企業活動を担う活力の源泉

 

 現代社会に置いて人々が何らかの関りで生活の糧を得ているのが企業(会社)です。その企業経営は組織によって成り立ち、組織は人が動かしています。即ち、企業や組織の意思決定も突き詰めると組織内で責任と権限を有する個々人の意思決定から成り立つものです。

 

OwnershipとAccountability、PleasureとPain

 

 例えば、この組織・企業活動目的で最も優先順位の高い財務ゴールである予算達成実現の為に企業構成員の一人一人に自発的な行動を起こさせる個々人の意思決定を促す心理的要因に配慮し、いかに実効性の高い予算策定と統制を図れるかが運用の要となります。この点でのキーワードが4つあります。

 それが「達成責任(Ownership)」と「説明責任(Accountability)」及び「喜び(Pleasure)」と「苦痛(Pain)」です。

前者の二つは企業予算を個々人に落とし込み個々の責任を全うさせる為に必須な要件であり、後者の二つはその責任遂行を担保させる為の仕組み、仕掛けづくりで配慮すべき人間心理の究極の概念です。

 

効果的、効率的な企業活動実践の仕掛け、仕組みづくり

 

 会社予算の達成は構成員一人一人が負う責任達成の集大成でしかないという意識を常に共有し、その個々人の責任遂行の為の予算策定と統制のプロセスの中で達成要件を如何に全うさせるか、その為の仕掛け、仕組みづくりとして「喜び(Pleasure」を得、「苦痛/(Pain)」を回避するというプラスとマイナスのインセンティブをどう活用させていくかを経済学に心理学を融合させた「行動経済学」という観点から自らが大企業から中小企業、金融から製造業に渡る幅広い実践経験を踏まえた実務家教員として大学院で研究を施した成果を情報発信してみたいと思います。