かなり以前ですが(多分私が大学生のころ)NHKの番組で『音楽の料理人』という番組がありました。内容は服部克久先生,前田憲男先生,ボブ佐久間先生,羽田健太郎先生,宮川泰先生が5日間で主役を交代しながら,自身の作・編曲・演奏を披露するというものでした。しかも毎回オープニングで《ドレミの歌》を5人が前述の順でアレンジした部分を指揮するいう,衝撃的なものでした。この《明日があるさ》も同じメンバーがリレー形式でアレンジするというもので,私のようなファンにはたまらない企画でした。(演奏は服部先生率いる東京ポップスオーケストラ)
まずトップバッターは羽田健太郎先生です。ピアノ・ソロからはじまりやがて木管楽器にメロディーが移りますが,ピアノをメインにしたオーソドックスなアレンジです。次は服部克久先生です。お得意の他の楽曲との合体アレンジで,ここではヨハン・シュトラウス2世の《春の声》と《明日があるさ》の合体で(つまり3拍子でアレンジ!),服部先生らしいストリングスを生かしたアレンジです。次は前田憲男先生です。これまた名刺代わりのジャジーなアレンジで,一転してブラスを生かしたウインドブレイーカーズ的なサウンドです。ティンパニーもドスが効いています。次はボブ佐久間先生でマイナー・キーから開始され,やがてメジャー・キーに転調します。ドラマティックでミュージカル的なボブ先生らしいアレンジです。ラストは宮川泰先生です。終始遊び心溢れた宮川先生らしいアレンジで,最後はヴォーカルまで飛び出します。
私は前述の5人に,佐藤允彦先生,佐山雅弘先生,すぎやまこういち先生,大野雄二先生の4人を加えて1930年代~1950年代に生まれた,作・編曲家ベスト9(ナイン)だと「勝手に」思っています。残念ながら多くの方々が既に他界されました。この楽曲を聴きながら故人を偲ぶとともに,残された方々のご健康をお祈りしたいと思います。
