愛ゆえに、何でもしてあげたい、喜ばせたいと思う事は当然ではないだろうか。
…そういう私はM女である。
その元彼はなかなかチャレンジャーな男であった。


彼とは同級生で、学生時代から社会人になって数年間付き合っていた。
告白ではなく、セックスから始まり
途中別れたりくっついたりしながら
結婚を意識する頃、想いの違いで別れてしまった。

私は彼がお付き合い2人目であり
過去1番好きで好きで仕方なかった人である。
友達に戻った今でも、複雑な思いを抱えている。

そんな彼は色々とチャレンジする人だった。
例えば走行中の車や
例えばおしりの方に入れてみたり
楽しいといえば楽しいのだが、時々残酷だった
寝ている間に挿入されたり
こちらの気持ちを無視したものも多かった

それでも私は彼が大好きでなんでも答えようとしていた
「私は性欲処理器じゃない!」
と、半泣きで訴えたこともあったが
それでも結局応じていた。

惚れたもん負け

…である。
彼に喜んで欲しくて
彼にもっと見てほしくて
私はそうあったテクニックの本を買って勉強してみたり
新たなチャレンジを惜しまなかった


また、彼とはほとんどゴムをしなかった
酷い話である。
時々、子供が出来た方がいいんじゃないか?と
既成事実を作ることも考えたが
できた子供がただの副産物になるのは嫌だった

「出来たらどうするの?」
ときくと、ゴムをするのだ。
結局、自分を守るためにピルを飲んでいた。

そんなダメ男でも、私にとってはとても素敵で
かっこよくて
可愛くて
愛おしい人だった。


私はテクニック的なものを褒められることが多い
お店勤めてた?とか
お金取れるよ!とか

今こうしてついたスキル(?)は
愛して愛してやまない人のためにほかならない

彼は今結婚して、妊活をしているらしい
私は心の底では、出来なければいいのに…などと酷いことを考えている

私のものにならないなら、幸せにならなければいいのに…と。