明晰夢 弐狂い果てて闇の中で紅い閃光(ひかり)を探し続けて迷い歩き夢を夢みて命乞いすら届かぬ蟻地獄明日が見えない永い夜に俺を見下す碧い月 仔羊の死骸の山を数え飽きた頃空っぽの真っ黒い朝がやってきた妄想の灰の海の波を切り裂き岸辺の向こうへ進まねば未来は何一つ変わらない昨日になってしまうだろう 無様でも 哀れでも 醜くてももがいて 揺らめいて 叫び続けるから俺の存在証明をくれ