金ちゃんが小学生の頃のこと。

2019年12月、家族で冬休みに海外旅行にでかけました。現地の大晦日の夜、成田に向け帰国の途につく空港の大画面に、中国で謎の病気が発生しているとのニュースが流れていたのをはっきりと覚えています。
金ちゃんは、小学校入学から、学習塾が経営する学童クラブに通い、手厚い学習サポートを受けていて、結果、学校の成績が結構よかったので、家庭として中受はどうだろうと考えていました。2019年秋、中学受験塾の説明会に家族で参加してみましたが、金ちゃん自身、すごく意欲が湧いていたので、春季講習で体験授業に参加し、それから正式入塾という流れでいこうと見込んでいました。海外旅行は、家族で行ける最後の機会かも、と考えて決行しました。多分、これが最後の機会だったと思います。
…結局、2月下旬、緊急事態宣言発令→学校の一斉休校ゲホゲホ予防に伴い塾の体験授業の受け入れはストップしてしまい、塾の問題を自宅で自力で解くだけの期間がしばらく続きます。時期的に、取り組んでいたのは基本的なレベルの問題だったと思うけれど、つい数ヶ月前まで学童の先生がスケジュール管理して懇切丁寧に学習指導してくれていたのが、いきなり家で一人で受験塾のプリントと分厚い問題集をやれって言われても、今考えると、完全に無理ゲーえーんです。

学童クラブ退会で、クラブの友達と会えなくなり、(学区の学童保育ではなく、ターミナル駅にある民間クラブにクラブのバスで通っていたので)楽しみにしていた塾の先生方の面白い授業はしばらく受けられず、学習動画の視聴が代替になりました。初めての模試も自宅で受けました。模試の結果は悲惨で、あまりの出来の悪さに金ちゃんが無茶苦茶にキレていたのを思い出します。

当時の私は、子どもの発達段階について全然理解していませんでした。フルタイムで働き、毎日駅で金ちゃんを学童クラブからピックアップし、帰宅後夕食を作り食べさせるルーティンで精一杯で、金ちゃんの心の中の変化、親が気をつけなければいけないことなど知らないまま中受に突入し、そこにコロナが追い打ちをかけました。

この頃から、家族の関係はだんだん悪化していきます。