バビロニアに発して、古代インドで大成した星占いが、不空三蔵によって
中国語に翻訳、集大成されたものが「宿曜経」という本です。
それを密教(真言宗)の弘法大師 空海が持ち帰ったのが、日本での宿曜術の始まりです。
では、それだけ古い歴史がありながら、何故今まであまり知られてなかったのでしょう。
それは、宿曜術のあまりの的中率の高さゆえに、秘伝とされていたことによります。
文字によらず、口伝のみで伝えられてきたので、世間に知られることがなかったのです。
秘伝にされるほど的中率が高いって言うけど、何故あたってない人がいるの?
と、思われる方も少なくないでしょう。。。
その理由のひとつは統計学であること!
統計に100%はありえないことなのです。
もうひとつの理由は、先に書いたように、大変歴史のあるものです。
時が移り、時代が変わればその解釈も変わって当然なのです。
古い解釈をそのまま現代に当てはめてみても、当然無理があります。
また、口伝によって伝えられたものですから、伝わる過程である程度
変わってきた部分もあったかもしれません。
さらに残念なことに、戦国時代の頃に宿曜術は一度全滅しています。
正式な口伝伝承者が途切れてしまっているのです。
その後、江戸時代の頃から再編が行われ、
口伝も色々な物を組み合わせ、編成し直しているという経緯があります。
つまり、江戸時代以降、色々な人の手によって、
口伝そのものも作り直されているのです。
そしてもうひとつ!
この宿曜占星術は、旧暦の誕生日によって占います。
昔、旧暦を使っていた時代と、現代の旧暦の換算の方法は違うのです。
つまり、旧暦時代の天保暦によって計算した日付と、現在の計算方法で
割り出した旧暦とでは、日が1日前後したり、月名が変わったりする
場合があるのです。