7月某日のある日のこと。
もうすぐ夏休みだと浮かれているある日のこと。
俺、在原 陽一(ありはら よういち)はいつも通りの平凡な日常を送っていた時、一人の友人が俺にある相談をしてきた。
その相談を聞くことによって俺は人生の転機を迎えるのであった。
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「お~い!陽一~!」と俺に声をかけてきたのは数少ない友人の中の一人の柊 暦(ひいらぎ こよみ)だ。もちろん男だ。
二文字で名前が書けてしまうのだからテストで名前を書くときは楽で仕方がないだろう。と、思いながら俺は暦に言葉を返す。
「どうした?」
「ちょっと相談があるんだけど、今いいか?」
俺は早く帰りたいが友人の頼みなら聞いてやろうではないか。
「それで相談ってなんだ?」
「え~と・・・・。」
「はっきりいってくれないと相談もなにもないぞ。」
「分かったよ!言えばいいんだろ言えば!」
どうして俺は理不尽な怒りをぶつけられたのだろうか。
「実は好きな人ができたんだよ・・・。」
「は?」 思わず聞き返してしまう。
「だ・か・ら!好きな人が出来たんだよ!」
「ほう。それでどうした?」
「ちょっと待ってくれよ!もう少し驚いてくれてもいいだろ!?」
まぁ、たしかに驚いてなくもないが。
「驚く必要がどこにある。それでそれがどうしたんだ?」
「いや・・・どうすればいいのかって聞きたいんだよ。」
「この彼女いない暦いこーる年齢の俺にか?」
「お前しかこんな相談できるやつがいないんだよ!」
話を続けさせる為に少し黙った。
「実は、好きな人っていうのは隣の席の子なんだよ。前ケシゴムを拾ってあげたら石原さ〇みのような笑顔で『ありがとう。』っていってくれたんだよ!」
「んで、それでドキッとしたと・・・・・。よく分からんが、そんなもん放課後に呼び止めて、『一緒に帰らない?』って言ってみればいいんじゃないのか?」
「馬鹿いうなって。俺に女の子に話しかけるほどコミュニケーション力があると思っているのか?」
確かに、俺が暦の立場ならそう簡単には誘えないが・・・。
「まぁ、あれだ。頑張れよっ!んじゃっ」ノシ
と俺が帰ろうとしたその時。
「あれ?あの子って、お前の隣の席の・・・・。」
「え!?」と暦は顔が真っ赤になる。
「暦!今しかない!当たって砕けてこい!」
俺は暦をその子の前へと無理やり連れて行った。
「あれ?暦くん、どうかしたの?」と女の子は言った。
教室には俺と暦とその子だけだった。
「じ、じ、じ、じ、実は・・・・」
ん?こいつは何を言おうとしているんだ。帰ろうと誘うんじゃないのか?
「実は!僕はあなたのことが好きなんです!」
おいおいおいおいおい。おそろしくシャイボーイのくせに段階をすっとばして告白しやがったぞおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお。
そこで女の子はこう言った「実は・・・私も君の事、いいなぁって思ってました・・・。」
ん?これはもしかして?
「え?ということはもしかして僕の告白は・・・・。」
「はい。私も好きでした。」
「や、や、やっ・・・やったあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
これには俺も驚いた。まぁ両思いでした。なんてよくあることか・・・・。
俺は二人を邪魔するのは悪いと思い、教室から出た。
「ふぅ・・・。」とため息をついた。 良かったなぁ・・・あいつ・・・。
「俺にも彼女ができないのか・・・・。」
「俺にも何か人生の転機というものが訪れないのか・・・。」
そう思いつつ俺は学校を出た。
プロローグ前半 終了
