こうのどり、いろんな感情がよみがえってしまうのを覚悟して、タオル持って見ました。

子宮内胎児死亡のこと、取り上げてもらえて感謝です。

こんなことが実際にあるってこと、多くの人が知ってくれたのかな。

経験したことがない人は、お腹の中で亡くなった赤ちゃんを、陣痛をおこして、分娩するなんて思いもしなかっただろうな。

産声のある出産と、産声の聞こえない静かな悲しい出産との対比も、よく表現していたように感じます。

元気に産まれた赤ちゃんと同じように、明るく迎えてあげたい、同じようにできることをたくさんしてあげたい。そんな医療者側の感情も、よく伝わってきました。

自分の、2度の死産を振りかえると、どちらの病院に対しても、嬉しかったこと、嫌だったこと、両方あるけれど。

厳しい言葉を言い放って、でも結果的に私は母親なんだと奮い立たせてくれた、しのりんっぽい先生。

一緒に泣いてくれたコウノドリ先生っぽい先生。

どちらの先生も、子宮内胎児死亡という現実に、苦しみ辛い気持ちでいてくれたんだなと。

そんなことも感じました。

ドラマでは、亡くなった赤ちゃんが産まれた時に、コウノドリ先生が「おめでとうございます」と言っていたけれど。

私は、その言葉には違和感かありました。

赤ちゃんのかわいさを誉めてもらったり、お母さんにそっくりー、と言ってもらったり、赤ちゃんもお母さんも頑張ったねってねぎらってもらったり、そういうことは嬉しいけれど、おめでとうって…。

あと、涙をこらえて、「元気な赤ちゃん産んでね」って言った場面が一番辛かった。そうやって気丈に振る舞ってしまう気持ちが、全く自分と同じだったから。

でも、そのあとに込み上げてくるどろどろとした真っ黒な感情、天使ママならおそらくみんな感じているブラックな気持ちは描かれておらず。

その辺りの感情を、天使ママではない人たちに知ってほしいな。よかれと思ってかけている言葉が、反対に傷つけてしまっていることを知ってほしいな、なんて、思ってしまいました。

パパさんの立場では、子宮内胎児死亡がわかってから、あれよあれよと出産が終わり、いろいろな辛すぎる手続きが待ち構えていて、悲しんだり寄り添ったりする余裕もないところにも、焦点を当ててほしかった様子。

知ってほしい、分かってほしいって、つい思ってしまうけれど。

私自身は、自分が経験していないことにたいしてどれだけ分かろうとしているかなって、思います。

人の悲しみに寄り添うって、そうとうの努力が必要なんだろうな。そもそも寄り添うことができるのかな。

2度の死産が私に伝えているメッセージが、いまだに分からないでいます。