吉本さんから携帯電話を受け取ったあと、

誘拐犯から連絡があったら連絡すると伝えた。


手掛かりは、何一つない。

このままじゃ針川さんが殺されてしまう。



ピピピピピピピピ…


携帯電話に着信、事務所に沈黙が流れる。


小「もし・・・もし。」


おっちゃんも流石に緊張していた。

人の命が自分の手にかかってるから当然だ。


犯「毛利小五郎か?」

小「ああ。針川さんは無事なのか?」

犯「あんたの家に小僧がいるな?」

小「質問に答えろ。針川さんは無事か?」


冷や汗を滲ませ、おっちゃんは誘拐犯と

会話を続けた。


犯「こっちの要求だ、小僧にかわれ」

小「待て!ガキを使うのは危険なんだ

 俺じゃダメなのか?」

犯「小僧だ。こいつの命が欲しかったら小僧に変われ。」

小「・・・・・・・・・・・・わかった」


おっちゃんは手を震わせながら、

俺に携帯電話を渡した。


小「お前に話があるそうだ。いいか、なるべく相手を

 刺激するな。」

コ「わかった…」


(俺に要求?道が見えない…何が目的?)


犯「小僧、宮野明美の死んだ倉庫に来い。」

コ「!!!」

犯「一人で来るんだ。・・いいな?

 お前が来たのを確認できたら、こいつを解放する。

 解放場所は、トロピカルランドだ。…ップツ」


(宮野明美…まさか…黒の組織が

でも奴らがこんな誘拐事件なんか起こすはずが

でも宮野明美を知ってるってことは…やっぱり…)


小「おい!コナン!相手はなんだって?!」

コ「相手は、吉本さんの携帯電話が目的だって。

 写真を撮られたって行ってたよ!携帯を

 トロピカルランドの入り口前のゴミ箱に入れたら

 針川さんを解放してくれるって言ってたよ」


(悪い…おっちゃん。

相手は俺が目的なんだ…皆を巻き込む訳にはいかねーんだ)


小五郎は携帯電話を持ってトロピカルランドに向かった。

相手は一体…何の目的で、犯人の顔は・・・・・・・・・・?




2話END




 「私、吉本仁志と申します。

 誘拐の事件に友人が巻き込まれているんです。お願いします!

 助けてください!」


目に涙をためて必死に訴える男。

これはただ事ではない、そう確信した。


コ「吉本さんはこの事件には関係ないの?」

小「コラッ-!おめーは黙っとけ!」


相変わらず首を突っ込む事は許されない。


蘭「コナンくん、邪魔しちゃだめよ!」

コ「はーい。」


 〈そう言う訳にはいかない。

 オレの身近に事件が起こっているんだ。

 それを黙って見る事は俺にはできないんだ。



 事件の内容は、依頼人の吉本さんの友人針川望さん35歳

 が人質に取られている。

 誘拐犯からの連絡は1度だけで着信も非通知で、変声期で

 声も変えられていた。

 要求は、なんと「事件は毛利小五郎に解決してもらえ」だった。

 


 犯人は一体何を考えているんだ?

 おっちゃんに解決?目的は何なんだ?)



小「わかりました。この事件引き受けます。

 誘拐犯からの要求がまたあると思うので、

 携帯電話を預からせてもらえますか?」


 「はい。宜しくお願いします。」



 (何かおかしい、この事件。

  何なんだ…この胸騒ぎ、もの凄く居心地が悪い)



この時の胸騒ぎは、コナンだけが感じて居る訳ではなかった。








-1話END-


 




―――――…工藤新一、お前が生きてたのは本当のようだ。





ビルのすき間から小さな体の小学生を眺めるオトコ達に

気付くのは、もう少し先の事。




相変わらずの毛利小五郎の名推理は衰えることを知らず

どんな何事件も解決の道を見つけていく。



 コ「オレはいつまでこんなことやってんだか…」




そう思うのはもう慣れっこ。慣れてしまう自分が嫌になる。

蘭はもうすぐ高校卒業を控えていた。




 園「おじゃましまーす!おじさんお客さんだって!」





そんな園子の後ろに立っていたのは、

どこにでも居そうなおじさんだった。




 コ「今度はどんな事件なんだ?…」






まだコナンは気付かなかった。

この事件がどんなに危険な事件なのか、

いつものように眠りの小五郎を仕立て上げると…。









 -プロローグEND-