子供心にも「お前なんか産まなきゃ良かった」と言われると傷つくものだ。
今だったら「なら何で結婚したくない男と性交したんだよ!」と文句も言いたいところだが、子供の時は「あぁ、自分は要らない子なんだ」と思い悩んでいた。
母の理想の男性はスラリとしていて、昔の時代劇役者のような正統派二枚目だった。アルバムに綺麗に役者さんのブロマイド写真を貼って大切にしていた。
父はと言えば背も低く、お世辞にも二枚目とは言い難い。
そんな理想が高いなら母はかなりの美人だと思われそうだが、決してそんなことは無い。むしろブスの方に分類されるかもしれない。でも若い頃はオシャレで華やかでモテモテだったと父が言っていた。
(続く)



