言います。人殺しをした人には見えず、とても良い仕事ができる農場の主人です。

「あんたは雪のように冷たくて恐怖を感じる神経がないと聞いた。俺と組まないか?賞金は1000ドルだ」

と、キッドは売春婦がひどく体中斬られた話をします。でも、マニーはその気になりません。

「殺しは酒の勢いだったのさ。昔の俺とは違う。この10年、一滴もやってない。女房のお蔭で立ち直った。だが、女房は死んだ。もう3年になる」

 キッドは立ち去ります。マニーの農場では豚がどんどん病気になります。マニーは去ってゆくキッドの後ろ姿を考え深げに見つめます。農場の経営はうまくいってなかったのです。

 マニーは子ども二人が見ている前で銃の練習を始めますが、標的の缶には当たりません。

「お父さんは人殺しだったの?」と妹が兄に聞きます。

マニーは亡き妻の墓、それは家の傍にあるのですが、そこに花を供えます。「1878年8月6日永眠 享年29歳」と刻まれています。彼は賞金稼ぎの男と一緒に、顔を傷つけられた女のために悪漢2人を殺し、賞金を山分けすることにしました。

 出かけるので馬に乗ろうとしますが、馬にうまく乗ることができません。

「馬が俺に仕返している。死んだ母さんに出会う前の若い頃の俺にな。気が小さくて、よく動物をいじめたものだ。馬や豚は残酷な父さんに仕返ししてる。酷く鞭でうちつけたからな!そんな俺をいさめたのは母さんだった」

彼は息子に妹のことを頼んで2週間で戻る、と言いおきます。

 マニーは昔からの友人ネッド・ローガン(モーガン・フリーマン)に会いに行き、賞金稼ぎの話をします。その話の中でマニーもネッドも昔は相当な悪だったようで、マニーは最後に人を殺してから11年たっていました。

 ネッドはスペンサーライフルを持っていて、飛んでる鳥の目を撃ち抜けると言います。ネッドにはインディアンの妻がいますが、妻を置いてマニーと一緒に賞金稼ぎに行くことにします。ネッドの奥さんはマニーが昔、手の付けられない悪人だったことを知ってましたので、寂しそうに見送ります。

 マニーとネッドとキッドは合流します。売春婦を傷つけた二人は町の保安官仲間と一緒にいます。保安官の所には助手のような保安官を助けるガンマンが15人ほどいました。保安官はこの村に銃を持ち込んでの出入りを禁じる看板を出していて、それを破った殺し屋は銃を取り上げられ、これでもかこれでもかと言う位に蹴飛ばされ、留置場に入れられました。保安官は売春婦を傷つけた二人には甘く、売春婦、銃を持って町に入った殺し屋を死んでもかまわない位に痛めつける残酷な男でした。

 

(放映時間のお知らせ)(「再掲載予定」は良い映画が他に見つかれば掲載しないこともあります)
紹介作品 放送日 曜日 チャンネル 放映時間 ブログ掲載日
「グリーンカード」 7月20日 NHKBS 13:00-14:48 2021/7/16
「スローな武士にしてくれ」 7月21日 時代劇専門チャンネル 23:00:-1:00 2021/7/17
「ハコズメ~たたかう!交番女子」 毎週 日本テレビ 22:00-23:00 2021/7/18
「キューポラのある町」 7月22日 日本映画専門チャンネル 6:20-8:10 2021/7/19
「許されざる者」 7月23日 NHKBS 13:00-15:12 2021/7/20
「ナバロンの要塞」 7月23日 ムービープラス 18:00-21:00 未掲載
TOKYO MER~走る緊急救命室~」 毎週 TBS 21:00-22:00 未掲載
「Woman 」 7月27-29日 火水木 日本映画専門チャンネル 17:00-20:30 未掲載